2018年 12月 20日 (木)

サラリーマンのための確定申告(その4)株やFXの稼ぎがある人が注意すべきこと

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   株式とか外国為替証拠金取引(FX)とか、投資をしている人も確定申告が必要だって聞いたじぇい。しかも、確定申告が必要な場合と必要でない場合があるって、ホントきゃすか?

   平井先生! 教えてほしいじぇい。

  • 株やFXをやっている人も確定申告が必要な場合がある
    株やFXをやっている人も確定申告が必要な場合がある

NISA口座の人は確定申告は必要ない

   そうですね。まず、確定申告が必要な方の場合について、説明しますね。

   株式やFXをやっている方についても所得金額(儲け)がある場合は、基本的には確定申告が必要になります。

   株式については、「源泉徴収あり」の特定口座以外の口座で取引をした方や、口座外で株式の取引をした方で利益が出た方については確定申告が必要になります。

   ひとつの会社に勤務して給与収入がある方の場合は、株式での利益金額が20万円以下の場合は確定申告の必要がありません。また、給与収入の金額と株式の取引の利益金額が103万円以下の方についても確定申告の必要はありません。これはFX取引についても同様になります。

   一方、確定申告が必要ない場合ですが、株式取引ついては、源泉分離課税という制度があり「源泉徴収あり」の特定口座で管理している場合には、その特定口座内で税金の計算が完了しているため確定申告の必要はありません。

   また、NISA口座(少額投資非課税制度)で管理している株式の配当金や譲渡益については年間120万円の投資額まで非課税とされているため、確定申告の必要はありません。

   株式を保有していることで得られる配当金については、配当金をもらう時点で所得税が源泉徴収されているため、確定申告の必要はありません。

   しかし、所得税の計算では「配当控除」という制度があり、配当控除を使ったほうが、税金が少なくなる方は確定申告をする必要があります。

   税金が少なるかどうかは、基本的には計算してみないとわかりませんが、目安としては、課税所得金額が695万円以下の方は配当控除を使ったほうが有利になる可能性が高いです。

   FX取引については、ひとつの会社に勤務して給与収入がある方の場合は、FXでの利益金額が20万円以下の場合には確定申告の必要はありません。また、給与収入の金額とFXの利益金額が103万円以下の方についても確定申告の必要はありません。

「損してトク獲れ」みたいな制度がある?

   株式やFXの場合、「繰り越し控除」っていう、「損してトク獲れ」みたいな制度があるって聞いたじぇい。それって、ホントきゃすか?

   株式やFXの取引は、毎年必ず利益が出るとは限りません。仮に損失が出てしまった場合には、給与収入や他の収入と通算することができません。そのため、株式やFXの取引での損失は3年間の「繰り越し」が認められています。

   3年間繰り越すことで翌年以降、株式やFXの取引で利益が出た場合に、繰り越された損失と通算することができます。

   ただ、あくまで損益の通算ができるのは、株式の損失は株式の利益となりますし、FXの損失はFXの利益とになります。ただし、損失を繰り越すためには、確定申告が必要となります。

   なお、株式の損失は配当金との合算が可能です。損失が出た翌年に株式の取引がなかったとしても配当金を受け取っている場合には、前年から繰り越された損失との通算が可能となるので、配当金から源泉徴収されている所得税が戻ってくる可能性があります。

   繰り越された損失と配当金を合算するためにも、確定申告が必要です。

平井 隆(ひらい・たかし)
平井 隆(ひらい・たかし)
税理士法人 Alchemist 代表社員
2001年、大手会計専門学校に入社。会計・税務の資格試験の受験指導を担当し、毎年数多くの合格者を輩出する。2009年に税理士試験に合格。千葉県内にある大手会計事務所へ入所。所長代理として事務所運営を行うとともに、担当企業先のさまざまな経営問題に着手。資産税などのセミナーでも講演する。
企業の事業承継、資産家などの相続税の申告手続きを中心に相続・事業承継対策提案などを得意とする。38歳、埼玉県出身。
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