2019年 11月 20日 (水)

「時給6000円以上」の会社はここだ! 1位はキーエンス8000円、商社、製薬、不動産...... 上位各社の働き方、ナマの声

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   あなたはいったい時給いくらで働いているだろうか? 

   時給がなんと8000円を超える企業があることが、就職・転職のジョブマーケット・プラットフォーム「Open Work」を運営するオープンワークが発表した「上場企業の時給ランキング2019」調査でわかった。

   1位になったのはキーエンスで、社員の平均年収を時給に換算すると8037円。トップ30までの企業の平均時給は5363円で、東京都の最低賃金(985円)の5.4倍という結果になった。どういう働き方をすると、こんな時給をもらえるのか。11万3195件のクチコミ投稿から集めた、彼ら・彼女らのリアルな給与事情が企業の実名で語られる。

  • 時給に換算すると……
    時給に換算すると……

キーエンス「30歳で2000万円超え。⽣涯賃⾦は8億〜9億円」

   調査データは、「Open Work」に登録している会員からクチコミ投稿が5件以上ある上場企業2179社を対象に、2019年6月17日にまとめた。まず、有価証券報告書に記載されている平均年収データ(2017年度)と、各社の「月間標準労働時間」(標準労働時間×20日として集計)およびOpen Workに投稿されている「平均残業時間」(月間)から「時給」を計算した。

   その結果、1位はキーエンス、2位三菱商事(7035円)、3位三井物産(6634円)、4位伊藤忠商事(6478円)、5位三菱地所(6055円)、6位丸紅(5993円)、7位住友商事(5960円)、8位シンバイオ製薬(5858円)、9位GCA(5489円)、10位「ジャフコ」(5465円)と、10位までに総合商社が5社もランクインした=下図参照

時給ランキング1位~30位
時給ランキング1位~30位

   1位となったキーエンスは、⼯場の⾃動化に必要な各種センサー、測定機器などの開発から製造、販売までを⾏う企業だ。BtoBビジネス(顧客が企業)であるため一般の知名度はあまり⾼くないが、年収ランキングなどでも常に上位に並ぶ「⾼給企業」の常連だ。

   業績は7期連続で最⾼益を出しており、平均年収も年々上がっている。今年はトップ30以内で唯⼀の平均年収が2000万円超となり、平均残業時間が月61.5時間とかなり高いこともあって唯⼀時給8000円台を突破。商社を押さえて初のトップとなった。

   キーエンス社員の働き方はこうだ。

「現在の平均年収は2000万円を超えている。2年⽬で1000万円超え、30ちょいで2000万円超え。この年収カーブで計算すると⽣涯賃⾦は8億〜9億円になる。これは総合商社の約2倍に相当する」(男性、開発・年収2300万円)

「ランク制。給料の半分以上が賞与だ。そのため、会社の景気の良さが給料に⼤きく影響する。4半期に1回仕事の頑張りが評価される会があり、その評価は賞与に反映される。客観的に⾃分を評価する機会にもなるので、評価も納得感がある」(男性、開発・年収1100万円)

「基本給は⾼くなく、年収の約半分は年4回のボーナスによって⼤きく変わる。ボーナスの額は個⼈の営業成績によっても左右されるが、むしろ全社の業績によって左右されるところが⼤きい。そのため、個⼈でいくら頑張っても、不況により全社の業績が悪ければボーナスは下がり、逆に個⼈成績が悪くても、好況により全社の業績が良くなればボーナスは上がる。また、公平性の観点から福利厚⽣はほぼない」(男性、営業・年収1000万円)

商社「年功序列が強い。30歳で大台にのる」

   相変わらず、総合商社が上位に並ぶ。年功序列と横並び意識が強く残ってはいるが、もともと基本給が高いのが特徴だ。彼ら・彼女ら自身「最高レベルの待遇」と胸を張る。

「終⾝雇⽤を前提とした⽇系企業の中では、最⾼レベルの待遇と思う。海外駐在した場合にはさらに諸⼿当が付き、収⼊が2倍になることも珍しくない。昇進してもしなくても、ある程度は年功序列で収⼊が上がっていき、純粋な収⼊⾯では⼤きな差が付かないシステムになっている」(三菱商事、女性、営業・年収1700万円)

