2024年 4月 27日 (土)

慶大が米ドルで、明大はユーロ円でガッチリ! 一橋大はメキシコペソで躓く(第13節)【FX大学対抗戦 Bグループ】

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   先週(2021年8月9日週)に体調を崩して取引を休んだ慶応義塾大学の2Gさんが、今週(8月16日週)の波乱含みの米ドル円相場を乗り切り、勝利。「何とか利益を出すことができた」と、ホッとする。明治大学の佐藤諒さんは、「週末に見返すと『ここ取れたな~』と思う部分が多く感じられた」ものの、ユーロ円でガッチリ!

   メキシコペソでチャレンジする一橋大学のボンゴレさんは、先週(8月9日週)のプラスを、この1週間で吐き出す、出入りの激しい取引となった。「自分にとって損切りするか迷う厳しい週となりました」と振り返る。原油安がメキシコペソに影響を及ぼした、とみる。

   早稲田大学のNAKAMURAさんは、米ジャクソンホール会議に注目。デルタ株による景気の不透明感を注意しつつ、「9月は積極的にドル円の買いを入れていきたい」と考えているようだ。同志社大学のFOXさんは多忙のため、取引をお休み。

  • 慶応義塾大学、一橋大学を猛追!
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米ジャクソンホール会議に動く?(早稲田大学 NAKAMURAさん)

   FX大学対抗戦をご覧のみなさま、こんにちは。

   早稲田大学3年のNAKAMURAです。

   まず、今週(8月16日週)を振り返ります。8月19日12時40分(GMT/グリニッジ標準時 プラス0)にドル円を0.3Lot買いエントリーし、現在もポジションしています。評価損益は現在プラス3630円ですが、中期的な観点で決済しようと思っています。

   今週のイベントで最も注目されたのは、8月19日 3時(GMTプラス9)のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録の公表でしょう。一時、1米ドル=110円台まで上昇していましたが、FOMC議事録公表後には、テーパリング(量的緩和の段階的縮小)開始時期についてハト派と見られ、109円台に戻りました。

   議事録には「想定より大きなサプライチェーン障害と原材料の値上がりによりインフレの上振れが来年(2022年)も続く可能性がある」として、インフレ警戒が明示されました。

   米長期金利についても、テーパリング前倒しの示唆により債券の買い圧力が減り、本来なら金利が上昇すべきところ、インフレ警戒明示による景気後退懸念、VIX指数(恐怖指数)の上昇に伴うリスク回避としての債券購入の流れなどによって一時的に金利が下がる反応を見せました。

   そして、いよいよ来週のイベントで、8月26日から米ジャクソンホール会議が行われます。今年もオンラインでの開催が決定しました。 8月27日23時から、FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長の講演では、デルタ株の感染拡大のなか、米経済の進展をどう評価するのか、どういった内容が出されるのか注目したいです。

   9月21日、22日のFOMCでは、テーパリングの具体的な内容が決まるでしょう。株価(S&P500)は今年一年を通して全体的に右肩上がりとなっていますが、これはいわゆる官製相場の面も大きく、8月27日の講演でテーパリングに関する強いメッセージがあれば、taper tantrumのような市場の大きな反応はないにせよ、議事録公表時のように、一時的に株価が下がることが考えられます。

   9月3日に公表される雇用統計など雇用の動向にも着目していきたいです。個人的には、デルタ株による景気不透明感を注意しつつ、来週と9月で積極的にドル円の買いを入れていきたいと考えています。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
テーパリング(量的緩和の段階的縮小)の開始時期の市場予想では、12月はほぼ100%の織り込み、11月が適当ではないかとされているようです。実際に、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で決定することを考えると、非常に自然んシナリオに思えます。これまで頑なにハト派であったFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長の発言が今さら変わるようにも思えませんが、雇用やインフレに関して何かしらのヒントとなる発言は行われる可能性はありそうです。
そうなった場合、翌週の雇用統計や今後の経済指標がトリガーとなり相場が動き出すかもしれません。

前週からの損益  プラス・マイナスゼロ
8月20日現在       96万4400円

早稲田大学 NAKAMURA
早稲田大学 NAKAMURA
早稲田大学法学部3年。株式投資クラブforwardに所属。経験不足で至らない点も多々あるかと思いますが、温かい目で見ていただけると幸いです。初心者なりに試行錯誤してみますので、FXに触れたことのない方や、ぼくのようにほぼ初心者の方には親近感を持って読んでいただけると思います。よろしくお願いします!

