2018年 11月 16日 (金)

もう忘れたの? コインチェック騒動 急増する「仮想通貨」詐欺の手口がコレだ!

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   仮想通貨取引所のコインチェックから、580億円分もの仮想通貨「NEM」が不正流出した事件が起こったのは2018年1月。取引所の脆弱性や仮想通貨の弱みが露呈したにもかかわらず、仮想通貨をめぐるトラブルは今も絶えない。

   そのため、国民生活センターは4月26日、「取引に便乗した詐欺などが横行しているため、投資話の勧誘には安易に乗らないように」と、警告を発した。

  • 仮想通貨ビットコイン(写真はイメージ)
    仮想通貨ビットコイン(写真はイメージ)

「投資すると高配当」「価値がどんどん上がる」と勧誘

   国民生活センターによると、仮想通貨に関する被害の相談は2014年には186件だったのが、2年後の16年には4.6倍の847件、そして翌17年にはその3倍を超える2666件と、急上昇している。

   コインチェック事件後の17年1月~3月にも、「仮想通過の取引は儲かる」と、投資を持ちかける詐欺などの被害相談が相次いでいる。

   その手口はといえば、たとえばこんなケースだ。

【事例1】仮想通貨に関連付けた投資詐欺
知人からAI(人工知能)を使った仮想通過の投資を紹介された。「1口25万円購入すれば」何もしなくても月に5万円入る」という話だった。
事業者から2口50万円分買うと、その週に3万円が振り込まれたので、さらに4口100万円を支払った。その後、募集の上限に達したので募集は締め切ると連絡があった。また、配当が遅れるという連絡の後、配当が振り込まれなくなり、おかしいと思って事業者に電話すると、連絡がとれなくなり、ウェブサイトにもアクセスできなくなった。

【事例2】仮想通貨自動売買システムを悪用した劇場型詐欺
システム会社のA社から突然電話があった。「B社からメールが届いているか? B社の仮想通貨自動売買システムがほしいが、メールが届いた人しか購入できない。メールが届いたら連絡してほしい。謝礼を出す」と言われた。その後、B社からメールが届いたので、A社に報告すると、「10台分購入するので金額を確認してほしい」と言われ、B社に連絡して10台分申し込んだ。
その後、A社がシステム代金10台分540万円をB社に振り込んだところ、申込者(被害者)と振込者(A社)の名義が異なるため、B社が販売を拒否した。すると、A社から540万円が戻るまで時間がかかるので、私に用意するように言われている。よく考えるとおかしいので困っている。

【事例3】仮想通貨のマイニングへの詐欺まがいの投資話
友人に「海外の事業者が運営する仮想通貨のマイニング(暗号化システム、不正防止作業)を行なうスーパーコンピューターに出資すれば、3か月で元がとれる」「人を紹介すると仮想通貨でマージンが入る」と勧められ、100万円預けることにした。
支払いは1か月後のはずなのに、2週間後に突然友人から「振り込むように」と連絡があり、銀行口座に半額振り込んだ。「残りは手渡しで」というので不審に思い、払っていない。毎日つくられる仮想通貨が私にも分配されていることはマイページで確認できるが、とても3か月で元がとれる額ではなく、話が全然違う。スーパーコンピューターは北欧のほうにあるそうだが、契約書はもらっていない。

【事例4】ICOへの投資話に不安になったが連絡が取れない
知人から、SNSを展開する海外事業者を紹介され、権利を買ってお金を払えば、トークン(仮想通貨の出資者に証票として発行される株券のようなもの)が発行され、仮想通貨を受け取れるICO(資金調達システム)に参加できると勧誘された。事業者のセミナーに行くと、「4月に仮想通貨の上場を予定しており、早く参加した方がいい」と説明していた。
知人から紹介された者に100万円を渡し、手続きを頼んだ。契約書や領収書はもらっていないが、ホワイトペーパー(業務報告の文書)はウェブサイトで確認できる。紹介者たちからSNSで「全額保証する」と言われているが、最近、仮想通貨をめぐるニュースに不安になり、事業者と連絡をとろうとしている。しかし、海外のため電話番号がわからず、メールでのやりとりだけだが、メールを送っても返信がこない。

   どれも、さも本当であるかのように、言葉巧みに誘ってくる。

誤って送金した仮想通貨が戻らないケースも多発

   こうした詐欺まがいの勧誘の文言には、「AI(人工知能)」とか「マイニング」「ISO」「トークン」などという、仮想通貨にまつわるホットな話題性があるキーワードが散りばめられているのが特徴という。

   どういう仕組みで仮想通貨が値上がりするのか、また高配当が得られるのか、しっかり説明されないまま、カネを支払ってしまうケースが多い。

   また、以下の事例のように相談者側が誤って仮想通貨を誤送金した場合などに、業者側が適切に対応せず、カネが戻ってこないケースも増えている。

【事例5】他人のウォレットへの誤入金が戻らない
仮想通貨を購入しようと、ネットバンクからアカウントを所有する仮想通貨交換業者の自分のウォレット(仮想通貨を保管する財布)宛てに現金10万円を振り込んだ。振り込みの際、7桁のアカウントIDに続けて自分の名前を入力する仕組みだが、アカウントIDを間違えてしまい、別人のウォレットに入金された。自分の名前は正しく入力しており、名前が一致していないのに他人に入金されたことに納得できず、交換業者に抗議すると、「アカウントが一致すれば第三者の口座でも入金される」という。業者は入金されたウォレットの所有者に返金するよう求めたが、返事がないという。

【事例6】仮想通貨業者への誤送金のカネが戻らない
仮想通貨を普段使っている交換業者Aから交換業者Bへ送金する際、誤って交換業者Cに送金してしまった。交換業者Aに問い合わせると、「交換業者Cに送金完了しているので、そちらに問い合わせるように」と言われた。そこで交換業者Cにメールを送ると、「調べるのに数か月かかる」と返信があり、その後3か月たっても連絡がこない。

最低限、金融庁の登録業者かどうか、確認して!

   こうした被害に遭わないようにするにはどうしたらよいか――。国民生活センターでは、まず「仮想通貨の投資話に少しでも不安を感じたら、絶対に取引しないでください」と警告している。たとえ知人や友人の勧誘でも、仮想通貨が適切に取引されているか、また投資が高配当を生む仕組みについて、初心者が調べることは非常に難しいからだ。

   仮に、投資話に興味があっても、最低限、その事業者が金融商品取引業の登録業者かどうか、金融庁などのウェブサイトで確認することが必要だ。ただし、事業者が金融庁に届け出ているからといって、投資の信用性が保証されているワケでないことは、コインチェック事件のとおり。あくまでも、投資は自己責任だ。

   加えて、仮想通貨の投資には価格変動や不正アクセスなどのリスクが伴うことをしっかり理解したうえで、事業者が安全対策をどのようにとっているかなどを十分確認して利用することをアドバイスしている。

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