2020年 12月 6日 (日)

その70 「昼行灯」の「蛍光灯」「こんなものいらない!?」(岩城元)

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   「青空」の下で輝く「蛍光灯」。列車の駅のホームで、目立つ光景だ。冬のこの季節、晴天の日だと、それこそ抜けるような青空が広がり、陽光がホームに差し込んでいる。それなのに、ホームの天井部分に取り付けられた蛍光灯が、陽光に逆らうように輝いている。

   いや、蛍光灯が「目立つ」とか「輝いている」というのは、いささか正確な表現ではない。注意して目を上に向けないと、蛍光灯がついていることさえ見逃してしまうかもしれない。蛍光灯に比べ、日の光が強すぎるからだ。

  • 同じ駅でも、全部の蛍光灯をつけているホーム(向こう側)と、3本のうち2本を消しているホーム(手前)。(東京のJR池袋駅で)
    同じ駅でも、全部の蛍光灯をつけているホーム(向こう側)と、3本のうち2本を消しているホーム(手前)。(東京のJR池袋駅で)
  • 同じ駅でも、全部の蛍光灯をつけているホーム(向こう側)と、3本のうち2本を消しているホーム(手前)。(東京のJR池袋駅で)

消せばいいのに......

   忠臣蔵の大石内蔵助は赤穂藩の家老という要職を務めていたが、一説によると、周りから「昼行灯(ひるあんどん)」と呼ばれていた。ぼんやりとしていて、いるのかいないのか、分からなかったからだそうだ。

   青空の下の蛍光灯もまさに昼行灯である。電気が実にもったいない。消せばいいのに......。

   電鉄会社もそれに気づいていないわけではない。関東の私鉄の駅には「列車内 駅構内 節電中 ご理解・ご協力を」といったポスターが貼ってある。JR東日本、東武、西武、小田急、東急など20社以上の共同広告だ。

   ところが、これがちゃんと守られているとは言い難い。ただし、僕の目がなんとか届くのはJR東日本と東武、西武の一部ぐらいだ。取材不足の点はお許し願いたい。

   その前提で、まず「駅構内」だけど、駅によって、随分と取り組み方が違う。同じ鉄道の同じ路線でも、ある駅ではすべての蛍光灯をつけているのに、ある駅では全部を消している。あるいは、同じ駅構内でも、屋根の部分が多くてやや薄暗そうなところはつけ、ほかは消していたりする。

   ただ一般的に言って、ついている蛍光灯のほうが多数派のような気がする。

   JR東日本の池袋駅で快晴の日、あるホームの蛍光灯は3本に1本が消されていた。なかなかに凝ったことをやるんだなあ、と思ったのだけど、線路を挟んだ向かいのホームを見ると、すべての蛍光灯がついている。日の光の差し込み具合といった「条件」は、どちらのホームも同じである。

岩城 元(いわき・はじむ)
岩城 元(いわき・はじむ)
1940年大阪府生まれ。京都大学卒業後、1963年から2000年まで朝日新聞社勤務。主として経済記者。2001年から14年まで中国に滞在。ハルビン理工大学、広西師範大学や、自分でつくった塾で日本語を教える。現在、無職。唯一の肩書は「一般社団法人 健康・長寿国際交流協会 理事」
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