2019年 1月 18日 (金)

水漏れ、解錠、トイレ修理...... 緊急時の「レスキューサービス」にトンデモ料金!

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   突然トイレが詰まる、蛇口から水漏れする、鍵をなくして家に入れない、ネズミが台所を走り回る、天井のコウモリと目が合った......。日常生活で、こんなハプニングが起こったら、あなたはどうしますか?

   インターネットを検索して、いわゆる「暮らしのレスキューサービス」と呼ばれる専門業者に頼む人が多いだろう。ところが最近、こうした業者から「高額料金を請求された」「作業がいい加減だった」などのトラブルが急増しており、国民生活センターが「契約をする際はよく調べて、複数の社から見積もりをとろう」と、注意を呼びかけている。

  • ふだんから評判に業者の情報収集を
    ふだんから評判に業者の情報収集を

蛇口の水漏れでいきなり「50万円」って......

   国民生活センターによると、「暮らしのレスキューサービス」をめぐる相談件数は、2013年には全国で1787件だったが、2017年には2763件と1.5倍に増えた(2018年12月20日発表)。トラブルの理由の大半は、突然の緊急事態に、消費者側に専門知識がないため、業者の言うことを鵜呑みにしがちであること。また、業者側も消費者とは1回だけの関係であるため、あわてている消費者の心理につけこんで、法外な要求をする場合があるためだ。

   たとえば、こんな事例だ。

【事例1】水漏れ=広告は「見積もり無料」なのに見積もり費用を請求
蛇口から水漏れが起きたので「見積もり・出張無料」と書かれたポスティングチラシの業者に電話で見積もりを依頼した。業者が来て、「詳しい見積もりを出すために水道管の内部を見る」と蛇口を取り外した。その後、「蛇口がさびて給水配管の中の状態もよくない。給水設備全体の交換が必要だ」と50万円の見積書を見せた。「高くてすぐには返事できない」と言うと、今日中に返事をするよう言い残し、蛇口を取り外したまま帰ってしまった。
業者に「工事はやらない」と伝えると、「断わるなら蛇口取り外し料金約2万円を支払え」と言われた。「見積もり無料」と広告しながら、見積もりのために勝手に蛇口を取り外した作業費を請求されるのは納得できない。(2018年8月、70歳代女性、岐阜県)

ネズミ駆除「50万円」払ったのにネズミが走る音が......

【事例2】ネズミ駆除=高いカネを払ったのにネズミが走り回っている
ネズミ駆除のため、インターネットで探した業者に電話で見積もりを依頼した。業者が自宅に来て、「見積もり金額は40万円だが、実際にやってみないと正確な代金はわからない」と言った。高いと思ったが、やってもらうしかないと思い依頼した。作業はネズミが嫌う薬品の散布、消毒液の散布、侵入口の封鎖だ。作業終了後に「作業費は50万円」と言われた。しかし作業から数日で、ネズミが天井を走る音が聞こえた。これでも高額な代金を支払う必要はあるのか。(2018年88月、80歳代男性、東京都)
【事例3】コウモリ駆除=契約を断れない状況にされ、仕事もずさん
コウモリ駆除のため、ホームページに「見積もり無料」「55年保証」と記載する業者に電話した。業者が「見積もり後に作業を断っても大丈夫」と言ったため、契約するかどうかは見積もりを見てから決めようと思い、来てもらうことにした。業者は「コウモリがいる。これからすぐに仕事にかかれる。見積もりは約10万円」と言ったが、見積もりの確認の際、コウモリのフンを大量に床に落とされたため、作業を断れない状況になってしまい、契約した。
業者が帰った後、作業状態を確認したら、またコウモリが侵入しそうな穴が残され、汚れた部分の清掃もされていなかった。いい加減な仕事をされたと思い、業者に苦情の電話をしたが対応されない。すぐに業者にクーリング・オフを申し出たが応じなかった。(2018年7月、40歳代女性、山陽地方)
【事例4】鍵の修理=高すぎるので断るとキャンセル料を請求
夜中の12時頃帰宅した際、鍵を紛失したことに気づき、インターネットで「地元の鍵業者」を探して電話した。業者に「料金はいくらか」と聞くと、「1万4000円。追加料金がかかる場合もある」と言われ、自宅に来てもらった。業者は「特殊な鍵なので5万円かかる」と言った。事前の説明より高額なので作業を断ると、「キャンセル料4000円を払ってほしい」と言われた。
財布もなくしていたので支払えないと伝えると、書類を渡され、「指定の日付までに銀行振り込みを。払わなければ裁判を起こす」と言い捨てて帰った。後日、別の業者に頼むと2万円で解錠してくれた。最初の業者の料金は高すぎる。キャンセル料を払う必要はあるのか。(2018年3月、20歳代男性、神奈川県)

日頃から評判のよい業者のリストをつくろう

   こうした事例に共通しているのは、

(1)業者が誰かの紹介ではなく、インターネットなどを通じての初対面である。
(2)複数の業者から見積もりをとるなど、比較検討をしていない。
(3)そのため、「見積もり無料のはずが、見積もり費用を請求される」「見積もりのつもりで業者を呼んだのに、その場で高額な契約をするよう急がされる」など、業者のペースにすっかり巻き込まれてしまう。
(4)そして、ずさんな工事をされたり、解約時にキャンセル料を請求されたり、クーリング・オフに応じてもらえなかったり、トラブルを招いてしまう。

   ことなどだ。

   トラブルを防ぐために、国民生活センターではこうアドバイスする。

(1)広告の表示や電話で説明された料金を絶対にうのみにせず、業者に念を押して確認する。広告で「○○円から」とあったり、電話で「××円かかる」と説明されたりしても、現場の状況次第では追加料金がかかる場合が多いので、「業界最安値」と記載されていても安易に飛びつかない。
(2)契約する場合は複数社から見積もりを取り、サービス内容や料金を十分に確認して慎重に業者を選ぶ。また、見積もりに来てもらう場合は、事前に、見積もりに当たっての料金が発生するのか、キャンセル時にキャンセル料があるのか、必ず確認する。
(3)緊急を要するトラブル発生に備え、事前に近隣の業者の情報を収集しておく。特に水漏れやトイレ修理、鍵開けなど緊急を要する時は、焦って冷静な判断ができない場合が多い。日頃から評判のよい住宅メーカーや水道施工業者、合鍵業者などの連絡先をメモしておくとよい。
(4)料金やサービス内容に納得できない場合は、きっぱりと契約を断る。見積もりを取るつもりで自宅に訪問した業者とその場で契約したケースでは、「特定商取引に関する法律」(特商法)のクーリング・オフを請求できる場合がある。

   トラブルになった時には消費生活センターにすぐに相談してほしい。(福田和郎)

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