【尾藤克之のオススメ】withコロナをどう生きる? 「マインドフルネス」で癒されるとストレスがなくなります!

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   「マインドフルネス」は、マサチューセッツ大学医学大学院教授の、ジョン・カバット・ジン(Jon Kabat-Zinn)によって確立された理論です。ストレスに対応する手段としてマインドフルネスは広く浸透してきました。

   ビジネス、瞑想、スピリチュアル、など活用領域が広いのも特徴です。

危機を乗り越えるマインドフルネス(藤井英雄著)みらいパブリッシング
  • ゆっくり静かな時間が流れる(写真は、京都市左京区・瑠璃光院のホームページより)
    ゆっくり静かな時間が流れる(写真は、京都市左京区・瑠璃光院のホームページより)
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人生の質を下げるネガティブ思考

   「マインドフルネス」という言葉の反対は、マインドレスネスです。著者の藤井英雄さんは、これを「自動操縦モード」と表現しています。自動操縦モードになると、情報の制御が難しいのでネガティブな感情に陥ってしまう危険性があります。

   特に、忙しいときやプレッシャーに負けそうなとき、ストレスを感じているときには、心は簡単にネガティブ思考に陥ってしまいます。

   そんなとき、マインドフルネスな状態になれたら、つまり自動操縦モードの心を「今、ここ」に集中させることができたなら、ネガティブな感情も癒されます。その結果、「今、ここ」に必要な仕事に、効果的に集中することができるのです。

   脳をコンピューターにたとえてみましょう。記憶された膨大な過去のデータはハードディスクに蓄えられています。そして現実に起こるすべてのことに対応していく力がメモリであり、メモリ上で動いているのがソフトやアプリと表現できます。

「メモリとはパソコンで行う作業を一時的に記憶する部品のことです。作業をする際、机が大きいほどたくさんのモノが載せられて使いやすいですよね。作業時に必要な容量といえどんなに優れたPCでもメモリの容量以上の処理をさせると動きが悪くなります。脳も同時進行でいろいろなことを処理すると疲れてしまうのです」

   藤井さんは、そう説明します。

   藤井さんは、特にメモリを食うのが、ネガティブ思考だといいます。そのため、マインドフルネスの状態となって、自分を客観視してネガティブ思考を手放す必要があるのです。

   マインドフルネスの瞑想は、Googleをはじめ、多くのグローバル企業で導入されて日本でも関心が高まっています。マインドフルネスを、うまく実行できれば、私生活は充実し仕事のパフォーマンスも向上すると考えられています。

マインドフルネスは難しいの?

   藤井さんは、ネガティブ思考の原因は心が「今、ここ」を離れてしまうことにあると解説します。

   思考が未来や過去に飛ぶことで、不安や憂鬱などを感じやすくなるのです。マインドフルネスで心を「今、ここ」に結びつけておけば、ネガティブ思考を手放すことが可能になります。

   新型コロナウイルスの影響で私たちの生活は大きく変わりました。不安が不安を呼び、人々はマスクやトイレットペーパーを求めてスーパーやドラッグストアに殺到し、店頭からは商品が消えてしまいました。たった、数か月間に感染の危機とともに不安と恐怖と猜疑心、怒りがまん延し、私たちはなすすべがありませんでした。

   藤井さんはwithコロナの世界を「恐れと怒りにとらわれた世界」にしてしまうのか、「愛と慈悲に満ちた世界」とするのか、それは私たち次第だと警鐘を鳴らします。

   10年前であれば、マインドフルネスを習得するには、座禅道場や瞑想教室に入門するしかありませんでした。しかし、今では自宅で簡単に取り組むことが可能です。マインドフルネスライフを後押しするために、本書は誕生しました。簡単なメソッドなので、忙しくても継続することができます。マインドフルネスに関心のある方は手にとってもらいたい一冊です。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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