2019年 11月 20日 (水)

企業経営の課題、重要度増す「SDGs」 大手企業では第1位に

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   企業経営者のあいだで、企業の社会的責任(CSR)や事業を通じた社会課題の解決に向けた取り組みを重視する傾向が広がっている。

   企業の経営革新のための調査・研究を行っている日本能率協会(JMA)が、経営者を対象に毎年実施している経営課題に関する調査(2019年度版)で、明らかにした。2019年10月29日の発表。

   JMAは、持続可能な取り組み(SDGs)への 取り組みや ESG(環境、社会、ガバナンス)投資が広がる中で、企業の社会性への期待に応えようとする姿勢の表れとみている。

  • 企業が考える課題の1位は「収益性向上」、2位が「人材の強化」
    企業が考える課題の1位は「収益性向上」、2位が「人材の強化」

「現在」の経営課題は1位が収益、2位に人材

   調査では、2019年度「現在」の経営課題について聞いたところ、1位が「収益性向上」の44.4%、2位が「人材の強化」の41.0%だった。3位には「売り上げ・シェア拡大」(33.3%)、4位に「新製品・新サービス・新事業の開発」(25.2%)、5位「事業基盤の強化・再編、事業ポートフォリオの再構築(21.5%)となり、前回調査と変わらなかった。

   ただ、1、2位がそれぞれ1.2ポイント、1.5ポイント、前回調査を上回ったのに対して3~5位は4.1~2.1ポイント前回からダウン。「収益性の向上」や「人材の強化」の重要度がさらに高まった一方、「売り上げ・シェア拡大」や「新製品・新サービス・新事業の開発」などはやや後退した。年々顕著になる傾向にある。

   JMAはこれについて、米中貿易摩擦などによる世界経済の減速や、人手不足の深刻化の影響が背景にあるとみている。

2年連続の上昇、最下位から4位へ躍進

   「5年後」の経営課題でみると、1位は「事業基盤の強化・再編、事業ポートフォリオの再構築」の12.7%、2位が「人材の強化」で12.1%、3位が「新製品・新サービス・新事業の開発」の9.8%となった=下グラフ参照

「5年後」の課題(主要項目)の3年間の推移
「5年後」の課題(主要項目)の3年間の推移

   目立ったのは、4位の「企業の社会的責任(CSR)、共通価値の創造(CSV)、事業を通じた社会課題の解決」(7.7%)。2年前(2017年)は10項目中最下位(2.1%)、昨年には5.7%で7位だった。2年連続で大きく上昇した。

   今回はとくに大手企業(従業員3000人以上)で第1位の課題として挙げられるなど、重要度が高まっている。

   「SDGs」は国連が提唱しており、政府も安倍晋三首相をはじめ全閣僚を構成員とする「SDGs推進本部」を設置するなど力を入れている。調査では、その認知度を確認したところ、51.5%が「知っている」と回答。「ある程度知っている」(25.4%)と合わせ、76.9%が認知していた。

   前回の61.8%(知っている=42.1%、ある程度知っている=49.7)と比べて、産業界でも認知度が高まっていることがわかった。

   4割を超える企業で、SDGs に取り組んでいることが判明。しかし、これらの企業の中でも半数近くが、一般社員に「まったく認識されていない」と回答。JMAは、SDGs に関する企業の取り組みを一層広げていくためには、経営層がイニシアティブをとり、現場の社員を巻き込んでいくことが重要としている。

   なお調査は、2019年7月22日~8月23日に、日本能率協会の法人会員企業、サンプル抽出した全国主要企業の経営者に質問書を配布し、郵送か、インターネットで回答を求めた。回答数は480社(回答率12.9%)。2019年度版で40回目。

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