クラウドファンディングを成功させるコツ 飲食店開業にも大きなメリット(気になるビジネス本)
目標300万円のところ、1億2000万円の例も!
購入型は、もっとも多く行われており、販売前の新製品や出資者限定のサービスなどを「リターン」として手に入れる仕組み。寄付型は、2011年の東日本大震災をきっかけに、寄付を募る有効な手段の一つとして注目が高まった。
寄付型は一般にも理解しやすいが、購入型の事例をあげると、次のようなものがある。電動ハイブリッド自転車「glafit(グラフィット)」の浸透を目論んだカーショップが2017年5月、製品の格安提供などをリターンとして購入型のファンディングを募集した。サイトにはハイ・クオリティの動画をアップ、軽くて携帯性に優れていることをアピールした。これが功を奏して設定した目標の300万円を1日でクリア。93日間で1億2800万円余りが集まり、国内クラウドファンディング史上1位(当時)の調達額を達成した。
一方、購入型のクラウドファンディングは、飲食店のオープンに大きなメリットがあるという。その一つは、新テーマの店をオープンする場合に、消費者にどれほど受け入れられるかが予測できるようになること。もう一つは、このところ社会問題化している「予約のドタキャン」や予約者が来店しない「ノーショー」のリスクがないことだ。
ドタキャン、ノーショーは顧客をまだ持たない新店で多く被害が出ているとされる。クラウドファンディングで、リターンに「来店チケット」を設定して、それ以外の予約を受けないことでリスクを負わず「安定したキャッシュフロー」を維持できることになるという。
「クラウドファンディングで資金調達に成功するコレだけ! 技」
クラウドファンディング研究会著、大竹秀明監修
技術評論社
税別1880円