2024年 4月 23日 (火)

Season4のFX大学対抗戦は通貨ペアが選べる! 米ドルで飛び出した専大、トルコリラの早大、英ポンドの慶大、明大はロシアルーブルにも注目

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   「1万円からはじめる為替バトル FX大学対抗戦」はSeason4に突入。今シーズンは、早稲田大学、明治大学、慶応義塾大学。新たに、専修大学が参戦した。

   その第1週(2020年4月20日週)から、異変が......。相場の焦点となったのが、原油価格。マイナス圏に突入したのは、予想外の出来事だったはずだ。「原油は取引期限が来れば、現物を受け取らないといけないのですが、世界的な自粛ムードで原油の需要が減少したため、貯蔵タンクに空きがなく買い手はマイナス価格でも決済するしかなかったためです」と、FX大学対抗戦を監修、アドバイスする児山将氏。

   つまり、原油の買い手は原油ももらえ、お金ももらえるという状況。児山氏は「ただし、貯蔵タンクがないため、買い手も皆無という極端な状況だからこそ起こり得ました。来月にも同様の動きが見られる可能性はあり、記憶にとどめておく必要があるでしょう」と話す。

   こんな荒れも模様の外国為替相場に、4大学がどう挑んだのか――。

はじめの1歩は慎重に!(早稲田大学)

   FX初心者の自分だが、今回の大学対抗戦に臨むにあたっての戦略を、まず簡単に綴っておく。

   期間が半年かつ1万円での取引なので、スワップ(金利差相当額)での利益は追わない。つまり、超短期取引を繰り返すつもりだ。FXがよくギャンブルだと言われている理由は、株価などに比べて変動要因が多すぎるからだと思う。よって長期的利益を見込むことは、初心者である自分には厳しいと判断し、このような作戦をとることにした。

   また、現在は数年に一度訪れるような読みにくい相場であるため、4、5月はかなり慎重に分析し、慣れるための期間としたい。

   今週の成果だが、結論から言うと取引はしなかった。よって資産は1万円のままだ。「慎重に検討したいと」いうのが最大の理由だが、そのほかに様子を見ていた通貨があり、その通貨の動きが自分の予想と違う動きをしたため、ポジションを持たなかった。その通貨とはトルコリラと日本円のペアである。

   トルコリラに注目した理由は、2018年8月のトルコリラ・ショック以降の政策金利の発表と相場の関連性が見えやすかったからである。トルコ中央銀行はかなり頻繁に政策金利を発表しており、その結果、これまでは利率が上がれば価値が上がり、利率が下がれば価値が下がるという、非常にわかりやすい相場であった。

   そして、次回のトルコ政策金利が発表される予定日は5月21日なので、その日に合わせていろいろ分析し、取引しようと思ったのだ。

   しかし政策金利とは関係ないところで自分の想定外のことが起こった。それは2018年8月に起きたトルコリラ・ショックによる史上最安値、1000トルコリラ=1万5305円を更新してしまったことである。自分の予想としてはテクニカル的に15.4円あたりで反発すると思っていたが、やはり新型コロナウイルスがトルコでも日々拡大しているので、そうはいかなかった。

   トルコリラはもう少し様子を見て勝負をしたいので、来週からは少しずつ他のメジャー通貨ペアを観察したいと思う。

◆ 児山将のワンポイント・アドバイス!
原油先物価格がマイナス圏に突入するという歴史的な相場の中で、リスクを取らずに自身の得意とする通貨ペアを選定することころからスタートしたことを評価。投資対象は人それぞれ取引スタイルや相性によって異なるため、まずは通貨ペアを定めるタイミングが来た時に投資を始めることが良いでしょう。
ウォッチしているトルコリラは、日本人FX投資家の多くがスワップポイント狙いで買い持ちしている通貨ペア。FX会社の建玉情報などを参考にしてみるのも良いでしょう。

