2024年 4月 26日 (金)

超音速旅客機の開発へ官民連携強化 JAXAと三菱重工、川崎重工、スバル、IHIなどスクラム

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静かで燃費の良い超音速旅客機を開発

   コンコルドの弱点の解決に向け、JAXAは「静かな超音速旅客機」の研究開発に取り組み、ソニックブームを低減させる機体の実験機をこれまでスバルと開発。スウェーデンで2015年に飛行実験を行い、「コンコルドに比べソニックブームを半減できる技術を実証した」という。

   その後もJAXAはソニックブームを広範囲で低減し、国際民間航空機関(ICAO)が策定する超音速機の騒音基準を満たしうる機体設計技術の開発を進めている。

   もう一つの課題は、「空気抵抗を下げて燃費を良くする技術」という。JAXAは2005年、燃費を改善した小型超音速実験機で飛行実験を豪州で行い、「コンコルドに比べ約13%空気抵抗を低減できる技術を実証した」というが、航空業界にも脱炭素化が求められるなか、さらなる経済性の向上が急務だ。

   コンコルドが引退後、これまで超音速旅客機は生まれていないが、2010年代以降、ビジネスジェット機クラスの超音速旅客機の開発機運が高まっている。

   「ポスト・コンコルド」の国際共同研究は米仏英独露と日本の6か国で進んでおり、2030年頃に超音速機の国際共同開発が想定されるという。JAXAは国内の航空・宇宙関連メーカーなどとともに国際共同開発に参画することを目指しており、「今回の協議会を通じて超音速機の研究開発を一体となって行い、日本の航空機産業の拡大に貢献したい」と話している。

(ジャーナリスト 白井俊郎)

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