2024年 4月 21日 (日)

「はい、でも......」と聞かない相手にどう対処? それって、じつはゲームだった!(くぼた茜)

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「きょうは何を食べにいこうか?」
「う~ん、なんでもいいかな!」
「じゃあ、お蕎麦食べに行かない?」
「そうだね、でもお蕎麦はあまり好きじゃないんだ。」
「そっか。あ! じゃあ新しくオープンしたハンバーグ屋さんはどうかな?」
「いいね。でもオープンしたばかりだから混んでるんじゃないかな。」

   こんな話を、みなさんは過去に何度か経験したことがあるのではないでしょうか。何を聞いても「そうですね。でも......」と、切り返されて永遠に会話が終わらない。せっかちな人なら、「じゃあお互い好きなところで!」と、早々に言いたくなるかもしれません。

  • 「はい。でも……」の相手に、どう対処?(写真はイメージ)
    「はい。でも……」の相手に、どう対処?(写真はイメージ)
  • 「はい。でも……」の相手に、どう対処?(写真はイメージ)

「はい。でも......」は「Yes,butゲーム」だった

   こういったやり取りが日々繰り返されると、小さなモヤモヤが大きくつもり、ついには人間関係がうまくいかなくなる、ということがあります。

   これが仕事の場面となると、さらに大変です。

   何をアドバイスしても、「〇〇さんのいうことはわかります。でも......」などと受け入れてもらえないとなると、円滑に仕事が進まず、多大なストレスになることもあります。この「はい。でも......」の裏側には、どんな心理があるのでしょうか?

   そんな相手の心理状態と対処法を、考えてみましょう。

   「はい。」と、一度相手の意見を受け入れたけれども、そのあとに「でも......」と、すぐに否定してしまう「Yes,but......」

   このコミュニケーションを繰り返されると、相手の役に立てない無力感や時間をムダに使ってしまったような感覚になってしまいます。

   これは「イエス・バット」ゲームという心理ゲームの一種です。心理ゲームとは、無意識のうちに相手に仕掛けてしまう、イヤな後味の残るコミュニケーションのゲームのことをいいます。

   相手を不快にさせないために、意図的に「イエス・バット法」をコミュニケーションに使用する方がいらっしゃいますが、今回は無意識のうちに始まり、コミュニケーションが終わったあとに、なんとなくイヤな後味が残ってしまう「遣り取り」をいうようにします。

「じゃあ、勝手にして」は相手の術中にはまる!

   「イエス・バット」な会話を仕掛ける人は、さまざまな過去の経験から無意識のうちに

「私のことなんてわかるはずがない」
「相手の言うことを聞きたくない」
「思い通りになりたくない、支配されたくない」
「断ることもできない」

といった心理状態になり、このようなコミュニケーションゲームの手法をとってしまうのです。

   当の本人は「相手をイヤな気持ちにさせてやろう」と、わざとそうしているわけではないので、気づかないまま毎回同じようなコミュニケーションになってしまいます。

「これ、どうしましょうか?」

という、本来であれば建設的に終わる相談が、ゲームの始まりになってしまうのです。

   「イエス・バット」ゲームを繰り返す相手に、いくらアドバイスしても聞いてはもらえません。そこで論破することに一生懸命になったり、「じゃあ勝手にして!」とイライラしてしまっては相手のゲームに乗ってしまうことになります。

   こういった場合に得策なのは「相手に決めさせること」です。

   たとえば最初の例のように、食事に行く際には、

「きょうはあなたの行きたいお店に行こう!」
「あなたは何を食べたい?」

というふうに、相手に決めてもらうようにしましょう。

   また、仕事の相談を持ち掛けられた際にも、すぐにアドバイスするのではなく、

「あなたはどうするのがベストだと思う?」
「どれならできそう?」
「あなたが決めたことならサポートするよ。」

と、相手の意見を聞くようにしましょう。

   そうすることで、相手ははじめのうちはすこし戸惑うかもしれませんが、建設的なコミュニケーションがとれるようになっていきますよ。

   日々のコミュニケーションが心の筋トレになります!

   心を鍛えて、気持ちいいオフィスライフを過ごしましょう!!(くぼた茜)

くぼた 茜
くぼた 茜(くぼた・あかね)
1987年生まれ。Bloomer's Salon代表。ON+OFF認定メンタルトレーナー
10代から地方でモデルとして活動。その後、ユニット活動で海外・日本全国のイベントに出演したほか、テレビCMや雑誌・新聞などで活躍した。しかし上京後、芸能界で活動する中でさまざまな緊張やプレッシャー、人間関係などのストレス負荷を受け、耐えきれずに挫折。メンタルヘルスの大切さを実感した。その経験を生かして、現在はメンタルトレーナーとして活動している。
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