2024年 4月 16日 (火)

渋沢栄一初代会長の言葉を支えにコロナ禍を生き抜く(帝国ホテル社長 定保英弥さん)

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渋沢翁の言葉「信用すなわち資本と思え」を胸に

――なるほど。ほかに参考にされている言葉はありますか。

定保さん「『信用すなわち資本と思え』という言葉もあります。渋澤健さんによると、『信用とは、企業にとって資本であり、ビジネスの成功の基礎にあるものだ』ということです。お客様に万全のサービスを提供し、『また帝国ホテルに泊まろう』と思っていただけるように、努めています」
帝国ホテルは2020年に開業130周年を迎えた(写真は、帝国ホテルの定保英弥社長)
帝国ホテルは2020年に開業130周年を迎えた(写真は、帝国ホテルの定保英弥社長)

――ところで、帝国ホテルは建て替えを発表されましたね。どのような計画でしょうか。

定保さん「帝国ホテルは2020年に開業130周年を迎えました。2024年度から着工し、すべての完了は36年度で、事業費は2000億~2500億円の大プロジェクトです。現在の本館は築50年を超え、ハード面において最新設備の外資系ホテル、建て替えたパレスホテル東京やThe Okura Tokyoなどに遅れをとっていることは否定できません。一方で、最高の立地と高いサービス水準は負けていないと思っています。だからこそ今、ハードを整える段階だと判断しました。渋沢翁も『満足は衰退の第一歩』という意味の言葉を残しています。苦しい時こそ積極的にハードウェアに投資することが大切だと考えました」

――もう少し、詳しく教えてください。

定保さん「2007年に三井不動産が資本参加してから、建て替えについて研究を重ねてきました。そのほか、NTTグループや第一生命保険、東京電力グループなど10社の地権者が手を取り合い、内幸町地区の街区全体を再開発します。まずタワー館を先に建て替え、一部の土地を三井不動産に譲渡し、財務的な負担を軽くする。そしてタワー館で安定的な賃料収入を得られる体制をつくり、本館を建て替える計画です」

――客室は広くなるでしょうか。

定保さん「現在われわれは30~40平方メートルが多いのですが、グローバルには50~60平方メートルです。平均的に平米数を引き上げて居住性を高めたいと考えています

――2025年10月には京都へも出店なさるそうですね。

定保さん「帝国ホテルブランドのホテルとしては4店舗目となりますが、祇園という文化的にも最高の立地です。客室数は約60室ぐらいです。京都のみなさまにも末永く愛されるホテルにしたいと思います」

――コロナ禍の後、ホテル業界はどうなるでしょうか。

定保さん「必ず需要は戻ると確信しています。感染症への備えをして、安全を担保しながら、お客様に高品質なサービスを提供していきたいと思います」
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