2021年 8月 4日 (水)

石炭火力発電「地球温暖化の元凶」とヤリ玉 政府、戦略見直しも道険し

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   石炭火力発電所への風当たりが一段と強まっている。地球温暖化の元凶とヤリ玉にあがり、2021年6月11~13日に英国で開かれた主要7か国首脳会議(G7サミット)では、新たな輸出支援の年内停止で合意した。

   日本政府は石炭火力発電を国内の電源としても、インフラ輸出の目玉としても重視してきただけに、戦略見直しは不可避だが、展望は容易に開けそうもない。

  • 石炭火力発電に頼る日本はどうなる……
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G7、石炭火力発電を締め出し 日本の「言い分」は通じず?

   今回のG7は、気候変動対策が主要テーマに位置づけられた。欧州連合(EU)からの離脱を果たし、外交の自由度が高まった議長国・英国のジョンソン首相は11月の国連気候変動枠組み条約 第26回締約国会議(COP26)でも議長国を務めることから、国民へのアピールも狙い、温暖化対策でのリーダーシップ発揮に力を入れたとされる。

   G7では初めて、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガス排出量を2030年までに10年比でほぼ半減させることで一致。中国、インド、ロシアなどの主要排出国を念頭に、G7以外にも排出削減目標の引き上げを求めた。

   そのうえでCO2排出量の多い石炭火力発電について、国外事業への公的支援停止に向けて年内に具体的な措置を取ることで合意した。ただし、支援停止の対象には「排出削減対策が講じられていない場合」との条件がついた。

   これについては、ちょっと説明が必要だ。

   この「ただし書き」は、排出量が比較的少ない高効率の石炭火力設備なら、輸出支援は問題ないとしてきた日本の主張を反映したものだ。だが、具体的な条件の定義は曖昧で、英国はCO2を回収・利用・貯留する「CCS」などの技術を備えたものを例示し、限定的に解釈する。

   これに対し日本は、2020年に、高効率に限定して輸出支援を認めるなど要件を厳格化したから、輸出支援を継続する方針に影響はないとの立場とされる。

   ただ、国際的に日本の主張が通るかは別だ。高効率な石炭火力でもCO2排出量は液化天然ガス(LNG)火力の2倍程度になる。「金がない途上国は安価な石炭に頼らざるを得ず、効率の悪い旧式の石炭火力を高効率の石炭火力に更新するだけでCO2は大きく減る」(経済産業省筋)という現実論も、「日本が輸出しなければ中国の石炭火力に取って代わられるだけ」(大手紙経済部デスク)という対中警戒論も、再生可能エネルギーなどに大きく転換しろという欧州を中心とした国際的な世論の中で、分は悪い。

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