2021年 4月 18日 (日)

森会長に引導を渡せるのはスポンサー企業だけ? 東京海上日動、NTT、日本生命、日本航空、朝日新聞などに聞いた(1)

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   東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長の「女性差別」発言について、大会スポンサー企業にも怒りが広がっている。

   そうでなくても、新型コロナウイルスの感染拡大で開催機運が盛り上がらないうえ、各企業はSDGs(持続可能な開発目標)を理念に掲げ、男女平等や多様性との調和に取り組んでいる。

   森会長の暴言は、五輪憲章に反するばかりか、企業の日ごろの努力もあざ笑うものだ。J‐CASTニュース会社ウォッチ編集部はいくつかのスポンサー企業を取材した。多くの企業が「コメント」を控えたいと取材を断ったが、率直に森会長や組織委員会に苦言をぶつける企業も少なくなかった。

   また、個人の意見として、

「スポンサー企業であるかどうかよりも、普通の会社としても絶対に許すことができない発言だ」

と怒りをあらわにする担当者もいた。

  • 誰が森喜朗会長の首に鈴を付けるのか!?
    誰が森喜朗会長の首に鈴を付けるのか!?
  • 誰が森喜朗会長の首に鈴を付けるのか!?

東京海上日動火災「大変遺憾。組織委に対応求める」

   東京五輪・パラリンピックのスポンサー企業は3ランクある。最上位の「ゴールドパートナー」(15社)、中位の「オフィシャルパートナー」(32社)、そして「オフィシャルサポーター」(21社)と、68社ある。

   J‐CASTニュース会社ウォッチ編集部は、次の3点から各スポンサー企業に意見を聞いた。

(1)社内で「SDGs」など、ジェンダーや多様性について取り組んでいると思うが、「男女平等と多様性への調和」を掲げる東京五輪のトップとしての森会長の発言をスポンサー企業としてどのようにとらえているか?
(2)森会長は発言を撤回、謝罪したが、会長としてトップに残っている。このことは今後の東京五輪の行方に影響を与えると考えているか。
(3)今後、スポンサー企業として東京五輪を盛り上げるためにどう取り組んでいくか。

   この質問に、東京海上日動火災保険はこう答えた。

「(森会長の発言は)オリンピック・パラリンピックの理念や、『多様性と調和』という東京大会のビジョンに反する発言であり、大変遺憾。適切に対応するよう組織委員会に伝えていく」

   日本生命保険は、こう答えた。

「森会長の発言は、女性蔑視とも捉えられ、男女平等が謳われているオリンピック・パラリンピックの精神にも反する表現であり、大変遺憾だ。組織委員会には、アスリートが持てる力を最大限発揮できる大会になるよう、また、多くの人々に歓迎される大会になるよう、尽力いただくことを申し入れている。(森会長がトップに残っていることについて)さまざまな批判がある状況と認識している。大会の行方は今後組織委員会などが判断されるものと考えている。(今後、東京五輪をどう盛り上げるかは)アスリートが持てる力を最大限発揮できる大会になること、また多くの人々に歓迎される大会になることが重要だと考えている。パートナーとしても、聖火リレーや各種競技・アスリートの応援を通じて、引き続き貢献していく」

   また、NTTはこう答えた。

「森会長のコメントについては本人が謝罪・撤回していることもあり回答を差し控えたい。パートナーとしては、東京2020大会が、真にオリンピック・パラリンピックの精神を体現した大会となるよう、組織委員会と一丸となって尽力していく」

現場担当者の怒り「組織委員会から謝罪が来たという話も聞かない」

2月7日に急きょ発表した五輪組織委の「謝罪文」(公式サイトより)
2月7日に急きょ発表した五輪組織委の「謝罪文」(公式サイトより)

   日本航空(JAL)の答えは、こうだ。

「当社としては、これまでもジェンダーフリーに向けたさまざまな施策に取り組んできており、東京2020 大会については、オリンピック・パラリンピックの精神に則って開催されると認識しています。(森会長がトップに残っていることについて)特にお伝えすることはございません。引き続きパートナーとして、東京2020大会の成功へ貢献したいと考えております」
東京五輪はどうなるのか?
東京五輪はどうなるのか?

   一方、企業としては取材に応じなかったが、「匿名」を条件に怒りをぶつける担当者もいた。

「五輪スポンサー企業はもちろん、普通の会社でも絶対に許されない差別発言だ。個人としてもしてはいけない発言だと思う。平等は五輪憲章にもあるし、うちの会社でも『共生』を理念に掲げている。そうでなくても、観客を入れるのか入れないのか、枠組みが決まらずに困っている。わたしたちはさまざまなシミュレーションを立てて必死に頑張っている。うちの場合、競技をサポートするために海外から大人数の技術者集団を呼ばなくてはならないが、その人たちが入国できるかどうかが大問題だ。こんな発言にかき回されたくない。それに組織委員会から謝罪に来たという話も聞かない」

   五輪開催に逆風か? と聞くと、こう答えた。

「報道では逆風のようだが、もともとコロナでどうなるかわからない状況だから、うちとしてはブレないで粛々とやっていくしかない」

   別の企業の担当者も、こう言い放った。

「森喜朗会長は発言を撤回して謝罪したとはいえ、会長にとどまっています。問題は海外からどう見られているかということ。(日本国内では)森会長が嫌だからもう東京大会をやりたくない、といった声が広がっていますが、そんな問題をとっくに超えている気がします」

(福田和郎)

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