2021年 9月 21日 (火)

「デジタル」の楽天と「リアル」の郵政が資本業務提携 「ベストカップル」の評価高いがそんなにオイシイ話なのか?

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楽天「ケータイ郵便局」構想は幻想か?

   こうした提携は、事業面の補完性や相乗効果ということでは、なかなか良い組み合わせといえそうだ。週末の発表を受けた最初の取引となった3月15日の東京株式市場で、楽天株は値幅制限いっぱいストップ高の前週末比24%(300円)高の1545円まで上昇してそのまま引け、日本郵政株も一時3.6%高の1062.5円を付けたのは、期待の表れだ。

   ただ、提携は「絵に描いた餅」に終わりかねない不安もある。郵便局網を使った携帯電話の販売も、郵便局が楽天でなくても、NTTドコモやソフトバンク、auなどのケータイショップになるという姿は想像しがたい。いま、携帯電話の新規購入や機種変更をすると、通常でも1時間かそこらはかかる。それも、結構な知識を持った専門の販売員が対応してのことだ。郵便局員がその力を身に着けるのは容易ではないだろう。「2万4000の販売網」は限りなく幻想に近いともいえる。

   そのように考えると、結局、最大のポイントと指摘した「楽天の資金調達」ばかりが目立つ提携ということになる。ただし、この点については、民営化したとはいえ、政府が株式の過半数を保有し、公共性の極めて高い郵政が、特定の民間企業と、資本を含む関係を結ぶことには疑問も残る。

   特に、楽天の資金調達が眼目であり、しかも相互出資ではなく郵政側の一方的な出資であることには、「事実上、巨額の『資金注入』とも言える」「携帯電話事業のように4社が激しい競争をしている中で、政府が過半の出資をしている会社が、その1社に対して巨額の資金を注入するのは、果たして公正と言えるのだろうか」(細川昌彦・明星大学経営学部教授=元経経済産業省中部経済産業局長、日経ビジネス電子版「深層 世界のパワーゲーム」3月16日付)との指摘もある。

   菅義偉政権の携帯電話料金の引き下げ政策で苦境にある楽天に対する救済という見立てだが、こうした分析の当否は別にして、日本郵政のあり方、携帯事業の競争のあり方について、政府の政策スタンスも問われている。(ジャーナリスト 岸井雄作)

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