「しゃべらないとA型ですねぇ」はい、私は一言も発せずにそこに居るだけですと血液型はA型に見えるようです。しかし、おしゃべりを始めると途端に「B型ですね!」に変わります。えぇ、私はB型です。4つの型でカテゴライズなんてナンセンス!A型は「几帳面、真面目、神経質」B型は「マイペース、飽きっぽい、自己中心的」O型は「おおらか、社交的、おおざっぱ」AB型は「天才肌、感受性豊か、打算的」血液型には、こんなイメージがあるようです。宴席で血液型の話になり、同じ血液型の人がいると「おぉぉぉ!仲間よ!」なんて思わず握手をしてしまったりしますが、冷静に考えれば人類の性格をたった4つの型でカテゴライズしてしまうとはずいぶん強引な話でもあります。そんなことは承知のうえで宴席のネタにしている分にはよいのですが、これが採用などの場面になると問題です。もうだいぶ少なくなったと聞きますが、私が若手の頃は「同じ成績の学生がいて、どちらか一人しか採用できない場合はB型にしろ!」なんて本気で言う会社もありました。最後の最後に血液型で合否が決まるなんて求職者には気の毒な話ですが、自社の社風に合った血液型(と思い込んでいる)の人材を採用すれば、とりあえず安心という感じだったのでしょう。これ、今だったら「ブラハラ」です。血液型はプライバシーにかかわること「ブラハラ」はブラッドタイプハラスメント。つまり血液型に関するハラスメントです。これは厚生労働省熊本労働局で掲載されている採用時の不適切な質問例です。参考リンク:厚生労働省熊本労働局(7)のその他に、「血液型・星座は何ですか?」とあります。質問例によると、彼氏(彼女)はいますか?の問いと同じように、プライバシーにかかわる質問としてNGとされています。いけない理由は、「血液型・星座」と性格とは科学的根拠に裏付けられたものではなく、職務能力とはまったく関係のないものです。雰囲気を和らげるために質問されることが多くありますが、科学的根拠のないものによって性格を判断されることは応募者に不安を与えます。そう記載されています。占い好きの方は、軽い気持ちで血液型を聞くかもしれませんが、人によっては血液型で自分の性格が判断されたと不快感や不安を持つ人もいます。良好な人間関係を築くためにも話題選びは大切です。ところで、先日の宴席でやはり血液型の話になり、ある女性が「私はAB型だけど医者からB型の血が多いと言われました」と、真顔で答えていました。「AB型ってA型とB型を個体ごとにブレンドしているのか?!」と、医学的知識のない私は頭の中に「???」が浮かびました。きっと、血液型の話をされたくなかったのではないでしょうか。(篠原あかね)
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