2024年 4月 26日 (金)

五輪組織委「橋本聖子」会長の誕生か? 「また密室人事」の批判に「古傷」のセクハラ騒動でどうなる!(2)

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記者も「男泣きの密室人事」に舞い上がったと反省の声

五輪の主会場となる新国立競技場
五輪の主会場となる新国立競技場

   ところで、今回の五輪組織委の「密室人事」、報道界にも反省の声があがっている。日本経済新聞(2月17日)のコラム「スポーツの力:森会長後任選び『共感』課題」の中で、北川和徳編集委員が「川淵密室人事」に浮かれてしまった自分を、こう後悔しているのだ。

「川淵三郎氏の人事が白紙に戻ったドタバタ騒ぎでは、報道する側の責任も痛感している。川淵氏が森氏からの会長就任の要請を受け入れることを明らかにした時、まるで疑問を持たなかった。84歳という年齢を別にすれば適任だと歓迎していた。だが、手順を踏んでいなかった。人脈や根回しで物事を決める森氏の手法を批判してきたのに、それを象徴するやり方である。それをすぐに指摘できなかったのが恥ずかしい」
「川淵氏は殺到した記者に問われるままに、その経緯や心情を説明したにすぎない。その内容が詳しすぎた。普段ではなかなか分からない密室内のやりとりが早々に赤裸々となり、報道する側がそれに舞い上がって先走ってしまった。白紙に戻るのは当然だ」

   たしかに、メディアの多くが「川淵氏、人生最後の大役」「森氏の男泣きに感動」と称賛したのだった。そして、北川和徳記者はこう結ぶのだった。

「(秘密主義で)検討委の会議は非公開。理事会には会長候補1人が提案され、そこで覆ることはまずない。その後、世論が受け入れやすい、細部を省略した説明があるだろう。それで国民が納得すると思っているのか。こうして、五輪・パラリンピックからみんなの気持ちははなれていく」
東京五輪は開かれるのだろうか。
東京五輪は開かれるのだろうか。

   さて、今回の次期会長選び、最終的に橋本聖子・五輪担当相に一本化される見通しだが、すんなりいくだろうか。スポーツニッポン(2月17日付)「組織委会長後任17日にも内定 橋本氏、小谷氏、山下氏『背後の思惑』絡む一長一短3候補」で、橋本聖子氏の「問題点」をこう指摘する。

「スポニチ本紙の取材によると、菅義偉首相と組織委の間でほぼ一本化された橋本氏は、この日(2月12日)までに『正式に依頼が来てもお断りしたい』と周囲に明かしている。理由は懐事情と過去のセクハラ騒動(編集部注:2014年ソチ冬季五輪閉会式後の打ち上げパーティーで、選手団長だった橋本氏がフィギュア男子の高橋大輔選手に抱きつきキスをしたというもの)」

   このセクハラ騒動を海外メディアに蒸し返されることを恐れているという。

「だが菅首相は、後継に求める3つの資質『若さ』『女性』『元アスリート』を併せ持つ存在として一貫して推している。検討委で選ばれれば『五輪相の立場として断れるわけがないし、(懐事情についても)会長に就任するため議員辞職した際の将来的なケアについても十分な保証を考えている』(与党関係者)とされる」

   橋本聖子氏は、退路を断たれてしまったようだ。

(福田和郎)

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