2021年 11月 29日 (月)

緊急事態宣言の延長 避けられぬ失業者、7万人増加の試算

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   新型コロナウイルスの感染防止対策として東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に発令されている緊急事態宣言は、期限が2021年5月31日まで延長されることになり、12日からは愛知県と福岡県に適用を拡大。さらに、7県に発令中のまん延防止等重点措置に、北海道、岐阜県、三重県を9日から加え、宮城県を12日以降除外す。政府が5月7日に決定した。

   百貨店や大型商業施設への休業要請が時短営業に、またイベントの入場者制限などが一部緩和されたものの、休業などに伴う失業者の増加は深刻。民間シンクタンクは、今回の緊急事態宣言の影響で失業者数が7万人増加するとの試算を明らかにした。

  • 緊急事態宣言の期間延長で失業が増える……
    緊急事態宣言の期間延長で失業が増える……
  • 緊急事態宣言の期間延長で失業が増える……

失業者、3か月後には4万5000人増える

   野村総合研究所のエグゼクティブ・エコノミスト、木内登英さんは5月7日付のコラムで「延長によって、経済損失の規模は一気に2.5倍へと膨れ上がる計算だ」と指摘した。

   当初の4都府県17日間の経済損失(個人消費の減少)は6990億円。延長後の6都府県20日間では、それが1兆620億円追加され、3度目の緊急事態宣言を通じた経済損失は1兆7600億円になると試算した。この額は1年間の名目GDP(国内総生産)の0.32%にあたり、「失業者数を追加で7万人増加させる計算となる」という。

   木内さんによると、失業者は最初の4都府県17日間の緊急事態宣言で2万7700人が増加。6都府県20日間の延長で4万2100人が増え、合わせて約6万9800人が増えると計算した。

   第一生命経済研究所経済調査部の首席エコノミスト、永濱利廣さんは今回の6都府県20日間の期限延長について、5月7日付のレポートで、3度目の緊急事態宣言を通じたトータルのGDP減少額は8014億円程度のマイナスとしている。

   永濱さんによると、近年のGDPと失業者数との関係に基づけば、実質GDPが1兆円減ると1四半期後の失業者数が5万5000人以上増える関係にあるという。

   この関係に基づき、永濱さんは4都府県17日間の緊急事態宣言の影響による失業者は2万5000人と試算。6都府県20日間の延長で2万人が加わり、具体的に結果が現れる3か月後の増加規模は「トータルで4万5000人程度」と試算した。

   総務省の労働力調査によると、1回目の緊急事態宣言(2020年4~5月)が解除された3か月後の2020年8月、完全失業者数は前年同月比49万人増の206万人となり、2017年5月以来の200万人超えとなった。

   その後、10月まで3か月連続で200万人台が続き、11月から2021年2月まで194万人~197万人で推移。3月は188万人で、2020年4月(189万人) 水準まで改善した。

   ただ、3月に改善傾向をみせたのは、長引くコロナ禍の影響で仕事に就くことをあきらめ、労働市場から出た人が多かったためとみられている。

   緊急事態宣言では、飲食店などが休業や時短営業にシフトするケースが多く、その影響で失業者が増える現象がみられた。総務省の労働力調査によると、最初の緊急事態宣言が発出された2020年4月の失業者は、前月(249万人)の2倍以上の597万人を記録。5月も423万人と多かった。2度目の緊急事態宣言が発出された今年1月は244万人と、前月より42万人増えていた。

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