   もう一つ、今週起きた大きな出来事は4月20日の米ニューヨーク原油先物のマイナス価格形成である。取引期間中の安値は1バレル=マイナス40.32ドルで、原油先物市場の歴史上初のマイナス価格次元だったそうだ。これもまたコロナ禍による需給バランスの崩れが原因だが、自分は原油価格と通貨との連動性などの勉強が不十分であったのと、あまりにも一瞬の出来事であったため、この相場では何もすることができなかった。変動要因が多いFXだからこそこれから通貨のみでなく他の投資対象も勉強していこうと思った。

1万円からの損益 プラス・マイナスゼロ
4月24日現在 1万円

カナダドル/円で初利益ゲット!(明治大学)

   はじめまして。FX大学対抗をご覧のみなさま、明治大学の池田慶吾と申します。4月20日週から11月半ばまでの期間を担当いたしますので、拙筆ながら継続してご覧になってくだされば光栄です。

   今週は原油価格暴落、5月限月先物のマイナス圏突入が大きく話題となった歴史的な1週間でしたが、こうした相場にFX大学対抗戦の第1週目で遭遇するとは投資家冥利に尽きるものがあります。

   では、市況とトレードを。

   (1)【カナダドル円】

   今週は、原油相場にとって歴史的な1週間でした。そこで私は世界第4位の産油国通貨であり原油価格との相関性の高いカナダドル円の取引を試みました。

カナダドルに注目!(出典:DMMFXトレードより)
カナダドルに注目!(出典:DMMFXトレードより)

   月足テクニカルをみると、上のグラフのように2016年末につけた安値の近辺に推移しており、長期的な買い場であると予想しました。

   またファンダメンタルズ面では、いわゆる「悪材料出尽くし」と考え、このFX大学対抗選手権終了の11月までの何れかのタイミングで「経済活動の1部再開」などの報道があれば上昇局面が来ると考え、「買い」でエントリーしました。

   結果としては1度30銭ほど下落したので、反転して急騰する局面に遭遇した時に、戦略の練り直しも兼ねてその日の寝る前に決済。40円の利益を確保しました。その日の夜に原油が暴落してカナダドルを下落したため、助かりました。

◆児山将のワンポイント・アドバイス!
原油価格の大変動を受け、カナダドルを選択。英ポンドも原油価格に敏感な通貨ですが、値動きが激しいためカナダドルの選択はリスク管理の観点で、いい選択でした。
ただし、約3年半ぶりの安値圏まで下落したことを現在の新型コロナウイルスによるショック安と原油価格の下落と結びつけると、買いのタイミングとしては少し早かったのではないでしょうか。池田さんも「長期的な買い場」と予想されているため、もう少し落ち着いてからエントリーしても良かったのかもしれません。

   (2)【豪ドル円】

   22日の11時頃に豪ドル円とカナダ円のみが急騰したのですが、ファンダメンタルズ的根拠が薄いため、薄商いを狙った仕掛けであると読み、売りでエントリーしました。結果として微益のまま利益を確定しましたが、その後急落していたのを見て後悔しました......。

   (3)【ロシア円】

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(出典:DMMFXマーケット欄より)

   4月24日、ロシア中央銀行の政策金利発表を19時30分に控えていましたが、0.5ポイントの利下げを織り込んでいました。マーケットの予想どおりに利下げを行えば、短期的にはロシアルーブルは急騰するので、ロングしました。しかし、購入後上昇するもスプレッドが非常に広く損切りしてしまいました。その後、建値近辺まで上昇したことから、大変もったいないトレードでした。

