2021年 9月 21日 (火)

文豪が残した「断謝離」とはなにか? 断り、謝り、離れるを紐解いてみる【尾藤克之のオススメ】

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漱石の手紙に学ぶ断り方

   ここで漱石の2つの手紙を紹介します。物言いがよくわかる手紙です。一歩間違えれば人間関係にヒビが入りそうな文面ですが、みなさまはどのように感じましたか。

借してあげる金はない
1909(明治42年8月3日) 飯田政良あて

御手紙拝見。
折角だけれども今借して上げる金はない。家賃なんか構やしないから放って置き給え。僕の親類に不幸があって、それの葬式その他の費用を少し弁じてやった。今はうちには何にもない。僕の紙入にあれば上げるがそれもからだ。君の原稿を本屋が延ばす如く、君も家賃を延ばし玉え。愚図々々いったら、取れた時上げるより外に致し方がありませんと取り合わずに置き給え。君が悪いのじゃないから構わんじゃないか。草々。

八月一日 夏目金之助
余は平凡尋常の人
1910(明治43年12月13日) 小宮豊隆あて

啓。だれと酒を飲んだとか、だれと芸者をあげたとかいふことは一々報知して貰はないでも好い。その末に悲しいとか、済まないとかいう事はなおさら書いてもらわないで可い。余は平凡尋常の人である。凡ての出来事を、平凡尋常の出来事として手紙に書いてくれる人を好む。早々。

   本書は、文豪ファン、文豪好きの方向けに、12人の文豪が書き残した手紙を「断、謝、離」の3つに分け、文豪たちの本音を紐解きつつ、彼らの断り方、謝り方、別(離)れ方に学ぶという本です。ますます文豪が好きになることでしょう。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所客員研究員
代議士秘書、大手コンサルティングファームで、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事。IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/故・橋本龍太郎元首相夫人)を運営。NHK、民放各社のテレビ出演、協力、経済誌などの掲載多数。著書は多く、近著に「頭がいい人の読書術」(すばる舎)がある。
経営学修士、経済学修士。東京都出身。
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