「年功序列で決定しています。20代は急激に上昇し、30歳になる頃にはほぼ全員が⼤台に乗るはずです。⽇本でもトップクラスの待遇だと思います」(三井物産、男性、経理・年収1200万円)

「他商社との横並び意識や、関係取引先も多数にのぼることから外資系投資銀⾏等のように著しく⾼い給与⽔準となることはない。最近では、早朝出勤に伴う朝⾷補助、勤務時の服装(脱スーツ)、がんに対する取り組みなど給与以外の点に対してのサポートを厚くしている」(伊藤忠商事、男性、管理部⾨・年収1300万円)

「上場企業の平均年収⽐較でも、もらいすぎの⽔準だと思っている。ただしその分、仕事量は多く、拘束時間は⻑い。かつ海外の⻑期出張(移動は休⽇)など、ハードな環境であることは間違いない」 (丸紅、男性、営業・年収1200万円)
「実⼒によって給料や賞与が変わってくるが、元々の⾦額が⼤きいため、同年代での給料に⼤きな差は出にくい。同年代の他企業の知り合いと⽐べても、給料⽔準は相当⾼く、この⾯では満⾜できる」(住友商事、女性、⾦属部⾨・年収1000万円)」

「国内は本給と賞与のみで、⼿当ては⼀切なしのシンプル体系。海外は概ね国内の1.5倍くらいのイメージで、それに加え家賃も会社負担なので楽」(双⽇、女性、部⻑・年収1700万円)

「役職がつくまでは、ほとんど年功序列。残業代は出るので、残業をすればするほど収⼊は上がる。役職がついたら、成果報酬となる。⽐較的、若年層への給与が厚く配分されている」(三洋貿易、男性、営業・年収850万円)」

「業績連動で賞与の透明性は⾼い。成果がボーナスに反映されるので、コーポレート部⾨を含め、社員が協⼒できる体制にあると思う。昇給は年に1回、35歳くらいまでは毎年1万円ずつあがるイメージ。数年に1度昇格があり、TOEICや簿記や社内試験を通れば、昇格できる。昇格すると、若⼿でも100万円単位で年収が増えるので早めに昇格していくことが重要」(豊⽥通商、男性、⾦属・年収1300万円)

製薬「仕事の内容の割には、給与がかなりいいほう」

   総合商社に次いで上位にランクインした企業が多い業種が、製薬会社だ。

「仕事の内容の割には、給与はかなりいいほうだと思う」(シンバイオ製薬、男性、開発・年収1400万円)

「製薬は給与がいい業種。⼿当や福利厚⽣も充実している。ただ、基本的に年功序列のため、20代後半〜30代前半にかけて昇給スピードは遅く感じる。賞与はグレードにもよるが、個⼈業績だけでなく会社業績によっても変動する」(アステラス製薬、男性、本社スタッフ・年収850万円)

「ボーナスは完全なる成果主義。外資系のそれと同じだが、職業柄妥当だと思う。給与は同業他社よりかなりいいのではないか。ただし⼦供がいる家庭への⼿当てなどはない」(武⽥薬品⼯業、女性、MR=医療情報担当者・年収1000万円)

「3年⽬〜8年⽬(29歳)まではほぼ給料変わらず。働き盛りで他業種などに⽬移りする20代後半に給料の伸びを感じないが、30歳以降、多くの⼈が1000万円を超える」(第⼀三共、男性、MR・年収890万円)

電通「⾃由に仕事ができる」味の素「メーカーではトップ待遇」

   このほか、広告大手、不動産、外資系なども名を連ねている。

「仕事のやり⽅やプロジェクトを任せられるか否かは、個々の能⼒による部分が増えているが、給与は年功序列制に近い(⼀部、能⼒給はある)。いずれにせよ待遇は他企業よりよいと思う。いい意味で、失敗を恐れずに⾃由に仕事ができる」(電通、男性、マーケティング・年収1200万円)

