2018年 9月 22日 (土)

上場ゼネコン58社、2年ぶりに増収 建設ラッシュだけど......

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   上場ゼネコン58社の2018年3月期の売上高の合計は、前年同期と比べて2.9%増の12兆896億円だった。東京商工リサーチが2018年8月31日に発表した。2年ぶりの増収で、08年のリーマン・ショック以降の10年間では、09年3月期(12兆6591億円)に次いで2番目に高い水準を記録した。

   ただ、建設労働者の高齢化と若年層の減少などによる人手不足が深刻化。また、建築資材の高騰で中小事業者を中心に採算に苦慮しており、コストアップの吸収が難しい状況が続いている。

  • 建設ラッシュは続く……
    建設ラッシュは続く……

利益は過去10年で最高に

   増収は、景気の回復基調や2020東京五輪・パラリンピックに向けた社会インフラの整備などに伴い、都市部の大型再開発や商業施設の受注などが寄与した。

   58社のうち、増収は40社(前年22社)と、全体の68.9%を占めた一方、減収は18社(前年36社)と半減。2年ぶりに、増収企業数が減収企業数を上回った=別表1参照。

   売上総利益(粗利)は1兆6582億円(前年同期比6.8%増)、営業利益が1兆335億円(8.4%増)、経常利益は1兆713億円(8.0%増)、当期純利益は7468億円(2.5%増)と、すべての利益が10年間で最高となり、大手を中心とするゼネコンの好業績を裏付けた。

   前年は純利益で2社が赤字を計上したが、18年3月期には赤字企業はなかった。

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   売上高から資材や外注費などを差し引いた粗利は、58社のうち、増益は39社で全体の67.2%。減益は19社だった。営業利益は、増益が35社(前年34社)で減益は23社(同24社)。経常利益は、増益34社(同35社)、減益は24社(同23社)。当期純利益は増益が31社(同44社)で減益は27(同14社)だった=別票2参照。

   また、売上高に対する粗利率は13.7%で、前年の13.2%より0.5ポイント上昇。営業利益率は8.5%(前年は8.1%)、経常利益率は8.8%(同8.4%)と、いずれも前年を上回り、13年3月期以降、5年連続で上昇。09年3月期以降では最高を記録した。

   粗利率が低下したのは、58社のうち26社(構成比44.8%)と4割にとどまり、東京商工リサーチは「資材価格の高止まりや労務費の上昇などの影響が明暗を分けた」としている。

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売上高トップは大林組の1兆2940億円

   上場ゼネコン58社のうち、売上高のトップは大林組で1兆2940億円。2年連続でトップだった。次いで、大成建設の1兆2733億円、3位は清水建設の1兆2625億円、4位は鹿島建設の1兆1651億円と、4位までが1兆円企業。5位は長谷工コーポレーションだった。

   増収率のトップは、東急建設の前年比32.2%増(2363億円→3124億円)。次いで大本組で26.9%増、3位が富士・ピーエスの26.9%増だった。4位が、巴コーポレーションの21.1%増、ピーエス三菱が20.0%増と続いた。全体の増収率の平均2.9%を上回ったのは、58社のうち35社を占めた。

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