   《まとめ》

   今週は初週ということもあり、慎重過ぎたようです。特にロシアルーブルに関しては、ポジションサイズの再検討が必要だと思いました。

◆児山将のワンポイント・アドバイス!
21日で原油先物は5月限から6月限に切り替わったため、原油価格は一時的に落ち着きを見せるタイミングでもありました。その反動もあり、価格が上昇した戻りで豪ドル円売ったタイミングはベストといえるでしょう。微益でポジションをクローズとなりましたが、読み通りの値動きとなりました。エントリーの根拠が崩れるまではポジションを保有しても良いと思います。
そして、取引する人が非常に少ないロシアルーブルも選択。池田さんの攻めのトレードが伝わってきます。ただ、ロシアルーブルのような非常に流動性の乏しい通貨はスプレッドが広いなどの他の通貨にはない取引コストがかかるため、そのリスクを知ったうえで取引してもらいたいですね。
1万円からの損益 プラス13円
4月24日現在   1万13円

まずはポンド円で予測してみた(慶応義塾大学)

   4月25日(土)

   いよいよ新しくFX大学対抗戦が始まった。しかし、今週は先週から今週にかけて体調をずっと崩していたので、スタートダッシュを決めることはできなかったので、落ち着いて来週からの取引に備えようと思う。

   今回、今までのFX大学対抗戦と大きく違っているのが、通貨ペアをドル円のみならず、クロス円含めて取引できるので、通貨ペアの選定から勝負は始まっているといっても過言ではない。僕は値動きが比較的大きいポンドと円の組み合わせであるポンド円を中心に取引をしようと決めた。

   来週からの戦略だが、ポンド円45分足で下図のようなラインを引いてみた。現在、土曜日(2020年4月25日)なのでチャートは止まっており、来週どう動くかのイメージは非常にしやすい。

   メインのシナリオの一つとして青チャネルの下辺を、今のところ下に割ることはないと見ているが、オレンジチャネル内でのロウソク足が上と下のどちらにとどまるかをよく注視しつつ、緑チャネルにタッチするまでは基本的にロングを狙いに行きたい。

   もし、来週このシナリオがすぐに崩れ下落するようなことになれば、どういった値幅が相場にどう出るかを読み違えていた原因を知ることができるので、早く答え合わせがしたく、月曜日が待ち遠しく思えてくる。

   FX取引に触れ始めてからまだ1年とちょっとだが、週末や夜に線引きやファンダメンタルズによる相場の分析を行い、それを翌週や翌月にかけて実際に答え合わせをするワクワク感はいつになっても褪せることがなく、そういった純粋な楽しさを大事に、この半年間頑張っていこうと思う。

◆児山将のワンポイントアドバイス
FXへの投資歴が1年というビリオネアさん。経験者だけあり、通貨ペアの選定からシナリオ構築まで自身のトレードスタイルを確立されています。値動きの荒いポンド円を選択されたということで、昨今の原油動向にも大きく影響を受けるでしょう。リスク管理にも注意してほしいと思います。
テクニカルの分析方法は、テクニカル指標よりもトレンドラインを引いて、相場の流れを見る方法でしょうか。オレンジ色と青色のラインの他に、緑色のラインの引き方が気になるところであり、今後、彼独自の分析方法が気になるところです。 またシナリオが崩れた場合の対応も、きちんと準備されているようで、どのようなトレードを行うのか楽しみです。
1万円からの損益 プラス・マイナスゼロ
4月24日現在 1万円

わかりやすいレンジ相場に「米ドル」でゆったりスタート(専修大学)

   新型コロナウイルスの感染拡大の影響でアルバイトがない...... ヒマ人。不思議ちゃんは 今週はほぼ動かして(取引して)ないです。

   周りのようすを見てから、本格的にやっていきたいと思ったからです。唯一、動かした米ドル円は、今週はわかりやすいレンジ相場でした。

   悪く言えば、米ドルが伸び悩んでいました。強力な材料があまりなかったのに加えて、好材料と悪材料が交互に、いい感じに繰り返したのが一番の要因だと、私は考えました。1米ドル=107円62銭で買い。107円83銭で売って、利益を確定しました。

   まず、2020年4月20日週の動きをまとめたいと思います。20日の月曜日は10時ごろに上昇したものの、 米国のダウ先物が200ドルを超えて下落。米国10年債利回りの低下や原油価格の下落により、1米ドル=108 円までいくことはありませんでした。

