新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない欧州。フランスではマクロン大統領が3度目の全土ロックダウンを決め、学校を3週間休校にすると発表しました。背景には、世界的に猛威を振るう変異株の存在があり、とりわけ若者の感染者や死者が増えていることから、一斉休校に踏み切ったと報じられています。日本でも脅威となっている変異株ですが、そもそも「変異株」は英語で何と言うのでしょうか?今回は「変異株」「ワクチン接種」など、世界中でバズっている「最新のコロナ英語」をご紹介しましょう。欧州では「英国型変異株」が急拡大フランスのマクロン大統領がテレビ演説をし、新型コロナウイルスの感染を抑制するためにロックダウンの導入と、全土の小中高校を原則休校にすると発表しました。Frenchschoolswillcloseforatleastthreeweeksunderthirdlockdown(フランスの学校は、3度目のロックダウンが導入されて少なくとも3週間休校になる)・lockdown:ロックダウンすっかり日本語に定着した「ロックダウン」ですが、英語でも「lockdown」(ロックダウン)で通じます。「strict」(厳しい)といった形容詞と一緒に、「strictlockdown」(厳しいロックダウン)という使い方をよく目にします。マクロン大統領は「英国型の変異ウイルスの感染が拡大し、全土に広がっている」状況で、最初にロックダウンした2020年の春よりも「危険な状態」だと述べて、危機感を表明しました。フランスでは1日当たりの新規感染者が3万~4万人台にのぼっていて、そのうちの約8割を英国型変異株が占めているというから驚きです!隣国ドイツでも、英国型変異株はものすごい勢いで広がっており、政府が警告を発しています。GermanyhaswarnedtheBritishvariantspreadingthroughEurope(ドイツは英国型変異株がヨーロッパ中に広がっていると警告した)・theBritishvariant:英国型変異株なるほど、「変異株」は「variant」なのですね。「異なる」とか「別の」という意味で、「ヴァリアント」と発音します。ちなみに、ブラジル型は「theBrazilianvariant」(ブラジル型変異株)、南アフリカ型は「TheSouthAfricanvariant」になります。TheBritishvariantismoredangerousforchildren(英国株は子どもたちにとってより危険だ)変異株は感染力が強い上に、子どもや若者に非常に感染しやすいというのが脅威です。日本でも変異株の感染が急速に広がっていますが、果たして、新学期を迎える学校現場は大丈夫なのでしょうか?早めの対策を打ち出してほしいものです。えっ!「ウイルス」を「ジャブ」されるのは怖いんですけど......一方、ワクチンの接種が加速している英国では、新規感染者や死者が減少傾向に転じており、ワクチンの効果が現れているようです。Morethan30mpeopleintheUKhavenowreceivedafirstvaccinedose(すでに英国では3000万人以上が1回目のワクチンを接種済みだ)・vaccinedose:ワクチン接種「vaccine」(ワクチン)は「ヴァクスィーン」と発音します。新型コロナウイルス関連の英語は「vaccine」(ワクチン)、「virus」(ウイルス)、「variant」(変異株)と、「v」で始まる単語が多いです。一緒に覚えておきましょう。「ワクチン接種」は、「dose」の他にもいろんな表現があります。「vaccineshot」と、「shot」(打つ)を使った表現もよく目にしますが、ちょっとドキっとするのが「vaccinejab」です。「jab」は、ボクシングの「ジャブ」でも使いますが、「鋭い一撃」「激しく突き刺す」といった意味で、「皮下注射」や「ワクチンの予防接種」で使われます。何だか、注射を激しく突き刺されるようで、個人的には「vaccinejab」ではなく「dose」や「shot」を推したいところです。アメリカでは、先日、バイデン大統領が3週間以内(4月19日まで)に、成人の90%がワクチンの対象になると発表しました。Bidensays90%ofadultswillbeeligibletogetacoronavirusvaccineinthreeweeks(バイデン大統領は、90%の成人が3週間以内にコロナウイルスのワクチン接種の対象になると宣言した)遅々としてワクチン接種が進まないわが国から見ると、英米のワクチン接種の加速ぶりはうらやましい限りです。今や世界は、猛烈な威力を誇る「variant」(変異株)と「vaccine」(ワクチン)との戦いです。「variant」(変異株)に対して、まるで素手で戦っているような日本。このままでは、第4派が確実に襲ってきそうな気配です。(井津川倫子)
記事に戻る