2022年 7月 7日 (木)

海外メディアも「G7」を懸念 グーグル検索で判明! 「ポスト安倍」菅官房長官の意外なライバルとは?(井津川倫子)

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   安倍晋三首相の突然の辞任表明に驚いたのがまるではるか昔のことのように、世間の関心はあっという間に「ポスト安倍」に移りました。

   大混戦かと思いきや、ライバルを押しのけて本命に浮上した菅義偉(すが・よしひで)官房長官が正式に自民党総裁選への出馬を表明したことで、すでに「勝負あり」の様相です。果たしてこの「ポスト安倍」レースを、海外はどう見ているのでしょうか?

   海外メディアの報道から、菅官房長官の意外な(?)ライバルが浮かび上がってきました......。

  • 「ポスト安倍」菅官房長官の意外なライバルとは?(2020年9月2日撮影)
    「ポスト安倍」菅官房長官の意外なライバルとは?(2020年9月2日撮影)
  • 「ポスト安倍」菅官房長官の意外なライバルとは?(2020年9月2日撮影)

中東メディアが烙印!? 「岸田氏は過去の人」

   菅義偉官房長官が記者会見をして、安倍首相の後継を決める自民党総裁選への出馬を表明しました。ブルーのネクタイ姿で登場した菅氏。「私の持てる力をすべて尽くす覚悟だ」と熱く(!?)訴えましたが、すでに勝負が決まった感が強くてイマイチ新鮮味を感じません。海外メディアも一様に「菅圧勝」の予想を淡々と伝えています。

A longtime aide to PM Shinzo Abe, Suga is heavily favored to win the ruling party's leadership race.
(安倍晋三首相に長年補佐官として使えた菅氏が、与党総裁選で圧勝する見込みだ:中東メディアのアルジャジーラ)
aide:補佐官
be favored to win 勝つ見込みが高い、有力候補

   「be favored to win」「勝つ見込みが高い」とか「有力候補だ」という意味です。形容詞「heavily」(とても、重い、激しい)が加わり、「圧倒的な有力候補」といったニュアンスでしょう。

   アルジャジーラは、菅氏が最有力候補だと明言しつつも、ライバルの石破茂氏と岸田文雄氏についても、次のような「見立て」を披露しています。

Ishiba is not seen as popular among LDP due to his anti-Abe stance, but he is a favorite in public opinion polls
(石破氏は、「アンチ安倍」の立場を通しているので自民党内では人気がないが、国民の世論調査では人気が高い)
LDP:自由民主党 (Liberal Democratic Party).

Kishida was in the past considered Abe's favored successor
(岸田氏は、かつては安倍首相のお気に入りの後任者だった)

   う~ん、岸田氏への評価にわざわざ「was」(beの過去形)を使っているあたり、「以前は後任候補だった」けど「今は違う」ことを強調しているように読み取れます。さらに岸田氏のことを「public low profile」(国民の人気がない、目立たない)と評していて、大本命の菅氏だけでなく石破氏に対しても劣勢であることを印象づけています。

   どうやら「ポスト安倍」を巡る自民党総裁レースに、今のところダークホースは現れそうにありません。

グーグルで「Suga」を検索してみたら......

   とはいえ、安倍首相辞任のニュースに比べて「ポスト安倍」を巡る展開は、あまり海外メディアでは話題になっていません。独メディアのDeutsche Welleは、菅氏が安倍首相の後任になる可能性が高いとしつつも、次のようなジャーナリストのコメントを掲載して「懸念」を伝えています。

He lacks a network outside Japan and I cannot say that he comes across as a natural diplomat, so I fear he may be a little out of his depth in meetings such as the G7.
(彼は国外にネットワークがなく、外交的だとも言えない。G7のような国際舞台でアップアップするのではないかと懸念している)
out of his depth:水が深すぎて背が立たない、力が及ばない

   「out of his depth」は、文字どおり訳すと「水が深すぎて背が立たない」という表現です。確かに、これまで表舞台に立ってこなかった菅氏は国際的な知名度に欠けているのでしょう。海外報道を見渡しても、英BBC放送や米ニューヨークタイムズ紙といった主要メディアの「菅評」はあまり見当たりません。

   それでも、いくら何でも「ポスト安倍」レースを少しは報じているだろうと、グーグルで「Suga bbc」(菅 BBC)、「Suga nyt」(菅 ニューヨークタイムズ)と検索してみたら......。なんと上位に表示されたのは韓国の人気ヒップホップグループBTS(防弾少年団)のメンバーSUGA(シュガ)の記事ばかりではありませんか!

   「ポスト安倍」の最有力候補の菅氏。国際的には「Suga」(すが)の名前を覚えてもらうことからのスタートになりそうです。

   それでは、「今週のニュースな英語」「be favored to win」(勝つ見込みが高い)を使った表現をご紹介します。ビジネスやスポーツなど、幅広い場面でよく使われます。

   まずは、世界中が注目するアメリカ大統領選の報道から。

Biden is favored to win the election
(バイデンが選挙に勝ちそうだ)

   「わずかに」という意味の形容詞「slightly」を加えます。

Biden is slightly favored to win the election
(バイデンが選挙に僅差で勝ちそうだ)

   スポーツの試合でもよく使います。

Naomi is favored to win US Open
(なおみは全米オープンで優勝しそうだ)

   よほどの番狂わせがない限り、「ポスト安倍」レースでの菅氏の圧倒的優位は変わりそうにありません。最近、アジア出身のアーティストとして57年ぶりにビルボードの全米シングルチャート1位を獲得して世界的に話題を集めたBTSは手強いライバルですが、「Suga」(すが)の海外認知度がどれだけ広がっていくのか、ウォッチしていきたいと思います。(井津川倫子)

kaisha_20170303104637.png
井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
コメント欄は2022年8月23日から、システムを移行します。詳しくはお知らせをご確認ください。
姉妹サイト

注目情報

PR
コラムざんまい
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中