2021年 4月 21日 (水)

ホリエモン初の「お金の教科書」 本当のマネーリテラシーを身につけろ!

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   キャッシュレス化や仮想通貨を使った決済への動きが強まるなど、お金をめぐる変化が急だ。なかには「ついていけない」とこぼす人もいる。

   堀江貴文さん初のマネーの教科書という本書「99%の人が気づいていないお金の正体」によると、そうした愚痴が出るのは、マネーリテラシーが十分ではないから。お金は「フォーマットの一種」と、喝破する堀江さん。IT化、デジタル化が進んだ近年は、従来の「フォーマット」にはまらない経済の営みが次々と生まれて活性化しているから、お金をめぐる動きも急になる。

   堀江さんは本書で、これまでの「お金の常識」を「ぶっ壊す」と宣言。その先に「お金の正体」が見えてくるという。

「99%の人が気づいていないお金の正体」(堀江貴文著)宝島社
  • 「信用」がなければ、ただの紙切れ…
    「信用」がなければ、ただの紙切れ…
  • 「信用」がなければ、ただの紙切れ…

1万円札に1万円分の価値があるのはなぜ

   本書は、「第1章・お金とは何か」「第2章・お金の『常識』は間違いだらけ」「第3章・国がやることは信じるな」「第4章・マネー革命が始まっている」「第5章・信用があればお金はいらない」の5部構成。

   そのテーマは、お金そのものには価値はなく、わたしたちが本当に大事にしなければならないのは「信用」。お金の正体も「信用」なのだ。「君たちが後生大事に財布にしまいこんでいるのは、信用の多寡に『100円』、『1000円』と数字をつけ、金属片は紙切れに置き換えただけのシロモノ」。

   では、1万円札を持っていれば、1万円分のモノやサービスと交換できるのはどうしてか――。それは社会の大多数の人が「1万円札に1万円の価値がある」と信じているから。「『正しい』と信じる人がたくさんいれば、たとえ無茶苦茶な理屈やこじつけでも、それは常識と呼ばれるようになる。同様に『円で買い物できる』と信じる人がたくさんいれば、1万円札はただの紙切れではなくなる」。

   米国のドルは世界中で信頼度が高く、インフレが高じるなどして自国の通貨が国内外で信頼を失った国では、国民生活の中で米ドルが使われている例が少なくない。国の中には、自国の通貨がすっかり信用を失い、紙片はただの紙切れとなり、暖を取るために燃やされているケースもある。

刷り込まれた「洗脳」を解除せよ

   信用をベースにやりとりするフォーマットの一つが「お金」で、その信用を支えているのは国や政府だが、別の種類の信用を背景に台頭しているものの一つが仮想通貨だ。

   堀江さんは「ブロックチェーン」の技術を使って信用を担保している仕組みをわかりやすく説明。複数の国名を挙げて、それらの国の通貨より信用度が高いことを指摘して、通貨の発行権が国家だけのものではなくなる時代が到来することもあり得ないことではないと指摘する。

   仮想通貨にみられるように、時代が「お金」の多様化に向かっているとすれば、ひたすらに「1万円札」の価値を信じて貯めこむことは、必ずしも良いこととは言えない。

   投資に向かうマネーも以前から比べれば多くなってはいるようだが、貯金を重視する人はまだまだ多い。日本が世界でも有数の貯金大国であるが、それは、堀江さんに言わせれば、多くの人がお金の正体を見誤ってのことであり、長らく続く教育がよくないのではないかという。

   2019年、金融庁が「老後資金は2000万円必要」という報告書を発表し、大騒ぎになったことがあった。「2000万円ではとても足りない。3000万円は必要」などの報道に煽られ、「1000万円単位の貯金なんて、とても自分にはつくれない」とパニックに陥った高齢者が続出した。

   日本の社会では「キャッシュを手元に置いておかないと不安になってしまう人が多い」。それは、家庭や学校での「刷り込み」が大きく作用しているというのだ。

   「人生、何が起こるかわからない。いざというときに備えて必ず貯金はしておきなさい。親や教師から、こんなふうに教えられてきた人は多いはず」。堀江さんはこう述べ、自身も、両親から「お年玉を一度に使うな。何年分も大事に貯めておけば、今は買えないようないいものが買えるんだから」と言われて、貯金を強制された。

   貯金することが「ゴール」そのものとされ、その一方で「貯金とはインフレリスクをまるで無視した危険な行為だということについては、誰も指摘しない」。

   そして、多くの人が「お金の正体」を見失ってしまった。本書ではまた、そのことを知れば、いっそう「貯め込むことアホらしくなる」という金融機関の「金儲けのカラクリ」にも言及。堀江さんは「学校教育で刷りこまれた『洗脳』を今すぐにでも解除し、本当の意味でのマネーリテラシーを身につけるべき」と呼び掛ける。

   「仮想通貨」や「貯金の『リスク』」のほか、「サブスクリプション」「セルフブランディング」など、新時代のお金の「稼ぎ方」と「生き方」について、全体で32のトピックスを堀江さん独自の視点で徹底解説した一冊。

「99%の人が気づいていないお金の正体」
堀江貴文著
宝島社
税別1200円

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