2019年 6月 26日 (水)

フリマに押され、リサイクルショップ倒産急増! ネットでは「当然」の声が圧倒的、生き残り策は...

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   近年、「リサイクル」や「エコ」「シェア」といった環境に配慮する意識が高まっているが、リサイクルビジネスの先駆けとなった「リサイクルショップ」の倒産が急増していることが、帝国データバンクの調査でわかった。2019年5月20日に発表した。

   メルカリやラクマ、ヤフオク! ブクマ、オタマートなどフリマアプリの台頭に押されてのことだが、ネット上では「安く買いたたき過ぎ!」「客をバカにしてきたツケだ」と厳しい指摘が相次いでいる。リサイクルショップは歴史的な役割を終えたのか、生き残りの道はないのか――。

  • 「高価買取・激安販売」を客は求めているが…
    「高価買取・激安販売」を客は求めているが…

「高級キッズ古着」や「元祖ブランド質屋」も...

   帝国データバンクの調査によると、中古家電や日用品などを買取・販売するリサイクルショップの倒産は、2018年度は30件発生した。前年度15件の2倍となり、調査を始めた2000年の2件に比べると15倍になる=図表参照。手軽さが売りのフリマアプリに利用者を奪われ、劣勢に立たされたようだ。

リサイクルショップの倒産動向(帝国データバンク調べ)
リサイクルショップの倒産動向(帝国データバンク調べ)

   2018年度のリサイクルショップの倒産で、最も話題になったのは「AKIRA」(東京都)だ。同社は、2005年に設立、子供服に特化したリサイクルショップ「ECO&KIDS AKIRA」の店舗名で事業を展開、イオンやイトーヨーカドーなど総合スーパーやショッピングモールにテナント出店した。

   子ども服メーカー「ブーフーウー」を子会社化し、ブランド子ども服の販売も行なった。近年、晩婚化と少子化が進むなか、一人の子どもに高価な有名ブランド服を買う親が増えている。しかし、すぐにサイズが合わなくなるため、「着られなくなった服を売りたい」というニーズがあった。ブランド服では捨て難い意識が強く、商品が良好な状態で保存されていることが多い。そうした良質な商材を確保したため、「よい状態のブランド服が安く手に入る」というコストパフォーマンスが受け入れられ、最盛期には全国で74店舗を展開するほど成長を遂げていた。

   しかし、個人同士が手軽に売買できるフリマアプリが急速に台頭。商材と顧客を両方とも奪われて経営が悪化し、2018年10月に破産した。負債総額は約10億1000万円だった。

   2019年度に入っても、ルイ・ヴィトンやエルメス、シャネルなどの高級ブランド品を専門に扱い、「元祖ブランド質屋」といわれた「ル・デポ」(東京都)が事業継続を断念している。

経営体力のある大手と苦戦する中小とに二極化

   こうしたケースに共通するのは、収益の源泉である商材の確保が難しくなっていることだ。リアル店舗を持つリサイクルショップでは、商品をより高く買い取り、より多くの品揃え=在庫を抱えることができる、経営体力に余力のある大手と、生き残りに苦戦する中小の二極化が進むことも想定される。

   たとえば、大手のゲオホールディングスでは、他社の余剰在庫を取り扱う新業態店の展開を始めた。新品に近い未使用品を定価の2~8割引で販売するのだ。また、モバイル知識に詳しい専門スタッフを育成、中古スマホ市場にも進出、衣料・服飾から家具、家電などリユース品の総合ショップを開設するなど差別化をアピールしている。

   全国に180店舗以上を展開する「トレジャーファクトリー」は、大型品を引き取る出張買い取りや、WEB経由の買い取りに力を注ぐ。また、日本各地の引越会社と手を組み、「引越+買い取り+処分」をまとめて提供する、これまでにない仕組みの引越サービスを始めた。