波乱含みの1週間もしっかり利益を確保(慶応義塾大学 2Gさん)

   FX大学対抗戦13週目。先週は体調がすぐれず、休みをいただいたが今週(8月16日週)からまた励もうと思う。今週は何とか利益を出すことができた。米ドルを109.679円で買い、110.047円で売ったので、5万4900円のプラスだ。

   市場全体が警戒ムードなのでドル高、円高に挟まれなかなか難しくはあったが切り抜けられて良かった。今回も、今週の流れと今後の動きについて整理する。

◆ 今週(8月16日週)の流れ
   16日からの週は、波乱含みの1週間だった。一連の米経済統計が弱い内容となったことや、米FOMC(米連邦公開市場委員会)議事録後に、再び早期の債券購入ペース縮小の見方が広がったことなどが、リスク回避の動きを強めている。中国での規制強化や景気鈍化の見方も懸念材料となっていた。

   株式市場や商品市場に売り圧力が広がった。為替市場ではリスク警戒型の米ドル買い圧力が広がっており、ドル指数は年初来高値水準を更新した。世界の景気動向に敏感に反応する新興国通貨や資源国通貨グループに売り圧力が強まっている。その中で、ドル円はドル高と円高に挟まれて109円台から110円台での振り幅。週末にかけては円高圧力が勝っており、109円台で取引されている。

◆ 今後の動き
   26~28日にかけてカンザスシティ連銀が主催する経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が、ワイオミング州の景勝地ジャクソンホールで行われる。毎年、世界中の中銀総裁、著名な経済学者などが集まることで知られ、市場の注目を集めている。

   注目は今後のテーパリング(量的緩和の段階的縮小)開始についての示唆があるかどうかだ。米国の消費者物価指数が3か月連続で前年比5%台となるなど、インフレの進行が目立つ中、雇用市場が順調な回復を見せていることで、FOMCメンバーからも引き締め志向が強まっている。

   ただ、一時に比べると期待感は後退しているようにも思う。デルタ株による新型コロナウイルスの感染拡大が深刻となっていることが大きな要因として挙げられる。

   前向き姿勢が示されるとドル買い。慎重姿勢を維持するとドル売りという流れとなると考えられる。慎重姿勢を維持した場合、一部のFOMCメンバーが期待する9月の開始決定は難しく、早くても9月のFOMCで示唆、11月か12月に正式決定。実施は年明け頃といったスケジュールとなりそうだ。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
8月19日のトヨタショックに触れておきましょう。トヨタが半導体不足から9月生産を4割引き下げると発表しました。車載部品の品薄問題が深刻化してい模様で、フォルクスワーゲンや日産なども減産するようです。
米ゴールドマン・サックスも、コロナに対するさまざまな制限措置やアジア地域の感染拡大がグローバルサプライチェーンリスクとなり、今年の米GDP(国内総生産)成長率を7%から6%に下方修正しています。このリスクは、半導体などの一部製品の値段を押し上げる一方で、生産活動が低下しGDPを押し下げるスタグフレーションにつながります。当然、株式市場にはマイナスとなるため、このあたりをジャクソンホール会議で中央銀行総裁が言及するのかどうか、またどのような見解なのかが今後の相場を占うヒントなるかもしれません。

前週からの損益  プラス5万4900円
8月20日現在     111万4000円

慶応義塾大学 2G
慶応義塾大学 2G
慶応義塾大学商学部2年。FXは高校生の頃に少し触ったが、損失が膨らみ休止。今回のFX大学対抗戦を機に学び直し、利益を出せるように励んでいきたい。

※ お詫びと訂正
慶応義塾大学2Gさんの8月13日現在(第12節)の記事と表にある総資産合計に誤りがありました。正しくは、105万9100円です。お詫びして訂正いたします。

ユーロ円でガッチリ!(明治大学 佐藤諒さん)

   先週(8月9日週)の記事に、「次週はアメリカのテーパリング情報を気にしながらEUR/JPY(ユーロ円)のショートを狙っていきたいと思います」と記載したとおり、16日(月)からEUR/JPY(ユーロ円)を売りました。

   2日間くらい持って初めて陽線(青)が出たタイミングで決済しました。英ポンド円やカナダドル円、オーストラリア(豪)ドル円はもっと下落しており、そちらをトレードしたほうが、効率が良かったので最高のトレードではなかったと思います。

   下の画像はEUR/JPY(ユーロ円)の4時間足チャートです。

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EUR/JPY(ユーロ円)の4時間足チャート

   一方、いよいよテーパリング(量的緩和の段階的縮小)の議論が煮詰まってきた頃だと思います。景気回復を見込んだものですが直近3か月では米国長期金利は下落しており景気のピークアウトを予想している?と思いました。

   また市場はほとんど織り込んでいると思うので、いざテーパリング宣言が行われても影響は一時的なものになると思います。

   今週(8月16日週)の取引は2回。週末に見返すと「ここ取れたな~」と思う部分が多く感じられました。一つ目は、EUR/JPY(ユーロ円)の売りです。先週から狙っていたので、成功して良かったです。この取引でプラス6万5000円でした。

   二つ目はGBP/JPY(ポンド円)の売りです。この取引はロスカットに終わってしまいました。結果的に大きく下落しているので悔しい取引になりました。チャートを開いたときにポジションを急いで持ってしまったので、しっかりとトレンドラインまで引きつけてから取引したいと思います。

