2018年 7月 16日 (月)

大丈夫? ビジネスシーンで気になる口臭 売り上げ伸ばすオーラルケア市場

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   オーラルケア市場が活況だ。歯ブラシや歯磨き、マウスウォッシュ(洗口液)、サプリメントなどとアイテムが豊富で、新商品も続々と投入されている。

   市場調査の富士経済によると、オーラルケアの市場規模は2016年に1742億円で、前年比4.4%増と大きく伸ばした。17年は3.3%増の1799億円(見込み)、18年には2.6%増の1845億円の成長を予測している。

  • 電動歯ブラシの利用者を、もっと増やしたい!(フィリップス「ソニッケアー プロテクトクリーンシリーズ」のニュースリリースから)
    電動歯ブラシの利用者を、もっと増やしたい!(フィリップス「ソニッケアー プロテクトクリーンシリーズ」のニュースリリースから)

相手との距離「45センチ」は要注意

   女性を中心に、ビジネスシーンなどで口臭を気にする人は少なくない。日用品の流通情報を運営するプラネット(東京都港区)の「スメハラ(スメル・ハラスメント)に関する意識調査」(2018年6月21日発表、サンプル数3373人)によると、他人のニオイが気になる人に「どんなニオイが気になるか」聞いたところ、1位は63.6%で「口臭」だった。

   ビジネスマナーに詳しい、スマートコミュニケーションズの篠原あかねさんは、ビジネスシーンで口臭に気をつけたほうがよい場面として、次のケースをあげる。

(1) 隣の席や背後で部下などにパソコンを見ながら業務を指導するとき
(2) お客様と対面で会話をするとき(特に相手との距離が45センチメートル以内になるときは要注意!)
(3) 新規の営業や商談などで初めてお客様とお会いするとき(特に名刺交換は距離も近く、挨拶を交わすので口臭が気になります)
(4) 同僚や部下と電車移動をするとき(つり革につかまりながらの雑談時は意外と気になるもの)

   タバコを吸う人は、喫煙後は要注意。ちなみに、前出のプラネットの調査では「タバコ臭(タバコを吸った後のニオイ)」が58.1%で、第2位だった。

   篠原さんに、仕事中でもできる口臭対策を聞くと、

・食後にブレスケア用サプリメントを飲む
・喫煙後には口臭用タブレット錠や飴をなめる
・こまめに水分補給をする(舌が乾いた状態にしない)
・口の周りの筋肉をしっかりと動かしながら話す(筋肉を使うことで唾液が分泌され口の乾きを防ぐと同時に聞き取りやすい話し方になる)
・緑茶など消臭効果のある飲み物をこまめに飲む
・アルカリ性食品(野菜やリンゴ、梅干し、レモンなど)を昼食時に意識的に摂る

ことが有効という。

電動歯ブラシ、市場拡大狙う フィリップスが7月に新商品

   そうしたなか、フィリップス・ジャパンは電動歯ブラシの新商品「ソニックケアー プロテクトクリーン」シリーズを、2018年7月2日に発売した。オーラルケアで、歯磨き、歯ブラシは基本。ただ、電動歯ブラシは認知度こそアップしているものの、その普及率は約2割にとどまる。実際に使っている人はまだまだ少数派だ。

   フィリップスが新商品を投入する狙いは、そんな手磨きユーザーに電動歯ブラシを届けることにある。「プロテクトクリーン」は、スタンダード、プラス、プレミアムの3つのシリーズに分けられているが、いずれも初心者が電動歯ブラシを正しく使うための機能を搭載している。

気になる口臭......
気になる口臭......

