2020年 6月 6日 (土)

「お金」の育て方、米国では高校生からやっている 学んで伸ばす「金融リテラシー」

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   日本と米国との「収入格差」が折にふれ取り沙汰され、最近では、日本では「富裕層」に属す年収額も米国では「低所得」に分類されると報じられたこともあった。

   なぜ、そうした格差が生まれるのか――。本書「アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書」を読めば、そのワケがわかってくる。

   米国では高校生のころから「お金」のことを詳しく学んでいるのだ。それも「お金とキャリア設計」「就職、転職、起業」「信用と借金」「投資」から「金融詐欺」「老後資産」などまで、生きていくうえで必要なさまざまなことが学びの内容に盛り込まれている。

「アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書」(アンドリュー・O・スミス著、桜田直美訳)  SBクリエイティブ
  • 日米の資産格差は「金融教育」の差(写真は、東京証券取引所)
    日米の資産格差は「金融教育」の差(写真は、東京証券取引所)
  • 日米の資産格差は「金融教育」の差(写真は、東京証券取引所)

日本の学校教育では機会なし

   しばしば指摘されるが、日米間では「収入」の差のほか 家計の金融資産構成にも際立つ違いがある。日本では「現金・預金」が半分を占めるのに対し、米国のその割合は12~13%。日本では「投資信託」「株式等」を合わせて13~14%だが、米国ではこちらが半分近い40~50%を占めるなど対照的になっているのだ。

   こうした違いが生まれる原因の一つは、「教育」にある。日本の学校教育では、「お金」についての教育機会はなく、近年になり、ようやく金融庁や日本銀行、金融機関の一部が経済の仕組みや株式市場、投資などについての学習ツールを提供ようになってきた。

   一方、米国では、日本とは国の成り立ちの違いもあって、個人の資産運用・管理について、消費者は人生の早いうちから学びを始める必要があるとの意識が強く、そのための教育の仕組みが整えられてきた。

   リーマン・ショック(2008年)後には、経済・金融の複雑化もあり、教育ニーズはさらに高まって、日米の「金融リテラシー」で違いが際立つようになっている。

   本書を通読すれば、日本ではなかなか学べないお金についての「必須事項」がわかってくる。

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