   帝国データバンクでは、

「スマホアプリの登場は、リサイクルショップの競合相手になる半面、リユース品の流通経路を多様化し、市場の活性化にも貢献している。そのため、ショップ側は、豊富な知識を背景としたきめ細かな対人接客サービスや、ショップとしての信頼性・安全性など、ネットに負けない『リアル店舗ならでは』の特徴を生かし、いかにして顧客の心をつかみ、リユース市場でシェアを伸ばすかが問われている」

としている。

部屋を埋め尽くすほどの着物や反物が合計500円!に唖然

   リサイクルショップは、フリマアプリとの共存共栄を図ることができるだろうか。ネットの反応はかなり厳しい。圧倒的に多いのは、客が持ってきた品物を安く買いたたき、高く売る商法に対する怒りだ。

「処分しますとタダで引き取った服に値札を付けられた。それどころか、別の店では、処分料を取られたのに売っていたのにはさすがに笑ったわ」
「以前ブックオフにシリーズ物のコミックを持ち込んだが、買取額が数十円で驚愕した。後日メルカリで同じ商品を検索してみたら数千円で取引されていた」
「祖母の家を整理する時に出た、部屋を埋め尽くすほどの新品の着物や反物が、ひとまとめで500円と提示された時にはさすがに唖然としました」
「店に入ると、値段の付け方が『えっ、リサイクルだよね?』と思うほど高い。特に質が良いわけじゃないし、百均で売っている新品を買うわー」

   店員の横柄な態度や知識のなさを指摘する声も多かった。

「店員の知識がなさすぎる。オモチャやプラモデルを新品より高い値段で売ったり、元ネタが古いからといって、何でもプレミアがつくわけでもないのに、再販物の○○を800円や1000円で売ったりする。それ、近所の模型屋では、同じ再販物でキレイな新品が300円なんですが」
「最寄りのリサイクルショップ3店に漫画100冊を査定して貰ったことがあるが、A店では買取合計額が1000円、B店では3000円、C店では5000円だった。要は、町のリサイクルショップの査定など適当の極みだということだ」

   もちろん、リサイクルショップが大好きと応援する声もある。

「アプリも実店舗も両方利用しています、よく買うのは洋服。アプリは届いたらイメージと違った、サイズが合わなかった、なんてことがありますが、店舗だと目の前にあるメリットが大きい。掘り出し物を探すのも楽しみの一つです」

   そして、こんな同情の声も――。

「素人が査定しているものが多く、当たり外れに著しい差があり、バクチ的要素が高い商売だ。当然買い手が付かないゴミ商材が大量に残り、一般産業廃棄物として処理するため、ものすごく高いコストがかかる。昔のように目利きの質屋が査定するのとは違うから、つぶれてもおかしくない」

フリマでは割に合わない物に特化するのが狙いどころ

   では、どうすればリサイクルショップは生き残っていけるだろうか。ネットでの具体的なアドバイスを拾うと次のようなものがあった。

「ショップも、オンラインで買取価格がわかるようにするといい。また、行ってみるまでわからないのが難点。東京・神田の古本街のように何があるかネットで公開したらいい」
「一定数だけの需要がある物や大きい物は、すべて自社倉庫販売にする。そして、防犯カメラなどをつけて人件費を削減し、回転率が高い物や小さい物は通常店舗販売にする」
「機械類をよく知らない人は動作保証がないので、フリマの中古は買いにくい。また、重量があるものは送料がかかるので、フリマでは扱いにくい。フリマでは割に合わない物に特化するのが狙いどころ」
「専門分野に特化し、信頼度が高い商品を取り扱ったうえでアフターケアをしっかり行なうなど、フリマとの差別化を進めないと今後は厳しい」
「リサイクルショップの客は60代以上の女性が多いです。地方には百貨店がないので都会から流れて来た上質な衣類を求める人が多いですが、みな口々に国道沿いの量販店には、安いけどデザインが田舎っぽくて年寄り色しかないと嘆いています。田舎にも、リサイクルでもいいから派手な服が着たいという年配者が増えています。そういう人のために品揃えをしてほしい」

   こうした声を活かせるかがカギになりそうだ。

(福田和郎)

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