【きょうの格言】心がツライ時は「冷静に、丁寧に、具体的に」を心掛けよう(丸ノ内ミカ)

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   みなさん、こんにちは。丸ノ内ミカです。

   首都圏などでは目下、緊急事態宣言が続いています。そんななか、テレワークやオンラインでのコミュニケーション、ステイホームなどのいわゆる「ニューノーマル」と言われる生活様式も、徐々に人々の日常に馴染んできているようです。

   その一方で、こうした新しい生活様式に心がついていけず、心身の調子を崩す人も増えています。とりわけ、人とのつながりを大切にする女性たちの中にストレスを感じる人が少なくなく、女性や子供たちの自殺件数が増加しているというニュースも耳に入ってきています。

  • コロナ禍で不安は募るばかり……(写真はイメージ)
    コロナ禍で不安は募るばかり……(写真はイメージ)
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コロナ禍は人を「孤独」にする

   コロナ以前は月に1回ほど、多くの人で集まって盛り上がっていた丸ノ内サバイバー女子会は、コロナ以降はオンライン飲み会だったり、リアルで会うにしても2人、3人で個別に会ったりするような、さびしい状態が続いています。

   先日、リアルにお会いしたY衣さんは、

「最近、これからのことをいろいろ考えると、不安ばかりが募るんです。それと同時に、以前なら、ちょっとウツウツしても、職場の友達と週末飲みに行ったりして発散できたのになあ、昔は楽しかったなあとか、あの頃は良かったなとかばかり思ってしまって、涙が出てきて仕方ないんです。病院に行くほどではないんですけど、プチ鬱というか。。。実家は地方なので、もう1年以上、親や姉家族とも会っていませんし。なんかどんどん孤独になっていく気がして」

と、打ち明けてくれました。

   Y衣さんは、大手の電機メーカーで事務職をしています。緊急事態宣言の最中である今は、週のうち2回はオフィス出社、3回は在宅勤務というシフトのようです。このような事態になった2020年の春頃から、社内で親しくしていた女性たちの何人かが、気づけばポツポツと会社を辞めているといいます。

「その中の、ある女性は子どもを保育園に預けて仕事を続けてたんですけど、通勤リスクが怖くて会社を辞めたと聞きました。万一自分がコロナに感染して、無症状のまま子どもに伝染させてしまうのが怖いって。リスクは少しでも減らしたいって。彼女は都内に住んでたんですけど、都内の家を売って、郊外に引っ越したそうです。郊外の中古の家なら、旦那さんの1馬力でもなんとか生活していけるからって」

   たしかに、家計のために共稼ぎで働いていた女性は、ご主人と相談して家計をダウンサイジングして、場合によっては仕事を辞める人も珍しくないかもしれません。

「オプションB」の「3つのP」で得たこと

「でも、私は独身なので会社を辞めるわけにはいきません。コロナ禍になって思うと、結婚ってセーフティーネットだったんだなって。旦那さんがいる人は生き方のシフトチェンジもできますけど、私は一人だから自分でなんとかしないといけない。今さらながら、人生って最後まで一人で乗り切れるほど甘くないなと実感しました。もう40歳近いので、今さら言っても遅いんですけど。もっと早いうちから、人生設計をちゃんとしておけば良かったです。今までは、自分が辞めさえしなければ、会社の仕事は定年まで当たり前にあるものって信じて疑わなかったんですが、こんな状況になると、定年まで仕事がある保証なんてどこにもないですし。考えれば考えるほど、不安でたまりません」

   話を聞いていると、Y衣さんは、今のつらい状況にどっぷりとはまっていて、そこ以外に目が向かなくなっているように見えます。その時、以前に読書会で取り上げた「オプションB」という本のことを思い出しました。その読書会にはY衣さんも参加していたので、こう聞いたのです。Y衣さん。「オプションB」っていう本のこと、覚えてます?

   私の問いかけに、Y衣さんは小首を傾げながら、こちらを見ました。

「覚えてます。フェイスブックの女性役員の人が書いた本ですよね。あの中にあった、『3つのP』っていうのが結構印象に残ってます」

   そう、私が今、Y衣さんにお伝えしたかったのが、まさにその「3つのP」なんです。Y衣さんはこの「3つのP」に、すべてを囚われてしまっているように見えたんです。

「人生設計しなかった自分が悪い」という「Personalization=自責」
「この先ずっとこの状態が続くかもと不安でしかたない」という「Permanence=永続」
「こんな社会状況のせいで、生きることすべてがつらい」という「Pervasiveness=普遍」

   そう話すと、Y衣さんの表情に、少し変化が見られました。

人生は長い!

「そうですね、私、なんとなく、今の世の中のあまりに大変な状況に飲まれて、漠然と不安がっていたのかもしれません。自分が不安に感じていることを一つひとつ丁寧に具体的に紐解いていったら、この部分は今からでも備えられるな、とか、これに関してはそこまで不安がらなくてもいいな、とか、打つ手が見えてきそうです」

と、返してくれたのです。

   Y衣さんは別れ際、

「じつは私、子どもの頃に結構大きな病気をして、普通の日常生活を送るのが難しくなるかもしれないとお医者さんに言われたそうなんです。でも、スイミングを習って身体を鍛えたことで、特に問題なく日常生活を送れるようになりました。それを思うと、いろいろ大変なことも乗り越えてきたので、人生を全体的に見たら、ちょっとずつ良くなっているように思います」

と、少し笑顔を見せてくれました。

   もうおわかりですね。

   人生は長丁場です。順調な時もあれば、逆風の時もあります。たとえ人生設計を万全にして備えていても、予測しないことに見舞われたり、設計を変更せざるを得なくなったりする場合もあります。そんな時に大事なのは、その時の雰囲気にのまれずに、「冷静に、丁寧に、具体的に」考えてみることです。

   幸せな時は、感性で幸せをたっぷりと味わい、ツライ時は冷静に具体的につらさの原因に対応していく。賢いサバイバー女子の皆さんは、そうしたしなやかな使い分けをしていけるようになりましょう。

   【きょうの格言】心がツライ時は「冷静に、丁寧に、具体的に」を心掛けよう。

   それでは、また次回。(丸ノ内ミカ)

丸ノ内ミカ(まるのうち・みか)
丸ノ内ミカ(まるのうち・みか)
大学卒業後、金融系大手企業に就職してから、一貫して事務職やっています。趣味は野球観戦。シーズン中の週末は、ほぼどこかの球場に出没。40代後半のアラフィフ。
丸ノ内ミカのブログ(アメブロ)https://ameblo.jp/taurusmika
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