2024年 5月 7日 (火)

海外メディアが「優勢」を伝える「ワクチン皇帝」って誰!? 火ぶたを切った「ポスト菅」争いのゆくえ(井津川倫子)

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関心度はイマイチ? 個性なき「ただの候補者」たち

   それでは、他の候補者のことはどのように報じられているのでしょうか?早々に総裁選への出馬を表明した岸田文雄氏の評価は......?

Japan's ruling party leadership contenders vow to defeat deflation
(日本の与党総裁の候補者が、デフレ打開を誓った:米ブルームバーグ通信)
contender:候補者
vow to:~を誓う

Japan PM contender Kishida targets income disparity
日本の首相候補岸田氏が所得格差是正を掲げた:ロイター通信)

   う~ん、残念ながら岸田氏については、ただ単に「contender」(候補者)と紹介しているメディアがほとんどでした。さらに、「高市候補の政策と同じ」と評している記事もあり、「個性のなさ」が伝わってきます。

   次に、河野太郎氏と並び「国民人気が高い」とされる石破茂氏への海外メディア評を見てみましょう。

Rival camp might back Japan's Kono
(ライバル陣営が日本の河野氏を支援するかもしれない:ロイター通信)

Japan's Kono may get rival's backing in PM race
(日本の河野氏は、次期首相レースでライバルの支持を得る可能性:ブルームバーグ通信)

   石破氏が正式に総裁選への出馬を表明していないこともあり、石破氏にフォーカスした海外メディアの記事はあまり見当たりませんでした。

   今のところ「河野氏のライバル」と評されている石破氏ですが、混沌としたレースはまだまだ続きそうです。今後の展開によっては「大本命」に化ける可能性もあり、そうなったら海外メディアの報じ方もガラッと変わることでしょう。

   最後に、すっかり影が薄くなってしまった菅首相に関する話題です。自身が「開催は国際公約」とまで言い切った東京パラリンピック開催期間中に、突如退陣を表明した菅義偉首相。「策士策におぼれる」を地で行くような退任劇を海外メディアはこのように伝えました。

Japanese PM Yoshihide Suga resigns after critics blast his response to Covid-19 (日本の菅義偉首相は、新型コロナウイルスの対応への対応が強く非難されて、退陣する)
blast:爆風、強い非難

Japan's prime minister has been forced from office due to the government's handling of coronavirus
(日本の首相は、新型コロナウイルス対策のせいでオフィスから追われることになった:英メディア)

   印象に残ったのは、「淡々と」退陣表明を伝えるメディアが多かったことです。世界中の注目を集めるパラリンピック開催中の電撃発表は、もっと驚きをもって報じられてもよさそうですが、国内外の注目はすでに「次の首相候補」に移っているようです。(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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