   機会損失も痛いですが、急いだ結果損失で終わってしまってはダメです。この取引でマイナス5000万円になりました。

   来週は、今週大きく下落した通貨の反発を狙っていきたいと思います。候補としてはポンド円やユーロ円です。豪ドル円は下落しすぎて、買いでエントリーするのは怖いです。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
テーパリング(量的緩和の段階的縮小)開始の影響は限定的ということですが、筆者の周りでも10月開始とならない限り、株式市場は下げても数日程度。10月でも10%も下落しないのではないかと予想している人が多いようです。それだけ、インフレ率や雇用などの経済指標は良く、リスクは感染拡大とサプライチェーンリスク。つまり、金融緩和ではどうしようもない部分ということになります。
株式市場が高止まりしていることには、オプションの売りが大量に出ているというコメントを見かけました。これらのデリバティブ取引があるために、どこかの節目を割り込みストップロスをトリガーした際には「謎の急落」が起きる可能性も頭に入れておきたいところです。

前週からの損益     プラス6万円
8月20日現在     101万5000円

明治大学 佐藤諒(さとう りょう)
明治大学 佐藤諒(さとう りょう)
明治大学商学部2年。投資歴2年。よくトレードするのはUSD/JPY(米ドル円)。東京在住です。

メキシコペソ、1週間で乱高下(一橋大学 ボンゴレさん)

   先週(8月9日週)は事前に指値注文していた8万通貨分のメキシコペソの売り(1メキシコペソ=5.55円)が約定され、4万円の決済益を得たほか、スワップ損益で4,320円獲得しました。

   今週(8月16日週)はメキシコペソを持っている自分にとって損切りするか迷う厳しい週となりました。メキシコペソは原油価格に影響されやすい資源国通貨の側面が強いだけでなく、リスクが高いといわれる新興国通貨でもあります。

   今週は中国の工業生産や小売売上高などの経済指標が発表され、前年同月比はプラスであったものの、6月と比較すると鈍化していました。デルタ株の感染拡大に伴い旅行業はじめとしたサービス業が打撃を受ける可能性があること、若者の失業率が16%以上であることもあり、中国経済の先行き警戒が高まる週だったと思います。

   アメリカでも消費の鈍化を示す指標が発表されたので、米中景気への警戒からリスク選好を控える動きがあったと考えています。株だけでなく新興国通貨にも売りの動きが広がりました。

   それに加えてメキシコペソに影響を及ぼしたのが原油安です。新型コロナウイルスの感染拡大による影響だけでなく、米中景気の回復減速懸念から原油の需要回復が減速するとの見方も広がり、米ニューヨーク原油先物は下落しており、メキシコペソ売りの材料になりました。

   新興国通貨売りが優勢になるのは一時的だと思い、中国の指標が発表された時は特に売りを考えていなかったのですが、原油需要減速は回復の見通しを立てられなかったので、1メキシコペソ=5.425円で損切りをし、マイナス4万8000円です。この時点で獲得していたスワップ損益は2000円だったので、2週合わせてマイナス1680円の結果となりました。

◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ずっと堅調に推移していたメキシコペソですが、厳しい状況となった週でした。高インフレが続き、利上げサイクルにあるメキシコは、米国の早期テーパリング(量的緩和の段階的縮小)期待が広がる中で、利上げによる通貨高の動きは限定的。サプライチェーン問題で主要輸出品である自動車生産と輸出に不透明感が出ていることも悪材料です。
原油安もあり、下落に拍車を掛け、さらには26日に発表された第2四半期GDP(国内総生産)も予想を下回りました。ただ、経常収支が予想を大きく上回る黒字となったことでペソ安の流れが後退。悪材料が出尽くしとなってきた雰囲気に見えもします。

前週からの損益    マイナス1680円
8月20日現在      115万1300円

一橋大学 ボンゴレ
一橋大学 ボンゴレ
一橋大学商学部2年。ふだんはファンダメンタルズ分析を通じた株式投資を勉強しており、FXは今回が初めてです。FX大学対抗戦を通じて実力をつけたいと思っています。
神奈川県出身。

◆ 多忙のため、取引をお休みしました(同志社大学 FOXさん)

前週からの損益  プラス・マイナスゼロ
8月20日現在      108万3080円

同志社大学 FOX
同志社大学 FOX
同志社大学経済学部3年。好きな言葉は「人の行く裏に道あり花の山」。ワンピースと宇宙兄弟好きです。投資経験はほぼなく、初心者。20歳になって少し経って取引口座を開き、FXを初めて3か月目くらい。資金をゼロにしないようにしたい。
福岡県出身。
◆100万円増額計画 FX大学対抗戦のルール
・元本100万円のデモトレードです。
・通貨ペアはクロス円取引とします。
・レバレッジは25倍を上限(法令に基づく上限)とします。
・取引の過程で資産が「ゼロ」(元本割れ)になった場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
学生投資連合USIC

「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/

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