2018年 9月 25日 (火)

「金融機関が融資したくなる」事業計画をつくるじぇい!(その6)

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   いよいよ起業への第一歩を踏み出したボク。事業計画をつくるじぇい! でも、どんな内容の事業計画がいいのかな。教えてほしいじぇい。

きちんと返済できる根拠を示す!

   「カス丸くん。事業計画を作成するうえで大事なのは、それを誰がなにを評価するかです。どんな事業を進めるにしても、差し当たりまず必要なのがお金です。つまり、『金融機関が融資をしたくなる』事業計画書をつくることが大事になります」

   「金融機関が融資したくなる事業計画書って、いったいどういう内容なら、そう思ってもらえるんきゃすか?」

   「とっても簡単に言うと、他社との差別化が図れるかどうかです。編集プロダクションはすでに多く存在しますし、そこに新しい会社で参戦するわけですから、ライバル会社にない強みをアピールしなければ、簡単に融資はしてもらえないでしょう。

   カス丸くんにとっての強みを考えてみましょう」

   「会社は、デザイナーの友人と一緒に立ち上げる予定きゃす。彼は過去に大きな賞も受賞していて、フリーランスで働いている今も順調に仕事を受注しているので、会社を立ち上げたら、今やっている案件をそのまま受注できそうだじぇい。それから、仕事で知り合った編集者さんから、外注している編集作業をボクの会社に頼みたいと言われているので、仕事がまずある状態で起業することができるんだじぇい!」

   「仕事の確約があるのは、融資を受けるうえでとても大切です。『こういう仕事でこれぐらいの収入が見込めるので、月々いくら返せます』と、具体的に返済計画を示すことができますからね。目標やビジョンを盛り込むのではなく、こういった実現可能性が高いものをアピールしましょう。

   さらに、カス丸くんはすでに記者、編集者としての実績がありますので、それもしっかりと盛り込んでいきます。具体的な業務内容や、実績・業績などをできるだけ丁寧に書くことが大切です。計画がいくら魅力的でも、経営者がそれを実行できるだけの力があるかは必ずチェックされます。十分な知識や経験は武器になりますよ」

   いろいろと書き出してみると、けっこう大きな金額になるかも

   「何か、フォーマットみたいなものがあるの? あれば、教えてほしいじぇい」

   「日本政策金融公庫に、書式のダウンロードページがあります。事業計画書(創業計画書)もこちらにありますし、売り上げ予測や支出予測などを月別に把握するための月別収支計画書も、事業計画を立てるうえで欠かせないですね。

   さらに、資金計画表も作成しましょう。事業の立ち上げに必要なお金を計算します。これは、漠然とした予想ではなく、たとえば見積書やカタログ、オフィスを借りるのであればその地域の賃貸情報などの資料から、根拠のある数字を積み上げていきます。

   これで、手持ちの開業資金では足りないのか、足りないのであれば、あといくらぐらい借りなければならないのか、というのが把握できますよ」

   「うう...... いろいろと書き出してみると、けっこう大きな金額を借りないといけないかも......」

   「経費や原価を抑えたり、売り上げをアップしたりする工夫はないかなども、事業計画をつくる時にしっかり検討するのが大切です。とはいえ、以前にもお話ししたように、起業の際にすべて自己資金で賄うほうが珍しいですから、今日お話ししたポイントを大切に、よい事業計画書に仕上げて、融資を受けられるようにしましょう。

   次回は、資金調達方法について、詳しくお話しますね」

【ポイント2点】
●金融機関が融資したくなる、他社より優れている点をアピールする
●金額は、根拠のある具体的な数字で考える

プロフィール
兵藤 道隆(ひょうどう みちたか)
公認会計士・税理士
税理士法人アディーレ会計事務所
日本公認会計士協会東京会所属、東京税理士会所属
早稲田大学商学部卒業。専門分野は財務会計と管理会計。あずさ監査法人に9年間在籍し会計・監査のほか財務デューデリジェンス、株式公開のショートレビューなどを担当。また、事業会社に5年間勤務。IFRS(国際財務報告基準)を用いた場合の試算、決算早期化のコンサルティングを主として担当する。東京都出身。
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