2020年 10月 26日 (月)

倒産寸前の石原プロを立て直し 「経営者」渡哲也さんが遺した「ツートップ」の神髄(大関暁夫)

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「ツートップ」でも失敗例はある、その共通項は?

   わが国には中小企業含めて技術力に優れている企業経営者はたくさんいますが、マネジメントにも長けた技術系経営者は少なく、ワントップ体制で成功できる企業はごくごく限られてしまうのです。

   そんな町工場の限界をツートップ体制が打破してくれるということを、ソニーは体現したわけなのです。成長したソニーは町工場経営者たちの希望の星となったわけなのですが、その成功の陰に井深氏と盛田氏による絶妙なツートップ体制構築があったことを知る町工場経営者は意外に少なく、素晴らしい技術力を持ち、ソニーに憧れながらも、「第二のソニー」になる夢を果たせずに消えていった企業経営者はたくさん存在します。

   では、ツートップ体制を敷きさえすれば、成長に向かう企業マネジメントは常に成功するのかと言えば決してそうではありません。むしろ、失敗例のほうが多いぐらいでしょう。私の周りでも、ツートップの経営体制を敷きながら失敗した例はたくさんあります。それら失敗例を思い起こしてみると、親子経営者によるツートップ、兄弟経営者によるツートップ、友人起業によるツートップなど、私の目の前で起きた具体的な失敗例がリアルに浮かんできます。

   失敗例の共通項を考えてみると、ほとんどの場合でツートップ二人のあいだでの明確な序列と、下位の者から上位の者に対する敬意の念の欠如があるように思えます。たとえば親子の場合、父を上位とした会長と社長あるいは社長と副社長という明確な序列はあるものの、子から親への疑う余地なき敬意の念があるかというと、そこに欠けているケースで失敗が多く起きているようなのです。

   根底で父に対する敬意の念を持ちながらも、経営者としての父に対する対抗心、あるいは過去の実績に対するライバル心が邪魔した結果、あらぬ不協和音を生じさせるようなことになることも多いのです。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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