2024年 4月 23日 (火)

お客との「キャッチボール」をオンライン化 ソフトバンクの商談数は1.2倍に急伸(藤崎健一)

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   前回は、スタジオ02の大関暁夫社長から「お客様との有効面談は営業のオンライン化でどのように変わるか」について、解説してもらいました。

   有効面談とは、商談できる関係をつくるための営業活動です。具体的には、情報の提供・ニーズの把握・商品説明といった商談に至るまでの「お客様とのキャッチボール」のことです。今回は、そのキャッチボールを上手にオンラインで実践している具体例をご紹介します。

  • どうすれば、うまくいく? オンラインで「お客様とのキャッチボール」(写真はイメージ)
    どうすれば、うまくいく? オンラインで「お客様とのキャッチボール」(写真はイメージ)
  • どうすれば、うまくいく? オンラインで「お客様とのキャッチボール」(写真はイメージ)

3つのステップでアプローチ

   最初に、ソフトバンク株式会社の宮内謙会長が、前月の決算会見で発表した内容からご紹介します。

◆ Case study 1 ソフトバンク、お客様との有効コンタクト数は5倍、商談数は1.2倍に急伸!

   メディア各社の取材記事を総合して、私の経験から分析してみると、それはまさに営業マンが対面営業で行ってきた「キャッチボール」を、見事にオンライン化しているといえます。

   といっても、闇雲にオンライン化しているわけではなく、お客様の購買ステージに合わせ、キャッチボールをオンラインで実施するのです。

   段階別に説明します。

ステップ1:ニーズの喚起

   まだニーズが顕在化していないお客様向へは、興味・関心を持って頂くためにニーズを顕在化させるための情報をメールで提供しています。

Example:「中小企業の00%は電子決済を導入し、リモートワークでの業務効率の向上に成功!」

   常日頃、業績向上の為に奮闘している中小企業経営者なら、中小企業の仲間のこういった情報は目に留まり、興味を抱いてもらえるでしょう。

ステップ2:課題解決のアドバイス

   次に、ニーズが顕在化しているお客様へは、購買メリットや導入イメージを持ってもらうために、課題解決の具体的な事例をメールで紹介します。

Example:「契約書締結までの時間を30秒に短縮。さらに、年間30万円の収入印紙代をゼロに!」

ステップ3:詳細な商品説明と購買不安の払拭

   最後に、購買意欲がさらに高まっているお客様向けには、商品ごとの専門担当者が具体的な機能や価格説明をするメールを送付したり、質疑応答を設けたウェブセミナーを開催したりていします。

   このように、従来、営業担当が「ピン」で行っていた商談前の「キャッチボール」をオンライン化し、営業担当は購買意欲が高いお客様との商談に集中できるようにしたのです。

   リアルの営業担当の活動量と比較すると、メールによるお客様との接触量は数十倍、顕在化したお客様への課題解決のアドバイスメールやウェブセミナーでの商品説明による接触量は実に5倍以上になります。

大関 暁夫(おおぜき・あけお)
株式会社スタジオ02 代表取締役 企業アナリスト
東北大学経済学部(企業戦略論専攻)卒。1984年、横浜銀行に入行。現場業務および現場指導のほか、出向による新聞記者経験を含めプレス、マーケティング畑を歴任。全国銀行協会出向時には対大蔵省(当時)、対自民党のフロントマンも務めた。中央林間支店長に従事した後、2006年に独立。銀行で培った都市銀行に打ち勝つ独自の営業理論を軸に、主に地域金融機関、上場企業、ベンチャー企業のマネジメント支援および現場指導を実践している。
メディアで数多くの執筆を担当。現在、J-CAST 会社ウォッチ、ITメディア、BLOGOS、AllAboutで、マネジメント記事を連載中。
1959年生まれ。
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