2019年 10月 16日 (水)

同時多発的に起業する 新しいベンチャー支援のスタイルをつくる「VERSUS」

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   アメリカ西海岸で生まれた「スタートアップスタジオ」という発想にヒントを得て、日本のエンターテイメント領域のスタートアップを支援する「VERSUS」(東京都新宿区)が、2018年11月末に設立された。

   その背景には、長年、日本の音楽・エンターテイメント業界での仕組みづくりやスタートアップ支援に取り組み、より良いアプローチを模索し続けてきたVERSUSの山口哲一社長の並々ならぬ想いがあった。山口社長の描く「スタートアップ支援」ビジネスについて聞いた。

  • 音楽業界からの転身(写真は「VERSUS」山口哲一社長)
    音楽業界からの転身(写真は「VERSUS」山口哲一社長)

イケてない音楽業界から、見えてきたモノ

―― VERSUSの事業内容について教えてください。

山口哲一社長「VERSUSは『エンターテイメント』×『テクノロジー』、つまり『エンターテック』をテーマにしたスタートアップ(起業)をサポートする会社として、2018年11月末に設立しました。
さまざまな人たちが集まって、新規事業のアイデアや課題を話し合ったり、考えたり、共有していくという『場』を提供すること、そして最終的には当社からベンチャー企業が育っていく環境を創るというのが事業の目的です。
当社の事業は、アメリカ西海岸で生まれた『スタートアップスタジオ』に発想を得ています。これは、ハリウッドのスタジオを意識したもので、スタジオで同時並行していくつも映画が作られるように、スタートアップを同時多発的につくりましょうというコンセプトなんです。知見も溜まり、人が集まり、インフラもできる――。結局は、『場づくり』なのだということを知り、日本にもこのコンセプトを導入したいと思いました」

―― 「VERSUS」のアイデアを、どのように得たのでしょうか。

山口社長「私自身は、学生時代からずっと音楽業界に携わってきました。自らがプロデュースする新人アーティストのために、徹底的にソーシャルメディアを研究して、活用していく中で、音楽・エンタメ業界のデジタル活用にも詳しくなっていきました。これが2007~2008年頃のこと。同じ頃、周りを見渡すと、以前はキラキラしていた音楽業界が、いつの間にかイケてない業界に見えはじめ、ビジネスモデルが立ちいかなくなっていることに気がつきました。
理由は明白で、当時、音楽業界を引っぱっていたレコード会社の経営方針が、デジタル化にとても後ろ向きだったこと。それを修正すれば、日本の音楽業界はむしろ有望だったのです。
とはいえ、音楽業界を内部から変えることには限界もあり、危機感は募るばかりでした。ただ、外部との連携や人材育成、新規事業のアドバイスなどを行うなか、2014年にエンタメ系のスタートアップを推進するコンテスト『START ME UP AWARD(スタートミーアップアワード)』に実行委員長として関わったことが転機になりました。
多くの産業にとっても、スタートアップの重要性が増しており、物事の枠組みやルール自体が変わりゆく時代の中で、新しいITサービスが出てくることが必要だと実感したのです」

―― この事業のビジネスモデルはどのようなものなのでしょうか。

山口社長「まず、無料セミナーやハッカソン、アイデアソンなどのイベントを数多く開催して、そこで人的ネットワークもつくります。同時に、専門家を巻き込んで市場を研究して、課題などを見出します。最初の段階を、『案件化』と呼んでいます。まずは、事業プランとプロダクトを徹底的に磨きます。
そのために、ノウハウや人的ネットワークを提供し、初期の開発費はVERSUSが拠出します。『案件』としての準備期間は半年以内。そこで投資家やベンチャーキャピタルから出資していただけるよう、きちんとした形にして、法人を設立するわけです。
半年経ってもダメだったら、案件は終了します。失敗しても、知見が溜まるので、やめても前進できるわけです。そして、うまく法人化できた暁には、初期投資として費やした部分について一定の比率で、株式を持つというのが当社のビジネスモデル。『VERSUS』が、スタートアップの会社のCo‐Founderとなるイメージですね」
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