2021年 5月 13日 (木)

「悪質クレーマー」急増で厚労省が対応マニュアル作成へ ネットでは「甘すぎる」「規制法を作るべき」と怒りの声(1)

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8年使った炊飯器を「買った時から不良品だ!」と怒鳴り込む

   しかし、コロナ禍によってクレーマーの横行がますますひどくなっている。ネット上では、こんな怒りの声があふれている。

   碓井真史・新潟青陵大学大学院教授(社会心理学)が、こう呼びかけた。

「誰に対しても、誹謗中傷や強要、人権侵害は許されません。どのような立場でも、自分が正しく相手が間違っている場合でも同様です(カスハラをする人は、自分は正しく、クレームは正当だと思い込んでいます)。残念ながら、人間関係能力が劣化している人々が増加しています。余裕のある苦情処理係なら、彼らの心を癒しつつ毅然として問題を丸く納めますが、弱者である店員個人にはできないことも多いでしょう。厚労省や警察力、そして社会全体で働く人を守らなくてはなりません」

   サービス業や小売業の現場で働く人からは、こんな切実な訴えが多かった。

「数十年、お客様商売をやっています。言うべきことは言いますが、相手がご病気なのかわかりませんが、難しいお客様が最近のコロナ禍で相当増えました。対応策は皆無に等しいです。警察に訴えてもムダです。警察は具体的な脅しや暴力や器物破損など、明らかに法に触れる行為がなければ相手にしてくれないです」
「私は家電量販店に勤めていますが、最近、本当にクレーマーが多いです。日々のストレスのはけ口に店にやってくるので、たまったものじゃないです。8年使った炊飯器を、買った時から調子が悪い、不良品だ!と怒鳴り込んできた時は唖然としましたよ」
「確かにストレスのはけ口になる相手を狙ってやってくる。私も狙われている気がする。私が窓口の当番の時にサービスについてのクレームを受けることが多くて、受けたクレームは連絡用のノートにすべて書いていたが、他のスタッフに自分の当番のときはそんなクレーム来たことないとよく言われていた」

   クレームが続いて精神的におかしくなる人が多い。

「私の会社でも接客業向きの明るい優秀なスタッフが、クレーマーというかストーカーのような客の対応にやらされて退職した例がいくつもある。クレーマーも、そういう相手にしてくれる従業員に粘着するから狙われたら厄介だ」

   もっとも、こんなタフな従業員もいる。

「私の会社に以前、謝るのが専門みたいな人がいたな。従業員が客から理不尽なクレームを受けるとすぐ代わりに対応して、謝りつつその客の要望を一切聞き入れないということができる人だった。役職が高い人だったし、相手に理解を示しつつ大げさに謝罪する姿勢がいいのか、彼に代わると短時間でクレームが終了した。『謝罪だけで済む仕事なんて楽なものだ』がその人の口癖だった。今はその人が定年退職してクレーム処理大変になったけど...」

(福田和郎)

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