2019年 10月 23日 (水)

【投資の着眼点】日経平均株価と金価格の関係 分散投資の一つなら「アリ」かも

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   一見、無関係に見える金融商品も、一方の商品が上昇すれば、それに連動して別の金融商品が値動きする傾向がある。

   よく知られている例では、日経平均株価が上昇すると、ドル円相場も上昇して円安になりやすいという法則や、株価下落のときに上昇する傾向がある金(ゴールド)などがそれだ。

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ジョージ・ソロス氏は金で大儲けした

   一般的に、世界経済の先行きが不安視されるようなとき、金は買われて価格が上昇する傾向がある。世界的な株安が起こると、連動して金価格は上昇しやすい。

   このことを利用して、株式投資やFX(外国為替証拠金取引)と同じように、金をトレードする投資家もいる。世界三大投資家に数えられるジョージ・ソロス氏も、その一人だ。

   2016年6月23日、世界を揺るがす事件が発生した。メディアの事前予想を裏切り、英国は国民投票の結果、欧州連合(EU)を離脱することになったのである。これを受けて、欧州をはじめとする世界中の株式市場が急落。また、ドル円相場は一時1ドル99円台まで下落して円高が進行した。

   英国経済への悲観的な見通しから、英ポンドは大幅に売られ、ポンド円相場は1日で約27円もの記録的な下落となっていた。

   1992年9月16日のポンド危機で英ポンドを売り浴びせ、「イングランド銀行を破たんさせた男」として知られる伝説の投資家ジョージ・ソロス氏は、ひと晩で10億ドル(1000億円)以上を稼ぎ出したといわれている。

   ところが、2016年のEU離脱決定の際は、英ポンドを売ってはいなかったようだ。それどころか、英ポンドを買い持ちにしていたため、損失を計上したとされる。

   英ポンドのトレードでしっぺ返しを食らったソロス氏だったが、その期間の損益はプラスだったようである。なぜか――。世界経済の先行きに対し不安視していたため、金価格の上昇を見越して、金採掘会社のETF(上場投資信託)を購入していたためだ。

   2016年6月の金価格は、世界経済の先行きに対する懸念から、毎週上昇していた。だから、ソロス氏は英ポンドの買い持ちで損していたにもかかわらず、金で大儲けしたため、トータルでは利益を上げることができたのだ。

金は配当や利息を生まないけれど......

   さて、個人投資家は金を買うべきだろうか――。

   当然のことながら、金投資にはメリットもデメリットもある。メリットは、世界経済が悪化する際に価値が上昇するため、価格が変動(下落)する株式などの資産を保有する投資家にとって、リスクヘッジが可能であるという点だ。

   また、中国やインドなどの新興国では装飾品としての金の需要も大きく、需要と供給の観点から将来的な値上がりを期待できるかもしれない。

   一方、デメリットとしては、株式や定期預金と違って、保有していても配当や利息を生まないことがある。それどころか、金を保有するには貸金庫などを用意。費用がかかるかもしれない。

   個人的には、資産のすべてを金で保有することはないとしても、有事に備えて、総資産の10%から20%程度を金で保有することは、十分アリな選択ではないかと思っている。

   1929年10月24日、ウォール街の株価大暴落を発端として、世界が深刻な長期不況に陥った。これが世にいう「世界恐慌」である。世界恐慌によってダウ工業平均株価は天井から90%近く下落していて、2008年のリーマン・ショックを遥かに上回る世界的な金融危機となった。

   そのような「100年に一度の金融危機」は、今後、いつか起こるかもしれない。そんなとき、金は心強い資産となるのではないか。(ブラックスワン)

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