2020年 9月 29日 (火)

【襲来!新型コロナウイルス】海外メディアも「アベノマスク」を嘲笑!「布マスク2枚」が決定的にヤバかった理由(井津川倫子)

家計を圧迫する固定費支出!保険の見直しで貯蓄率UPできるかも!?

   新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、安倍晋三首相が突然表明した「全世帯に布マスク2枚」の衝撃が、瞬く間に国境を越えて世界中に広がっています。

   欧米の各国が大規模な現金支給や減税などの「支援策」を次々と打ち出している中での、まさかの「布マスク2枚」!

「安倍首相は物笑いの種になっている」
「まさに前例のない異次元の政策だ!」

などなど、嘲笑交じりに報じられていますが、この「アベノマスク」政策、内容だけでなく発表のタイミングも最悪でした。今からでも遅くありません。お願いだから、誰か止めて!!

  • 海外メディアも嘲笑「アベノマスク」(写真は、安倍晋三首相)
    海外メディアも嘲笑「アベノマスク」(写真は、安倍晋三首相)
  • 海外メディアも嘲笑「アベノマスク」(写真は、安倍晋三首相)

米FOXテレビ「エイプリルフールの冗談だと思った」

   終わりの見えない、さまざまな自粛要請に耐え、政府の具体的な支援を今か今か待ち焦がれていた私たちに、突然発表された「全世帯に布マスク配布」のニュース。「和牛券」や「魚券」の驚きを一気に吹き飛ばすほどの「衝撃」でした!

   さっそく、「アベノミクス」をもじった「アベノマスク」のワードがネット上で拡散されたり、首相官邸のホームページが苦情殺到でダウンしたりするなど、「アベノマスク事件」と呼べるほどの炎上ぶりです。

   恥ずかしいことに、海外メディアにも大々的に取り上げられてしまいました。

Two masks, no lockdown: Japan PM's latest coronavirus step riles social media
(二枚のマスク、ロックダウンはしない。日本首相の最新のコロナウイルス対策がソーシャルメディアを怒らせた:ロイター)
rile:怒らせる、イライラさせる

   ロイター通信は、感染拡大防止対策として「ロックダウン」をしないかわりに「2枚のマスク」を配布するとして、安倍首相が「ネット民を怒らせた」と報じました。

   記事では、安倍首相が「コロナウイルス対策が『後手後手』だと批判されていた」ことや、「国民に花見自粛を要請したにもかかわらず、昭恵夫人の花見写真が出回って『ネット上で猛攻を受けた』」ことにも触れています。

   同じく、通信社のブルームバーグは、「アベノマスク」計画がウラ目に出たと報じました。

From Abenomics to Abenomask: Japan mask plan meets with derision
(「アベノミクス」から「アベノマスク」へ。日本政府のマスク計画が物笑いの種になっている:ブルームバーグ)
derision::あざ笑う、物笑いの種

   ご丁寧にも、「Abenomask」(アベノマスク)「Abe's Mask」(安倍のマスク)だと意味を紹介しつつ、1世帯に2枚では足りないどころか、他国同様、現金支給を求めていた国民の顰蹙を買って「the plan backfired」(計画がウラ目に出た)としています。

   驚いたのは、米国の保守テレビFOXでした。安倍首相の「お友達」であるトランプ米大統領の「御用達メディア」でさえ、

「エイプリルフールの冗談だと思った」

と、「アベノマスク」を批判したのです。

Coronavirus measure in Japan of 2 masks per home taken as April Fool's joke, mocked as 'Abenomask'
(日本のコロナウイルス対策として、1世帯2枚のマスク配布は「エイプリルフールの冗談」と受け取られ、「アベノマスク」と揶揄されている)

   「Two old-fashioned gauze masks」(2枚の時代遅れのガーゼのマスク)を全世帯に配布すると発表した安倍首相が、

「私も同じマスクを着けています。使い捨てではなく繰り返し使えます」

とコメントしたことまで紹介。さらに、専門家会議が「日本の医療現場が崩壊する」と危機感を訴えた翌日の「アベノマスク」だったと、心なしかバカにしているような内容です。

   なかには、「安倍首相のあまりの的外れな政策に、日本人はショックを隠し切れない」といった報道もありました。少なくとも「布マスク2枚」の衝撃は、国境を越えて世界中の人に「共感」してもらえたようです。トホホ......。

日本はオリンピックのために感染者数をごまかしていた?

   じつは、「アベノマスク」が世界的に拡散したのは、最悪のタイミングでした。

   他国と比べて日本のコロナウイルス感染者数が少ないことは、誰もが認める「不思議」でした。地理的に中国に近くて多くの訪日中国人を迎え入れているにも関わらず、お隣の韓国や欧州各国、米国と比べても圧倒的に感染者が少ない日本。

   ところが、3月末に東京五輪・パラリンピックの延期が発表されたとたん、その翌日からグングンと感染者数が増えたことから、「日本はオリンピックのために隠ぺいをしていた」という疑惑が、世界中で広まっていたのです。

Japan accused of understating coronavirus outbreak to keep Olympics
(日本はオリンピックのためにコロナウイルス感染者数を過少報告していたと非難されている:英紙インディペンデント)

Japan looked like it had the coronavirus contained. Then Olympics were postponed, and cases spiked.
(日本はコロナウイルスを封じ込めているように見えたが、オリンピックが延期になったとたん、感染者数が急増した)

   真実のほどはわかりませんが、オリンピック延期決定後の急激な感染拡大は誰の目にも「不自然」に映っていることは確かでしょう。日々増え続ける感染者数に、「アメリカの次は日本でパンデミックが起きるのか」との声も広がっています。

   日本への不信感が高まるなかでの「アベノマスク事件」は、お粗末な内容はもちろんのこと、日本政府の危機感のなさをすっかり露呈してしまい、決定的なダメージになりました。

   この先日本が、コロナウイルスの封じ込めに成功して「安全宣言」をしたとしても、誰が信用するでしょうか?

   今ならまだ間に合います。どうか「アベノマスク」を撤回して、常識的なウイルス対策にお金を回してほしい。心の底からそう願います。

◆ 新型コロナウイルス注目ワードVol.6「contain」(封じ込める)

   「contain」は、ウイルスを「封じ込める」という意味で使われます。

It contained a virus(ウイルスを封じ込めた)

The World struggles to contain coronavirus, Scientists race to develop vaccine
(世界がコロナウイルスの封じ込めを目指して、科学者たちはワクチンの開発を争っている)

   一刻も早くワクチンが開発されることを。全世界が見守っていることでしょう。(井津川倫子)

kaisha_20170303104637.png
井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!
姉妹サイト
    loading...
お知らせ

注目情報

PR
コラムざんまい
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中