2019年 3月 26日 (火)

先行き不安の下請け業者 レオパレス21、取引先9割が資本金1億円未満

印刷
建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   施工不良問題に揺れる、賃貸アパート大手のレオパレス21と直接取引のある1次と間接取引の2次の仕入先と販売先が合わせた取引先総数が、2670社(重複を除く)にのぼることがわかった。東京商工リサーチが2019年2月8日に発表した。

   東京商工リサーチは「信用失墜により万一のことが起きれば、取引先の多くを占める中小企業にも悪影響が及ぶことを認識すべき」としている。

  • レオパレス21、施工不良の影響は大きい(写真はイメージ)
    レオパレス21、施工不良の影響は大きい(写真はイメージ)

施工不良、33都府県の1324棟 居住者に転居要請

   レオパレス21は、新たに1324棟の物件で壁や天井などに施工不良が見つかったと、2月7日に発表した。天井の耐火性能が不足する641棟の入居者約8000人に、速やかな転居を要請した。費用は同社が負担する。

   同社は2018年3月に防火・防音のため屋根裏に設置する界壁がなく建築基準法に違反する疑いが発覚。その後の全棟調査で、新たに法令違反が疑われる危険性が高い不備が多数見つかった。確認された施工不良は1996~2001年の着工。建物物件の所在地は昨年5月公表の12都府県から33都府県に広がっている。

   深山英世社長は記者会見で「誠に申し訳ない」と陳謝したほか、施工不良の要因を「(建築時の)作業効率を上げるのが一番の目的だった」と明かした。

   こうした不良物件の補修工事費の引き当てなどで、360億円の特別損失を追加で計上。これに伴い、2019年3月期連結決算の業績予想を下方修正した。最終赤字は50億~70億円の従来予想から、380億~400億円へと330億円増える見通し。あわせて、深山社長が月額報酬の30%を6か月間にわたって返上するなどの経営陣の処分を決めた。

   この余波は、入居者ばかりでなく、関連の下請企業とその従業員の生活にも悪影響を及ぼしそうだ。東京商工リサーチの調べによると、レオパレス21の取引先2670社のうち、仕入先は2364社、販売先は306社だった。

   取引先を産業別でみると、615社あった1次仕入先は、建設業の335社(54.4%)で最多。サービス業他が91社(14.8%)、不動産業69社(11.2%)と続いた。1786社あった2次仕入先では、建設資材などを含む卸売業が641社(35.8%)と最も多く、建設業の397社(22.2%)、印刷業を含む製造業が322社(18.0%)だった=下図参照

   販売先では、82社の1次販売先のうち、最多は不動産業の37社(45.1%)。サービス業他が19社(23.1%)、建設業12社(14.6%)の順だった。2次販売先は、製造業が63社(27.3%)で最も多く、サービス業他53社(23.0%)、建設業46社(同20.0%)と続いた。

kaisha_20190217142358.jpg

従業員、100人未満の1次仕入先が8割 販売先は10人未満が最多

   取引先を本社の所在地別でみると、1次、2次を合わせて仕入先、販売先ともに大都市圏が目立った。1次仕入先(615社)の最多は、東京都で151社(全体の24.5%を占める)。次いで大阪府の51社(8.2%)、神奈川県47社(7.6%)と続き、千葉県と愛知県がそれぞれ37社(6.0%)で4位に並んだ。埼玉県(32社)を合わせた上位5都府県(323社)で半数以上の52.2%を占めた。また、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)で267社と4割以上(43.4%)にのぼった。

   82社あった1次販売先では、東京都が25社(30.4%)で最多。次いで、大阪府の7社(8.5%)、埼玉県6社(7.3%)と続く。

   資本金別では、1次仕入先(615社)のうち、1000万円以上5000万円未満が330社と全体の53.6%を占めて最多。次いで、100万円以上500万円未満95社(15.4%)、500万円以上1000万円未満の59社(9.5%)と続く。これらを合わせて1億円未満の中小企業が560社(91.0%)と9割を占める。

   2次仕入先(1786社)では1000万円以上5000万円未満が683社(38.2%)で最多だった。

   一方、82社ある1次販売先では、最多が1000万円以上5000万円未満の33社(40.2%)。100万円以上500万円未満が15社(18.2%)、500万円以上1000万円未満が14社(17.0%)の順で、1億円未満の中小企業は72社(87.8%)と8割を占めた。

   2次販売先(230社)は、1億円以上が131社(56.9%)で5 割を超えた。

   従業員数別でみると、1次仕入先(615社)では、10人未満が304 社(49.4%)で最多。次いで、10人以上100人未満の254社(41.3%)。これらを合わせて、100人未満(従業員数不明1社を含む)が559社(90.8%)と9割を占めた。100人以上500人未満が34社(同5.5%)、500人以上が22社(3.5%)。

   2次仕入先では、10人以上100人未満が657社(36.7%)と最も多かった。

   1次販売先では、82社のうち、最多が10人未満の39社(47.5%)。10人以上100人未満 の30社(36.5%)、500人以上の6社(7.3%)と続く。100人未満(不明含む)は72社(87.8%)を占める。

   2次販売先(230社)は500人以上が119社(51.7%)で最多だった。

今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!

注目情報

PR
J-CAST会社ウォッチ会員向けセミナー
しごとの学校
  • 「無期転換ルール」、新たな「働き方」は軌道に乗っていますか?

  • 追悼
    J-CASTニュースをフォローして
    最新情報をチェック
    電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中