2021年 5月 16日 (日)

2021年はパンデミック後の世界に入る! 「日本は優位」菅政権がパニックに陥らなければ、だが...【世界を占う】(小田切尚登)

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   新型コロナウイルスの感染拡大の恐怖にさらされた2020年。世界は大きく混乱し、動揺した。

   しかし、パンデミックの後には明るい時代が来るという。14世紀のペストの大流行では欧州の人口の半分、世界の3人の1人が死んだとされるが、それが落ち着くと、人々は道で喜び踊りあったという。

   1918年から1919年に大流行したスペインかぜは1億人以上の命を奪ったといわれるが、それが落ち着いた1920年代には一大消費ブームが訪れた。ラジオ、電話、自動車が一般に広まり、アメリカの時代が訪れた。つまり、2021年の世界経済は明るいということだ。

  • 2021年の世界経済は明るい!
    2021年の世界経済は明るい!
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「勝ち組」がGDPを押し上げるアメリカ

   2021年の世界はどうなっていくだろうか――。私は基本的には楽観的である。新型コロナウイルスについては、感染の傾向を見ると平常に戻っていくフェーズに入った、というのが多くの専門家の見方である。

   われわれは、これから徐々にパンデミック後の世界に突入していくことになる。

   アメリカの2021年は明るい年になりそうだ。アメリカでは2020年は動乱の年だった。同国のGDP(国内総生産)は第1四半期(20年1~3月期)がマイナス5.0%、第2四半期がマイナス31.4%(4~6月期)、第3四半期(7~9月期)が33.4%と乱高下した。

   アメリカはもともと変動の激しい国であり、景気が悪くなると失業者が短期間にどんどん増えるが、良くなると人々の収入が増え、消費が好転する。2021年はコロナ禍の呪縛から解き放たれて、消費者が買い物や旅行に勤しむ傾向が見えてくるだろう。

   アメリカのGDPの7割は個人消費による。なかでも富裕層の消費の影響が大きい。コロナ禍で「勝ち組」と「負け組」の差が開いたところは日本と同様だが、アメリカの金持ちの資産はケタ違いだ。

   ブルームバーグによると、2020年3月中旬から12月22日までに、アメリカでは新たに56人のビリオネアつまり10億ドル(約1030億円)以上の純資産を持つ人が誕生したという。大半がIT企業の株価が上昇したために増えたものだ。

   アメリカでは貧富の差が広がるほど、経済が成長するという傾向がある。一般人が少しずつ現金を手にしても、消費は大して増えないが、金持ちがもっと金持ちになると消費が一気に増え、それが景気を大きく刺激する。納得しがたい面があるが、それが経済の実態である。

   アメリカでは、2020年はIT企業の一人勝ちの様相だったのが、2021年には製造業なども伸びていくことが予想される。そうすると地域の雇用も賃金も改善され、大都市圏以外の地域の経済が活性化する。

   そして世界最大の米国経済が良くなっていけば、世界の他の全ての地域にプラスの影響をもたらす。米国が私を2021年の経済について楽観的に思わせてくれる最大の要因である。

小田切 尚登(おだぎり・なおと)
小田切 尚登(おだぎり・なおと)
経済アナリスト
東京大学法学部卒業。バンク・オブ・アメリカ、BNPパリバなど大手外資系金融機関4社で勤務した後に独立。現在、明治大学大学院兼任講師(担当は金融論とコミュニケーション)。ハーン銀行(モンゴル)独立取締役。経済誌に定期的に寄稿するほか、CNBCやBloombergTVなどの海外メディアへの出演も多数。音楽スペースのシンフォニー・サロン(門前仲町)を主宰し、ピアニストとしても活躍する。1957年生まれ。
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