2019年 11月 20日 (水)

【日韓経済戦争】ユニクロ柳井会長「日本は最悪、韓国が反日になるのも分かる」に躍り上がった韓国メディア 発言の真意は?

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   韓国で不買運動のやり玉にあがっている「ユニクロ」の柳井正会長が「日本は最悪、韓国が反日なのは分かる」と発言したとして、韓国紙で大々的に取り上げられている。

   日本の経済誌「日経ビジネス」(2019年10月14日号)のインタビューの中での発言だが、そこだけクローズアップされた形だ。いったいどういうことか。韓国紙で読み解くと――。

  • ユニクロ会長「韓国が反日なのは分かる」と報じる中央日報(10月17日付)
    ユニクロ会長「韓国が反日なのは分かる」と報じる中央日報(10月17日付)

日経ビジネスに載った安倍政権猛批判インタビュー

   韓国メディアで話題になっているのは、「日経ビジネス」に載ったカジュアルウェア大手「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長のインタビュー記事だ。

   「目覚めるニッポン ファーストリテイリング柳井氏の怒り『このままでは日本は滅びる』」というタイトルの記事で、政治的な発言を控える経営者が増えるなか、柳井氏はあえて企業経営から政治まで大胆な大改革を訴え、安倍政権を痛烈に批判している。

たとえば、安倍政権が今国会の目玉にしている憲法改正については、

「憲法改正よりも米国の属国にならないことのほうが重要だ。日米地位協定の改正のほうが将来よほど必要だ。トランプ大統領が勝手なことを言い、それに追従している。こんなのはあり得ません」

と批判し、アベノミクスについても、

「成功したのは株価だけでしょう。株価というのは国の金を費やせばどうにでもなるんですよ。それ以外に成功したものがどこにあるんでしょうか」

と、バッサリ切って捨てた。

「冷静だった日本人が集団ヒステリーに変わった」

   韓国メディアが飛びついたのは、「うちも韓国でめちゃくちゃやられているんですけど、韓国に(日本中の)みんながけんか腰なのも異常ですね......」という発言だった。

   韓国問題にふれたのは、3ページにわたるインタビューの中で、たったの8行だけだが、中央日報(2019年10月17日付)は、「ユニクロ会長『日本は最悪、韓国が反日なのは分かる』......安倍政権に苦言」という見出しで、こう伝える。

「韓国の日本製品不買運動に油を注いだユニクロの創業者、ファーストリテイリングの柳井正会長が安倍政権に苦言を呈した。このまま行けば日本は滅びるということだ。ただし、これが韓国市場を意識して出てきた発言だったかどうかはしっかりと読み込む必要はある」

と、ひとまず「韓国での不買運動鎮静化を狙った発言ではないか」と警戒したうえで、こう続ける。

「日経ビジネスによると、柳井氏は日本が韓国を敵対視しているのは異常で、日本が韓国に反感を持つようになったのは日本人が劣化した証拠だという趣旨で主張した。柳井氏は『韓国にみんな(=日本)がけんか腰なのも異常。日本人は本来、冷静だったのが全部ヒステリー現象に変わっている』と話した。また『ああいう国民性だから、韓国の人が反日なのは分かる』」としつつ『「今、日本は最悪』と評価した」
「柳井氏は日本社会に対して『このままでは日本は滅びる』と言って大々的な改革を促した。過去30年間、世界は急速に成長したが、日本はほとんど成長できず、先進国から中位の国になりつつあり、もしかしたら開発途上国に転落しかねないと憂慮した。国民所得もほとんど伸びず、産業が依然として製造業中心という点も指摘した。モノのインターネット(IoT)や人工知能(AI)、ロボティクス分野がいくら重要だといっても、本格的に新しい分野に取り組む企業がないとも批判した」
「柳井会長は「本屋では『日本が最高だ』という本ばかりで、いつも気分が悪くなる」としながら、「どこが今、最高なのか」と反問した。このままいけば日本は「ゆでガエル現象」になり、だんだん熱くなっていく熱湯の中で訳も分からないまま死んでいきかねないと嘆いた」

   そして、最後にこう結んでいる。

「ユニクロは、韓国民の不買運動の対象になった企業だ。柳井氏は10月10日、7~9月期の実績発表当時、韓日関係の悪化で韓国事業が苦戦しているにもかかわらず『(韓国事業の)戦略変更はまったく考えないでいる』と明らかにした」

   韓国事業の継続のための戦略的な発言ではないかと、におわせる終わり方だ。

寒波襲来でユニクロのヒートテックが人気復活

   ところで、柳井発言と関係があるのかどうかは定かではないが、ユニクロについては業績回復のニュースも飛び込んでいる。中央日報(10月16日付)「『ヒートテック』が『ボイコット・ジャパン』に勝った...... ユニクロに列をなしたお客さん」がこう伝えている。

「10月15日午後、ソウル麻浦区(マポグ)のあるユニクロ店舗。10人余りのお客さんが商品を見回し、決済するために列をなしていた。ふだん日本不買運動の余波で週末にも閑散としていたのとは違った。店舗関係者は『売り上げが目を見張るように増えたわけではないが、夏よりお客さんが多くなったのは体感している』と話した。ソウル新村(シンチョン)店と永登浦(ヨンドンポ)タイムスクエア店もふだんよりは込み合っていた。店舗で会った30代女性は『冬服を購入するために久しぶりに来た』と話した」。

   業界筋の話では、セール期間にちょうど冬の寒さがやってきて売り上げが回復傾向に転じたと見ている。ユニクロで人気の高いヒートテックやフリースジャケットなどは一部店舗ですでに品切れになっているという。夏に始まった不買運動だが、寒波の襲来とともに終わりに近づきつつあるということか。

(福田和郎)

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