「尾身氏のほうがよっぽど総理に見えた」菅首相のお粗末すぎる「緊急事態宣言」会見（3）

「医療崩壊自体がそもそもおかしな話」との声も

冬だから感染者が増えるのは仕方がないこと？

   もっとも、こんな意見もあるのは確かだ。

「冬だから感染者が増えるのは仕方のないことです。それに前回はまだコロナがどんなものかどう対処すれば良いのか不確かな状況だったので、とりあえず厳しめの行動制限かけましたが、今は経験も積まれてきて感染傾向もわかってきたからリスクの高いところに集中的にやっているわけですよ。むしろ、前回の緊急事態宣言から何も学習せず『とりあえず同じ内容で全国に』とやることこそ、学習能力のない無能がやることです」

「緊急事態宣言を全国に！ と気楽に言いますが、ヨーロッパだってもっと厳しいロックダウンを何度もやっても収まらないのですよ。あくまでも感染拡大の緩和しかできない。ワクチンだって効くかわからないし。政府の責任と追及するのは簡単だが、要は国民のモラルが低すぎることが問題なのでは」

「医療崩壊自体がそもそもおかしな話なのです。1日万単位で感染者が増えている他の先進国が医療崩壊の危機にさらされている訳ですが...。日本の感染者重症者・死者はその10分の1以下で推移しています。ということは日本の医療技術、キャパ、制度は他の先進国の10分の1以下なのでしょうか。そんな訳でありません。要するに医療キャパのまともな配分ができていないからです。過剰な負担や過剰な世論を気にして受け入れを渋る病院が多いからです。政府がやるべきことは、世論を気にせず本当に必要な医療配分の枠組みを作るべきです」

（福田和郎）