2021年 5月 16日 (日)

【襲来!新型コロナウイルス】39県に宣言解除!東京や大阪も5月中に前倒しか?「安全」より「経済」に舵を切った安倍首相に疑問の声

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   政府は2020年5月14日、新型コロナウイルス対策で全国に発令していた緊急事態宣言を39県で解除した。残るのは北海道、東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、京都の8都道府県となった。

   西村康稔経済再生担当大臣は衆議院の委員会で、

「政府としては5月31日までに収束させるべく全力で取り組む」

と述べたが、ネット上では、

「それならば急いで解除しないで5月31日まで頑張るべきだった」

という解除に反対の意見と、

「もう経済も限界だから、やむを得ない」

という賛成の意見が激突している。主要各新聞の5月14日付朝刊の論調とネットの声を読み解くと――。

  • 39県の非常事態宣言解除を決めた安倍晋三首相
    39県の非常事態宣言解除を決めた安倍晋三首相
  • 39県の非常事態宣言解除を決めた安倍晋三首相

まだ東京の感染者数は解除目安の2.5倍だが......

   焦点は、東京、大阪など残る8都道府県がいつ解除されるのかに移っているが、政府が5月14日に示した主な解除の基準は次の3つだ。

(1)直近の1週間の新規感染者数が「10万人当たり0.5人程度以下」に抑えられているなど、クラスター(集団感染)が起こっても対策が十分にできる水準になっていること。
この数値は人口1400万人の東京都の場合、1週間の合計で70人(1日10人)以下になることが目安になる。
ちなみに、5月14日現在の東京都の新規患者数は30人、13日は10人で、直近の1週間の合計は175人だから、目安の2.5倍だ。
(2)各自治体の医療提供体制が、病院のベッドに空きがあるなど、重症者が増えても十分に対応できること。
(3)感染拡大を監視する体制では、PCR検査などで感染拡大の傾向を早期に察知し、ただちに対応できること。

   この中では、(1)が具体的な数値を示していて、わかりやすいが、日本経済新聞「解除目安『10万人に週0.5人』8都道府県で未達」によると、そう簡単ではない。東京都はもちろん、北海道、埼玉県、神奈川県、石川県、京都府、大阪府の8都道府県で達成できていないからだ。

   ところが、今回解除が見送られた千葉県と兵庫県は目安を達成している。両県の知事とも「なぜうちが解除されない?」と不満の声を漏らしたが、千葉県は東京都と、兵庫県は大阪府に隣接しており、「一体」とみなされたのだった。

   いずれにしろ、政府は5月21日に改めて専門家の諮問会議を開き、意見を聞いたうえで残りの8道府県の解除について可否の判断を下す。今後の焦点は経済の中心地、東京と大阪の解除がいつになるかだが、フジテレビ「焦点は東京・大阪の解除 首相 今夜会見『出口』説明」(オンライン版5月14日付)は、東京と大阪の早期解除の可能性があることを示唆している。

   「今後の焦点は、東京や大阪など、大都市を抱える地域をいつ解除できるのか。政府高官は、『5月21日には、東京を含むすべての地域で宣言を解除できるかもしれない』との見通しを示している。ただ、政府内には、連休明け以降の外出が増えたことで、感染者が増加するとの懸念があり、『5月31日の期限ギリギリまで見極める必要があるとの意見もある」 と伝えている。

   今回、これまで感染症専門医など医療系が中心だった諮問会議に、あえて4人の経済専門家を入れるなど、経済再開に前のめりの政府に対する不安を、産経新聞「知事、宣言解除の不安 往来自粛対処方針明記へ」が、こう伝えている。

「全国知事会長の飯泉嘉門徳島県知事は、西村康稔経済再生担当相との会議で、解除をめぐり『多くの知事が急速な緩みを気にしている』と指摘。京都府の西脇隆俊知事は『特定警戒都道府県とそれ以外との不要不急の往来は厳に慎んでいただきたい』と訴えた」
「神奈川県の黒岩祐治知事も『(警戒態勢を)緩めることによって感染者が爆発的に増えることは十分にありえる』と危機感をあらわにした」

専門家会議前になぜ? 「30数県解除」が独り歩き

巨大都市・東京はいつ解除されるのか?
巨大都市・東京はいつ解除されるのか?

