2024年 4月 26日 (金)

「自宅で死ぬのを待てというのか!」 菅首相の「自宅療養」という名の「患者放置」に怒りの声(2)

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「菅さん、コロナになっても絶対入院しないで」

   今回の政府の「自宅放置」方針、インターネット上では激しい批判が起こっている。倉持医師の発言に、医療従事者から共感の声が寄せられた。

「コロナ病棟勤務の看護師です。倉持医師の発言は、現場の医療者みなの発言といっても過言ではありません。肺炎画像所見で呼吸状態が安定していた患者さんが増悪するのをよく目にしています。総理の発言はその状況を把握したうえだとしたら、即退任していただきたい。『国民の命を守る』と言った言葉はオリンピック開催だけの飾りなのですか。きっと中等症以上でなくても、国会議員は優先的に入院するでしょうね。瀕死の状態の一般国民を横目に」
「コロナ病棟ナースです。軽症でも悪化するパターンはフツーにあります。中等症なんて酸素やってもバリバリ悪くなって、ネーザルハイフロー(編集部注:特殊な管を使って鼻から高流量の混合酸素を流し続ける呼吸療法)導入してもダメで、さらに次の工程に移行する人はザラなんだわ。中等症で自宅療養? どうしたらそんなことになるのかが不思議。
独り暮らしの人はどうするのよ。保健所だって大変だから、とても腰が重くてなかなか病院にかかれって言わないんだよ。わかっているの、スガジジィ! こっちが『きた患者さんは必ずよくして帰す!」と、不安で泣いている患者さんに朝まで話を聞いて、好きでコロナになる人なんていないのよ。だからなんとしてもよくなってほしいと思ってみなでやっているのにさ。そういう判断ならば、もうアンタらはコロナになっても絶対病院にかかっちゃダメよ!」

   政府が分科会の専門家にも諮らず、独断で決めたことに驚きと怒りの声が多い。

   弁護士の佐藤みのりさんはこう指摘した。

「『中等症の軽いほう』を入院させずに守ることができるのか、専門家の意見を聞かないとわからないのではないでしょうか。そもそも『中等症の軽いほう」とはどこまでなのか、線引きも現場の医師や専門家でなければわからないと思います。正しい判断をするために、専門性の高い知見が必要となる場合には、専門家の意見を聞くことは必須です。裁判でも、法廷に専門家を呼ぶことはよくあります。最終的に判断するのは裁判官ですが、専門家の知識や意見を踏まえて判断するか、踏まえずに判断するかで、大きな違いが生まれると思います。政治は、国民みんなの利益をどう調整し、みんなが幸せに暮らせるようにするか、という問題ですから、政治判断には重い責任があります。人の命がかかっている政治判断を行うときに、専門家の意見を聞かないという姿勢には、疑問を感じます」

   ほかにもこんな批判があった。

「『命と健康を守る』と言い続け、『高齢者の比率が減ってきている』とアピールし、『人流が減っているから心配ない』と言って、大丈夫、大丈夫と総理自らずうっと言い続けてきたのはなんだったのか。高齢者以外でも重症化するとだいぶ前から言われていたが、総理はそれでも大丈夫と言ってきたのは東京五輪のためだったのか。五輪が折り返し点にきて、ようやく危険であることに気づいたのか。感染者がどんどん増え続ければこうなるのは誰でもわかるが、肝心要の総理だけわからなかったのだろうね」

(福田和郎)

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