   翌21日(火)は、前日の上値が抑えられた108円に達するも、長くは続かず、朝鮮半島情勢への警戒感から下落 しました。さらに原油価格の下落を受けて、下落。しかし、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による景気後退懸念や原油安を受けたリスク回避として、安全資産とされる米ドルが買われました。

   23日の木曜日は夜遅く、日銀の追加の金融緩和策の報道で、米ドルが急上昇したと思ったら、新型コロナウイルス治療薬の治験失敗の報道で円を買い戻す動きとなりました。

   27日週に、注意していたい点が、経済指標です。日銀の黒田東彦総裁の記者会見が月曜日(27日)にあり、円高米ドル安が起きると考えられます。 最も重要な指標である 4か月に1度の米国のGDP(国内総生産)がありますが、新型コロナウイルスの影響でマイナスになると思うのですが、それ以上はなかなか読めません。

   予想より大幅なマイナスだった場合、果たしてどこまで米ドル売ることになるのか。1米ドル=108 円の「壁」にも注意しながら、底堅い相場に注目していきたいと思います 。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
投資経験の浅い不思議ちゃんですが、NYダウ先物の様子を見ていたり、ニュースを細かく追っていたりと、ファンダメンタルズを重視する様子が伝わってきます。
注目の日銀金融政策決定会合ですが、年間80兆円をメドとしていた買い入れ上限を撤廃しました。ただ、2020年の買い入れペースがまだ15兆円ということで、サプライズ感はなかったと言えます。
さて、次に気になる米国のGDPですが、予想より大幅に悪い新規失業保険の申請件数が出てきても相場への影響は軽微であったことから、大幅悪化はすでに織り込み済みという考え方もできます。将来は経理で働きたいという数字にも強い様子の不思議ちゃんがどのようなトレードを行うのか楽しみです。
1万円からの損益 プラス1106円
4月24日現在    1万1106円

(監修:児山将)

【FX大学対抗戦のルール】
・元本1万円。
・通貨ペアはクロス円取引とします。レバレッジは、25倍が上限です。
・ただし、取引の過程で大きな損失が発生して資産が「ゼロ」になった(元本割れを起こした)場合、1回だけ再投資(1万円)を認めます。2回、資産を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
プロフィール
早稲田大学 塩野勇輝(しおの・ゆうき)
商学部2年。早稲田大学 株式投資クラブfoward所属。
趣味のバンドではドラム担当。韓国ドラマの鑑賞は小学生時代からの趣味で、現在は字幕や吹替なしで毎日観ています。ルービックキューブをはじめとするさまざまなパズルゲームも好き。将来の夢は、webマーケティング会社の経営者。リアルマネーでの取引は初めてですが、「慎重さを兼ね備えた大胆さ」をモットーに取引したいと思っています。また、自分の金融リテラシーも高められたらな、と思っています。
目標到達金額は利率100%の2万円。どうぞよろしくお願いします。
東京都出身。
明治大学 池田慶吾(いけだ・けいご)
文学部2年。
明治大学Breakouts!元幹事長。大学投資連合USIC元副代表。
ファンダメンタルズ分析を中心に取引していきたいと思います!
@Bimoku_shurei(本人Twitter)
@Break_Outs(サークルTwitter)
慶應義塾大学 ビリオネア
商学部2年。FX取引は歴1年ぐらいの初心者。かなりの飽き性だが無理せずコツコツと腕を磨いていきたい。専ら最近は、ファンダメンタル分析より値幅を使ったテクニカル分析を勉強中。
専修大学 不思議ちゃん
専修大学投資研究会TAMAGOに所属。投資経験は1年ほどですが、毎日アルバイトをしているため、あまり経験がなく、今回のFX大学対抗戦を機会に、もっと実践を積みたいと思います。将来はサンエックス株式会社の経理部に入社したいと願っています。好きなキャラクターはすみっコぐらし
お手柔らかにお願いします。
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