2024年 4月 19日 (金)

【日韓経済戦争】日本料理をほめて「売国奴!」と罵倒された韓国人歌手 「それでも日韓の懸け橋になる」と訴えた勇気に称賛の嵐

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   韓流ドラマ「シークレットガーデン」の挿入歌など、甘い歌声で日本にもファンの多い韓国トップ歌手のソン・シギョンさんが、「売国奴!」「親日派!」と罵倒されている。

   きっかけは、自身のインスタグラムに日本の料理を投稿したからだ。バッシングの中で一歩もひかずに、動画を通じて「私は日韓の懸け橋になる」と、ユーモアを交えながら訴えた姿が称賛を浴びている。韓国紙から読み解くと――。

  • ソン・シギョンさんの「反論」を伝える朝鮮日報(12月17日付)
    ソン・シギョンさんの「反論」を伝える朝鮮日報(12月17日付)
  • ソン・シギョンさんの「反論」を伝える朝鮮日報(12月17日付)

NHK Eテレ「ハングル講座」でも人気の親日家

   韓国人歌手のソン・シギョンさん(40)といえば、2018年からNHK Eテレ「テレビでハングル講座」に出演している親日家として知られる。また、昨年6月、テレビ東京の人気ドラマ「孤独のグルメ 韓国出張編」でも、初の日本のドラマ出演を果たした。

   そんなソン・シギョンさんが、インスタグラムに日本の料理を投稿したところ、「売国奴」「豚足野郎」と袋叩きにあった様子を、朝鮮日報(2019年12月17日付)が「歌手のソン・シギョン、日本の料理を推薦し袋叩き...『歴史意識が曲がった人間ではない』」の見出しで、こう伝える。

「歌手のソン・シギョンさんが、インスタグラムに日本の料理と写真を投稿したところ、『親日派』『売国奴』などの強い批判を浴び、釈明した。ソン・シギョンさんは12月15日、ファンから料理を食べている様子を動画中継するようリクエストが相次いだため、インスタグラムでライブ配信を行った。配信中にはハンバーガーを食べながらファンとさまざまな会話を交わすなかで、最近、日本で食べた(料理の)写真をアップしたら『(この情勢で)状況をわきまえていない』とたくさんの方々からおしかりを受けた』と切り出したのだった」

   ソン・シギョンさんは12月14日、インスタグラムに日本の料理と飲食店を推薦する文章を載せた。トンカツの写真に「日本では試験や大事なことの前に、わが国でアメをなめるように、トンカツを食べる」とコメントを添えた。また、テレビドラマ「孤独のグルメ」に出てきた大阪の人気飲食店を紹介した。すると、ネットユーザーから「国民が日本製品不買運動を繰り広げているなか、日本の飲食店や料理を推薦するとは何事だ!」と、猛批判を浴びた。

「韓国が好きな日本の方々の悪口は言わないで」

   韓国の芸能ニュースサイト「DANMEE(ダンミ)」(2019年12月17日付)「ソン・シギョン『韓国好きな日本人に悪口言わないで!』SNSで心境告白」が、さらに詳しくこう伝える。

「ソン・シギョンが自身のインスタグラムに寄せられた悪質なコメントについて心境を伝えた。『韓国を好きでいてくれる日本の方々に対しても悪口は言わないで欲しい』と強調して、ファンから称賛の声が上がった。この日ソン・シギョンは、ハンバーガーを食べながらモッパン(編集部注:食べながら放送すること)を行い、変わらぬ甘い癒しの声でファンたちとさまざまな話を交わした」

   その中で、ソン・シギョンさんは「昨日、日本で食べた写真を投稿したら沢山の人がインスタに訪れ、多くの悪口を言われました。常識に欠けますね」と慎重に口を開いた。

   さらに「誤解をさせてしまった部分があるなら謝罪をします」としながら、「旅行ではなく、日本で活動を行っているため大部分の写真が日本で食べている食事です」と説明した。

   「この味は美味しい」と純粋な気持ちで伝えているだけなのに、「売国野郎」「親日派」「チョッパル」(編集部注:豚足&日本人の悪口)などの悪質なコメントを受けた。これに対して、ソン・シギョンさんは、こう切り返したのだった。

「僕はチョッパル(豚足)が好きですが、チョッパル(日本人の悪口)とは言わないでください。今、日本の方たちに韓国語を教えていますが、番組がとても人気になっています。ありがたいじゃないですか。韓国が好きで、ハングルが好きで、K-POPを好きでいてくれることが。韓国が好きな人たちに対して悪口は言わないでください」

と語り続けた。

ファンからは「称賛」の声

   また、朝鮮日報(12月17日付)によると、最後はこう締めくくった。

「私は歴史認識が曲がった人間ではありません。私が日本で感じたのは、日本の人たちは歴史教育を受けておらず、われわれが忘れることのできない歴史を、そもそも習ったことがなく、関心もないのです」
「BTS(防弾少年団)や、TWICE(トゥワイス)のように、影響力があるKポップ歌手たちが日本に来て、日本語と歌を頑張りながら韓国のことを教えてくれています。私は、BTSやTWICEのようにはなれないけれど、日本と韓国を繋ぐ架け橋として、影響力のある人になりたいのです」

   ソン・シギョンさんがこう語ると、多くのファンから称賛の声があがった。

(福田和郎)

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