2018年 12月 15日 (土)

その63 プロ野球の「クライマックスシリーズ」「こんなものいらない!?」(岩城元)

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   2018年もプロ野球のクライマックスシリーズ(CS)が近づいてきた。

   CSは「日本一」を決める際に、まずパ・リーグ、セ・リーグそれぞれでペナントレース2位と3位のチームが「3戦2勝制」で戦い、勝者が今度はペナントレース1位のチーム(前もって1勝分が与えられる)と6戦4勝制で戦う。そして、ここでの勝者が初めて日本シリーズへの出場権を得るという制度だ。

  • ペナントレース3位から日本シリーズ出場を決めたDeNAの「下克上」を伝える2017年10月25日付の読売新聞朝刊。
    ペナントレース3位から日本シリーズ出場を決めたDeNAの「下克上」を伝える2017年10月25日付の読売新聞朝刊。

そんなバカな!? Bクラスのチームが「日本一」

   2017年のセ・リーグのCSがを思い出される。ペナントレースでは広島がぶっちぎりで優勝した。ところが、その広島に14.5ゲームもの大差をつけられていた3位のDeNAが、広島を破ってCSを制し、日本シリーズに出場した。

   日本シリーズでDeNAは、パ・リーグのペナントレースとCSを制したソフトバンクに敗れたが、ファンはDeNAの日本シリーズ出場を心の底から喜んでいただろうか。ファンに限らず選手も、何か後ろめたい気持ちだったのではなかろうか。

   他方、広島のファンにとっては悔しさ以外の何物でもなかったはずだ。CSは2007年に始まったが、これまでにも似たことが何度かあった。ペナントレースで2位、3位のチームが日本シリーズを制したこともある。

   加えて、今年は雨の影響で、10月13日のCS開幕までに、ペナントレースの全日程を消化できない可能性も出てきた。そんな場合でも、11日時点での順位でCS進出チームが決まる。

   セ・リーグは、いま3位までのAクラス争いが大混戦で、CSに出た3位のチームがその後、4位以下のBクラスに転落することもありうる。つまり、Bクラスのチーム(勝率5割を切っているかもしれない)が「日本一」になる「珍事」も生じかねない。

   そんなことを9月21日付の朝日新聞が書いていた。

CSに改善の余地あり!

   僕はペナントレース後のCSそのものには反対ではない。優勝の望みが薄くなったチームがもっぱら「消化試合」でお茶を濁す――そんなこともCSのおかげで随分と減っているようだ。それはそれで結構なことである。

   しかし、現行のようなCSはいかがなものであろうか。CSを続けるなら、改善の余地はいっぱいある。たとえば、パ・リーグの1位とセ・リーグの2位、セ・リーグの1位とパ・リーグの2位が戦って、勝者同士で日本一を決める。あるいは、チーム数を両リーグ8つずつに増やして、東西に分ける4リーグ制にし、CSはそれらの1位チーム同士で戦う。そんな案も考えられる。

   とにかく、現行の方式でペナントレースの2位、3位から日本一になっても、ファンも選手も素直には喜べない。また、ペナントレース1位のチームがCSを制しても、ホッとするだけで、喜びを爆発させることなどできないはずだ。

   誰もが心の底から喜べないようなCSは、早急にやめるか、改善するか、どちらかにしてほしいのである。(岩城元)

岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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