   ネット上でも、同じような不安の声が広がっている。

「ここまで、頑張ってきたのに。解除後、今週末が怖いですね。待ってましたとばかりに行楽にでかけたり、人の多いところに集まったり。この判断ミスが原因で第2波が来ても、もう国民の多くは自粛に戻る気にはなれませんよ。今までの努力が水の泡にならなければいいですが」
「緊急事態宣言が解除されたと言っても安全宣言が出た訳ではありません。『警報』が『注意報』に変わったといったところでしょうか? しかし、これで一気に気が緩んで3月の3連休時のように大勢の人が一か所に密集するような事態になるのが怖いです。感染者数は減少に転じているとは言え、無症状感染者はまだたくさんいるはずです。39県が安全だと勘違いして、8都道府県から遊びに行って感染者を増やさないことを願うばかりです」
「解除されると色んな人が動きはじめる。一番恐れるのは症状が出にくい子ども。学校や塾で感染し、それを家庭に持ち帰り、高齢者にうつすパターン。そこに加えて、その子たちの親。子どもが休校中だから仕事に行けない生活が続いていたけど、動きはじめるとどうなるか。考えると怖すぎる」
「経済再開は大事ですが、アベノマスクも10万円給付金もまだなのにもう解除ですか? アベノマスクは義母が手作りの布マスクを送ってくれたのでもういりませんが、460億円も税金使って何だったのですか? そのくせ、固定資産税・自動車税はしっかり請求来るし。なんだかな~」

   一気に39県も解除に踏み切ることに至った経緯と基準に疑問を抱く声が非常に多かった。

「感染者の数で決めるのはどうなの? 大阪の吉村洋文知事が言っていましたよ。例えば感染者が10人出た時に、10人に調べて10人出た時と、100人に調べて10人出たのでは意味が違うと。今の何十倍も感染者がいると報道されていますが、本当だとすれば、PCR検査数を増やせば増やすほど陽性者が増えるのでは? それと治って退院した感染者も計算しないとおかしい。新たな感染者が減っても治っていない患者が多くては、感染が広がるばかりでは?」
「専門家会議の意見を聴いたうえで解除するかどうか判断するという話だったのに、その数日前から一挙に30数県も解除するという報道が流れるのはどういうわけ? 誰が流しているの? 専門家会議とは名ばかりで、政府お手盛りのアリバイ作りのための追認組織であるということなの? 極めて政治的で前のめり感を否めません」
「いずれ解除というのはわかりますが、なんかあまりにも急転直下な感じで、それに対して第2波などにきちんと対策を講じたのかとか、すごく気になります。感染防止とは別の価値観をもつ人々から強力な圧力でもあったか、と勘繰ってしまいます。確かに経済的に行き詰まっている人も多く、すでに致命傷レベルの傷を負っている企業が多いことはわかりますが、それだけにきちんとした対策をしてから解除すべきではないでしょうか」

中国、韓国の例でもコロナ根絶は無理...ならば共存を!

   一方、解除に賛成の人も少なくない。

「いつまでもゴチャゴチャ言っていたら、きりがない。専門家の意見ですら割れているのだから。わかっているのは、いつまでも経済活動を止めていたら、コロナ以上のダメージが出るということ。リスクを天秤にかけて、政治が判断するしかないんだよ」
「日本の今の感染者数縮小傾向から妥当、真っ当すぎる判断だ」
「解除して大丈夫なのか? という意見はもっともだけど、完全に根絶されるまでは解除しない、となったら、経済が先に死んじゃう。小売業とか飲食店なんて死活問題だ。そういう人たちのことを考えてあげないと。ある程度のリスクは仕方がないと思う」
「韓国や中国などを見ればわかるように、収まったと思っても、発生するのが新型コロナなのです。ワクチンや特効薬ができない限り、コロナとの戦いは続きます。なので、病床などの逼迫がなければ解除すればいい。コロナと共存し、経済を回して行く方向へシフトする段階にきています」

「あ~あ、解除はうれしいが、会社行きたくないな」

せっかく慣れたテレワークなのに...
せっかく慣れたテレワークなのに...

   最後に、こんな声を紹介したい。

「ああーー、解除はもちろんホント嬉しいことだけど、会社行きたくない病にかかってしまったかもしれません。在宅リモートワークに慣れすぎて解除後の通勤出社が億劫になってきた。ヤバイ。在宅ワークは、案外自分に合っている。ウェブ会議も慣れればなんてことない。同じ空間に、上司がいない分、顔色をうかがわなくていいし、発言がしやすいように感じたからね」
「激しく同感です。せっかくテレワークの効果を蓄積できたのに、一気になくなるのはもったいないです。政府は解除と同時に、企業側にテレワーク続行宣言を出してほしいです」
「会議だの出張だの忙しくして、いつも帰りは23時近くだったダンナですが、リモートワークで健康的な生活になりました。が、今までのJKサイズ弁当から家で普通量の昼ご飯を食べていたら、みるみる太ったことに危機感を覚え、運動嫌いのダンナが朝夕にウォーキングを始めました。今までなら考えられません。ずっとこのままリモートワークやらせていだけないかと思います」

(福田和郎)

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