2021年 9月 23日 (木)

「金融政策オンチ?」「携帯料金引き下げに疑問」 菅義偉首相誕生で「スガノミクス」に期待できるの?

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「地方創生」という名の地方銀行いじめ

   「アベノミクスの負の遺産」とは何か――。それは金融政策と財政再建だ。

「すでに金融政策は、政策金利をマイナスにまで引き下げている。日銀の国債保有も巨大化し、売るに売れなくなっている。財政再建も厳しく、これから追加的な財政出動をしようとすると、財源問題を棚上げにしてばかりはいられない。負の遺産は、何か経済政策をするに当たって、いずれ解消すべき課題として必ず付いて回るのだ。これを放置しておいてはいけない。『アベノミクスの継承』というならば、負の遺産も継承して、対処することも優先順位が高い問題だ。伝統的な金融・財政政策を正常化することを中長期的に示すことは、菅政権の避けて通れない課題と言える」

   ただ、熊野氏は「省庁横断的なデジタル庁の新設」については、「有望なテーマだ」と称賛する。

「デジタル化は最も優先順位が高いとみている。デジタル化は、新規需要を牽引する効果が見込めそうだからだ。アフター・コロナの日本経済にとって有望なテーマと考えられる。
現在、大きな需要不足が発生している状況下でも、その不足を穴埋めする役割として、デジタル化の推進に伴う投資拡大は役立つだろう。ただし、目下の需要不足は大きく、デジタル化だけでは不十分だ。ほかにも、需要対策を挙げて、その一つとしてデジタル化は位置づけられると考える」

   一方、菅氏が掲げる「縦割り行政の打破」や「活力ある地方を創る」の中身について、疑問を呈するのは野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストだ。9月14日付リポート「菅政権下での政策を展望する」の中で、まず「縦割り行政の打破」の問題点について、こう指摘する。

「デジタル庁の設置などデジタルガバメントの推進を伴う行政組織の縦割り打破は重要だと思う。しかし、安倍政権下で進められた官邸主導、行政組織・官僚組織の縦割り打破の姿勢が、官僚人事に対する官邸の影響力の過大な高まりを通じて、さまざまな問題を引き起こしたことへの反省も必要なのではないか」

また、菅氏は「地方創生」の一環として、地方銀行の再編も打ち出している。これに対して、木内氏はこう警戒する。
「菅氏は、地方銀行について『将来的には数が多過ぎるのではないか』『再編も一つの選択肢だ』と述べている。地方銀行再編の議論は、数の削減が先にありきなのではなく、それを通じていったい何を目指すのかが重要だ。『数が多過ぎる』というのは乱暴な発言だ。数を減らすことを通じて何を目指すのかについて、菅氏はもっと丁寧に説明すべきではないか」
「地方銀行の再編は、金融システム不安を回避するために、経営基盤が弱い銀行が救済合併されるケースと、統合・合併などを通じて経済の効率化を高め、より持続的なビジネスモデルへの転換を目指すケースとがある。菅氏の関心が地方経済の活性化にあるとすれば、地方銀行の再編もそれに資するもの、つまり後者のケースなのではないか。コロナショックによる経営への打撃などから、地方銀行の再編のペースがやや高まる可能性はあるだろう。しかし、菅政権が力ずくで地方銀行の合併・統合を強く促す必要はないのではないか」
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