2021年 4月 15日 (木)

福島第一原発の事故から10年 小泉環境相がオススメ「100人が語る」本【震災10年】

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   東日本大震災と東京電力 福島第一原子力発電所事故の発生から10年が経過することを契機に、環境省はこれまでの環境再生事業を振り返るとともに、未来志向の環境施策への理解を深めようと、「福島 環境再生 100 人の記憶」を、2021年3月11日に発行した。

   除染や特定廃棄物の処分などの環境再生分野に加え、幅広い分野から福島の復興に携わった 100 人(組)が、震災の苦難や復興への思いを語っている。

   5500部を全国の公立図書館と福島県内のすべての小学校、中学校、高校、大学に寄贈する予定だ。

「福島 環境再生 100 人の記憶」(編著:環境省 環境再生・資源循環局)環境省発行

  • 震災後にはじめて大熊町に戻った住民、佐藤右吉さん(本書より)
    震災後にはじめて大熊町に戻った住民、佐藤右吉さん(本書より)
  • 震災後にはじめて大熊町に戻った住民、佐藤右吉さん(本書より)

中間貯蔵施設の受け入れ決定に悩んだ双葉町長の証言

   本書は、復興に歩む福島県民の姿や原発事故に伴う避難地域の現状、風評被害の課題などに対する理解の醸成につなげるために環境省が企画した。A5判・275ページで、「記憶編」と「資料編」からなる。

   「記憶編」には、除染や特定廃棄物の処分などの環境再生分野に加え、農業、漁業、林業、飲食店、旅館、食品メーカー、まちづくり、教育、震災孤児・遺児支援、子育て支援といった幅広い分野から声を集めた。また「3.11」当時の首長らが対応を振り返っている。

   何人かの声を紹介しよう。

   現在も町域の95%が帰還困難区域に指定されている双葉町の伊澤史朗町長は、「中間貯蔵施設の受け入れ決定が、震災後の取り組みで一番大変でした」と話している。避難生活が継続する中で、さらに追い討ちをかけるように先祖伝来の土地、家屋、財産を手放さなくてはならなかった住民がいたからだ。

   現在は、福島第一原発があった「双葉町と大熊町で除染廃棄物を受け入れるしかなかった」と、ある程度理解する人が増えているという。そして、こう結んでいる。

「国民の皆さんには、犠牲になった人たちがいるからこそ、復興が進んでいることをご理解いただきたい。今後環境省をはじめ国には、減量化と無害化・無毒化した放射性物質への取り組みをしっかり進めてほしいですね」

   仲間4人とともに「株式会社富岡アグリファーム」を立ち上げた猪狩弘道さんは、富岡町で農業の再生に取り組んでいる。避難先のいわき市から富岡町に戻った。昨年(2020年)が2回目の収穫だったが、

「荒れ放題で地力が落ちていた農地だから、今は勉強だという感じでやってます。今年は相当な収穫量上げたいよね。苦労した分だけ報いのあるような農業経営をして、若い人に農業ってのは良いなって思ってもらえるようにしたい」

と抱負を語っている。

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