2024年 4月 26日 (金)

ドコモの携帯料金値下げ第2弾に「ガッカリ」の声殺到!「4割減の政府の要請は無視ですか?」

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   NTTドコモは2020年12月18日、携帯電話料金の値下げプランの第2弾を発表した。次世代の高速・大容量通信規格「5G」向け大容量の料金を、来年(2021年)4月から1000円値下げするなどの内容だ。

   ライバル2社のKDDI(au)やソフトバンクの5G大容量プランより約2000円安くなる。しかし、12月3日にNTTドコモが発表した若者向け新プラン「ahamo」(アハモ)で、衝撃的な安さをアピールした時ほどのインパクトはなく、ネット上でも「ガッカリ」「期待外れ」の声が多かった。

   とはいえ、大手3社の中でメインブランドでの料金値下げは初めて。追い込まれたKDDI(au)やソフトバンクが来年1月以降、どんな料金値下げプランを打ち出してくるか、携帯料金値下げ戦争「冬の陣」はますますヒートアップしそうだ。

  • 携帯電話料金はどこまで下がるか?(写真はイメージ)
    携帯電話料金はどこまで下がるか?(写真はイメージ)
  • 携帯電話料金はどこまで下がるか?(写真はイメージ)

「5G」の大容量プランで1000円の値下げだが...

   NTTドコモの発表資料によると、新料金プランの名前は「5Gギガホプレミア」と「ギガホプレミア」=下図参照。「5Gギガホプレミア」は、従来からある「5G」向けの料金プラン「5Gギガホ」を改訂した内容だ。

ドコモの新料金プランの図(NTTドコモの発表資料より)
ドコモの新料金プランの図(NTTドコモの発表資料より)

   また、「ギガホプレミア」も現行の第4世代の通信規格「4G」向け料金プラン「ギガホ」を改定した。それぞれ2021年4月1日から以下のように料金を値下げする(金額はいずれも税別)。

(1)「5Gギガホプレミア」=現行の「5Gギガホ」の月額7650円を1000円値下げし、月額6650円とする。また、月間の使用データ容量も100GB(ギガバイト)から、無制限に利用できるようにする。家族契約や固定回線の契約など各種割引が適用された場合は月額4480円になる。
(2)「ギガホプレミア」=現行の「ギガホ」の月額7150円を600円値下げし、月額6550円とする。データ容量も月間30GBから60GBにまで増やして利用できるようにする。各種割引が適用された場合は月額4380円になる。
(3)また、上記の「5G」と「4G」いずれも、データ使用量が月間3GB以下だった場合、自動的に1500円を割り引く仕組みも導入する。
(4)さらに容量の少ないプランについて値下げを検討し、近く発表するとしている。

   NTTドコモは12月3日、20GBで月額2980円の新プラン「ahamo」(アハモ)を発表したばかり。スマホネイティブの若い世代を狙い、手続きはネットのみとした。今回の新プランは一般ユーザー向けのため、全国のドコモショップでも受け付ける。また、アハモと違い家族割引も適用される。いま主流の「4G」も値下げしたが、「5G」との料金差は100円とほぼなくなり、「5G」への移行を加速させ、囲い込むことを狙っていると思われる。

一番人気の「ギガライト」値下げがスルー

   ただ、「アハモ」がほとんど条件なしのシンプルな内容だったのに対し、今回は割引に様々な条件が付いている。

   ネット上では、こんな意見が上がっている。

   フリーランスジャーナリストの山口健太氏は、こう投稿した。

「6か月限定だった1000円引きとデータ無制限のキャンペーンを恒久化し、新料金プランとして発表した。利用したデータが3GB以下だった月には1500円引きになる点は、武田良太総務大臣が指摘した問題に対応したものといえる。シンプルに徹した『アハモ』とは違い、家族割や光セット割などの割引が適用されるため、家族で割引をしっかり活用している人なら新料金に移行するメリットは大きい。段階制の『ギガライト』の値下げがなかったのは残念だ」

   こんな評価の声が多かった。

「5Gの高速通信できる場所が限られている中で、5G対応スマホを購入すると強制的に5G契約になり、料金が上がるのは納得できなかった。4Gの60GBに対して5Gの無制限で、たったプラス100円であることは評価できる。ドコモには率先して頑張ってもらいたい」
「年明けに、もしauやソフトバンクもアハモと同様のプランを出したとしても、大きく差がないようなら自分はアハモにいく。他社に先駆けて今回のプランを出した勇気を評価したい」
「いちばん無制限に近いプランで値下げだから意味はある。以前よりわかりやすくなったし、『たった1000円の値下げか』という人がいるが、頑張ったなっていうイメージだ」
「アハモはドコモショップの運用費用を原価に盛り込まず、無理やり3000円以下を実現したわけだから、ドコモショップ費用が乗っかるこっちのプランはこれくらいにはなるでしょう」

正確に言うと「値下げ」は行われていない?

新宿のドコモタワー
新宿のドコモタワー

   しかし、「期待外れだった」「ガッカリ」という声も多かったのは確かだ。

「アハモのインパクトが大きかっただけに、既存プランも期待していたが、やっぱりいろいろな※(編集部注:条件)を付けた従来どおりでしたね。ただ、auのような期間限定がないだけまだマシか」
「1500円の割引の月間データ使用量を、3GBから5GBまでにしてほしい。ギガライトを使っている人へのメリットがない。今回の値下げも、結局、ヘビーユーザー向けのプランだけで、対象者が一番多い肝心のギガライトなどが保留されている」
「値下げは結構だが、まずは現時点で契約者の多い4Gをメインに話を進めないと。限られた地域や範囲しか使えない5Gをいきなり下げると言われてもね」

   菅首相が官房長官時代に「今よりも4割程度引き下げる余地がある」と言っていたことを引き合いに出して、こんな冷めた意見もあった。

「結局4割減には程遠い内容だった。各種割引利用による割引のため、わかりにくい。政府からの要請は無視されたわけですね」

   また、こんな指摘もあった。

「正確に言うと『値下げ』は行われていません。新たに、プレミアバージョンの新しいプラン作ったということです。なので、5Gギガホの自分は5Gギガホプレミアに乗り換えないと、ずうっと5Gギガホのまま。現状、値下げなんかしたキャリアはありません。どれも、新しく追加されたプランに乗り換えないといけません。それと、5Gギガホは5Gギガホ割が6か月間月1000円割り引かれます。プレミアにはその割引はありません。なので、5Gギガホ割適用中の人がプレミアに移行しても値段は変わりません」

   また、こういう意見も多かった。

「こんなことより長期に渡りドコモ愛用している者に安くして欲しい。自分は20年以上ドコモに加入しているのに何もない」

   この意見に対しては、こんな批判があった。

「契約期間の長さに応じて割引率を高くする制度にしてほしい。毎回こういう意見を書く人がいるけど、長いこと契約しているから割引率が高い公共料金なんてあるのかい。電気代、水道代、固定電話代、鉄道・バス定期代、高速道路料金...... NHKの受信料」

(福田和郎)

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