「給料を求めるなら満⾜出来る社⾵かと思う。下がる事もないので、とても良い。同期の中には2000万円のメンバーも多かった。同業他社の中でも⾼⽔準なので⽂句なしだった。成績は賞与にも反映させるので、年収が上がり、やりがいが持てた」(三菱地所、男性、営業・年収900万円)

「家賃⼿当、家族⼿当、残業⼿当等、全て完備されており充⾜された制度を提供されていると思う。賞与も年によって変わるが、夏冬で8.5か⽉分は⽀給される。不満のある社員はあまりいないのではないか」(三井不動産、男性、スタッフ部⾨・年収980万円)

「さまざまなランキングの上位の常連企業だけに、年収は⾼⽔準。⼀⽅で、⾶び抜けて⾼いのは⼀部のマネージングディレクターだけであり、そのほかは他のプロフェッショナルファームと同レベルと思われる」(GCA、男性、コンサルタント・年収1000万円)

「30歳で年収900万円。年収はよいと思う。成果を出せばボーナスも結構もらえる。ベースは年次と⽐例してあがる」(ジャフコ、男性、シニアアソシエイト・年収900万円)

「賞与の割合が⼤きい。最近は業績が悪くても賞与が下がりすぎない⼯夫がされているので、年収は安定しているように感じる。基本給は年々上がっていく」(ファナック、男性、研究開発・年収800万円)

「限度までは毎年昇給あり。転勤により転居した場合の家賃は基準内ならば全額会社負担。賞与は業績連動型」(サントリー⾷品インターナショナル、男性、営業部⾨・年収1440万円)

「各種⼿当はありませんが、⼀部上場なので福利厚⽣は他の外資系企業よりも充実している気がします。賞与に関しては、営業は成績により、3カ⽉に⼀度の⽀払いとなります。昇給は基本的に存在せず、50⼈に1⼈くらい年に⼀度数パーセントの昇給がある程度です」(⽇本オラクル、男性、営業・年収1000万円)

「同業他社に⽐べ給与⽔準が⾼く満⾜。残業代はみなし残業となるため出ない。昇給もしやすい。家賃補助などは専⾨職になるとなくなるが、退職⾦制度もあり、その他の福利厚⽣も整っており、これほど待遇がよい所はあまりない」(野村総合研究所、女性、専⾨職・年収1000万円)

「賞与は業績連動型になる。景気のよい時は年間のボーナスが500万円を超えることもある。なお、上層部になるとケタが違うので夢はある。競合の外資企業と⽐べ年収は低いが、国内の他社メーカーより恵まれている年収と思う」(東京エレクトロン、男性、マーケティング・年収1200万円)
「年功序列。仮に⼀時⾦を5カ⽉分、残業を20時間とすると、年収は30歳で800万円、35歳で1000万円、40歳で1150万円、45歳で1300万円、50歳で1600万円(順当に昇級していく前提)」(⽇本郵船、男性、営業・年収750万円)

「待遇はメーカーの中でもトップクラス。単⾝の場合は寮、世帯持ちの場合は家賃7割ほどの住宅⼿当もしくは社宅⼿当がある。社宅の場合、ほぼ無料。結果的に可処分所得はかなり増える。また、海外駐在すると若⼿のうちから同世代よりはるかに多くの給与がもらえる。もちろん赴任先の仕事はハードとなる」(味の素、女性、・マーケティング・年収850万円)

「年功序列で毎年コツコツ上がっていく。会社業績は油価と為替で⼤きく左右されるため、事業のマイルストーンが速攻会社の業績に結びつく訳ではない。したがって賞与も毎年⼤きな変化はない」(国際⽯油開発帝⽯、男性、技術・年収800万円)

(福田和郎)

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