   たとえば、力の入れすぎを防ぐ「加圧防止センサー」は、過度に力が入っている場合、振動でそれを知らせる。また、ブラシヘッドを交換するタイミングがわからないとの声を反映して、ブラシヘッドに内蔵されたチップにブラッシングの圧力と時間を記録して、交換時をランプで適切に知らせる機能も加えた。毎分3万1000回の高速振動と幅広い振幅の組み合わせで、唾液を活用した「音波水流」を口内に発生させ、それにより毛先の届きにくい歯の隙間や奥歯の歯垢まで、しっかり落とす。

食器メーカーがつくる舌ブラシ

   さらに、ここ数年注目されているのが、口臭の元となる舌苔を除去する「舌ブラシ」だ。舌クリーナーとも呼ばれ、日ごろの歯磨きでは解消できない口臭対策ができるアイテムとして注目。BUTLERの「やさしい舌ブラシ(やわらかタイプ)」や、口腔ケアメーカーのSHIKIENと新潟大学が共同開発した「W‐1」、シェイバーの貝印も「ケアレッシュ 舌クリーナー」などが続々と登場。種類も増えてきた。

食器メーカーがつくる「異色」の舌ブラシ(岡部洋食器製作所の「コケとっと舌クリーナー」)
食器メーカーがつくる「異色」の舌ブラシ(岡部洋食器製作所の「コケとっと舌クリーナー」)

   舌ブラシには、歯ブラシのようにブラシが付いたものと、ヘラタイプがある。細かな汚れをかき出しやすいのが、「ブラシタイプ」。「ヘラタイプ」は表面の汚れをそぎ落とすのに便利とされる。

   なかでも、岡部洋食器製作所の「コケとっと舌クリーナー」は、金属洋食器(カトラリー)やキッチン小物を扱う食器メーカーがつくる「異色」の舌ブラシだ。金属製なので舌の汚れをそぎ落とすのに十分な硬さがあり、かつ簡単に洗えるのでいつでも清潔に保てるのが特徴。2017年には月3000~4000本が売れた。

   岡部高文社長は、

「最近はだいぶ落ち着いてきて、月1500本ほどになります。あまり安い買い物ではない(1本、税別1800円)もので。そもそもは11年ほど前に、消費者のアイデアから生まれた商品なんです。購買層の多くはエチケットに関心の高い女性を中心とした若者で、また介護関係施設の方が口腔ケア用として購入しています。楽天やアマゾンなど、ネットで買う方が多いですね。片手に手鏡、片手で磨ける、便利さ。(舌を)部分的に、効果的に磨けるのがいいようです」

と話す。

   舌は味覚を感じる、肌以上に敏感な個所。「ステンレスは成分が鉄イオンなので、かぶれたり、かゆみが出たりといった金属アレルギーを起こす人もいます。舌がただれる可能性があったのですが、時計や眼鏡でヒントを得て、チタン製にしました」。軽くて、さびない、しかも金属アレルギーの心配がなく、半永久的に使えると、チタン製にした理由を説明。舌にやさしく効果的に舌苔を取り除く、スプーンのような形状のデザインで、軽く引くだけで、舌の汚れを落とす。

手軽に便利「マウスウォッシュ」が活況

   オーラルケア市場の中でも、2016年(254億円)、17年(272億円)と前年比で7%台の高い伸びをみせるマウスウォッシュ(洗口液)市場は、食後などに、口の中をすすぐだけで口臭を抑えられる手軽さがビジネスシーンなどでも受け入れられている。

   全国のドラッグストアの洗口液の売り上げランキング(プラネット調べ)によると、1位はサンスターの「GUMデンタルリンス レギュラー960ml」。次いで、花王の「クリアクリーンデンタルリンス ソフトミント600ml」、J&Jの「リステリン ホワイトニング500ml」、花王の「薬用ピュオーラ洗口液 クリーンミント420ml」、ライオン「NONIO マウスウオッシュクリアハーブミント600ml」と続く。

   テレビをつけても、明るく自由奔放なキャラクターで人気のタレント、ローラさんを起用したライオンの口臭ケアブランド「NONIO」や、忙しい「お仕事ガール」をモデルの小松菜奈さんが演じるサンスター「Ora2 me ブレス&ステインクリア マウスウォッシュ」など、CMを見ない日がない。

   男女問わず、ビジネスパーソンのオーラルケアへの意識は高まるばかり。その一方で、メーカーの商品開発も意欲的で、なお成長が見込めそうだ。

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