2021年 5月 12日 (水)

北欧にみた 脱「デジタル後進国」を急がなければならいない理由とは?

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クレカ、デビットカードとSwish

   フリーマーケットなどで店主がカード端末を持っていない場合、キャッシュではなく、Swish(スウィッシュ)というシステムで支払いが行われるケースが多い。携帯電話の番号と銀行口座を紐づけたモバイル個人間送金システムだ。

   カード決済に比べて店側のコスト負担が小さいので、零細店舗のオーナーはSwishを好む。クレジットカードやデビットカードが使えない小ビジネスの受け皿となり、キャッシュレス化がますます浸透するようになった。

   日本でもおなじみの家具・雑貨の大手チェーン、スウェーデンのIKEA(イケア)は2018年10月、顧客の現金利用が減っている状況を考慮して、ストックホルムから北へ約100キロ離れたイェブレという街にある店舗で、完全キャッシュレス化の実験を行った。従業員の労働時間の15%が現金の勘定や保管、銀行口座への入金などに費やされており合理化の道を探った。

   この実験の結果、現金でなければ支払えなかったお客の比率は、1000人にわずか1.2人だったという。その「1.2人」は、店内のカフェでホットドッグなどの少額の食事で、硬貨を支払っていた。実験後、同店では硬貨だけを持ってカフェに来るお客にホットドッグの無料券を渡し、「次回からはカードを持ってきてください」と伝えると、しばらく後に完全キャッシュレス化したという。

   国を挙げてデジタル化、キャッシュレス化に取り組んだスウェーデンは近年、成長軌道を進んでいる。IMF(国際通貨基金)の推計(ドル換算)によると、スウェーデンの2017~19年の平均1人当たりの名目GDP(国内総生産)は5.3万ドル。日本の3.9万ドルを34%上回っている。購買力平価は日本より21%大きい。

「デジタル化する世界と金融 北欧のIT政策とポストコロナの日本への教訓」(中曽宏監修/山岡浩巳、加藤出、長内智著)
金融財政事情研究会
2800円(税別)

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