きょうは、上場企業で管理職のYさん(50代)がいらっしゃっています。「先日、会社で副業が解禁されたので、何か始めてみたいと思っています。最近は『趣味が仕事になった』という記事を目にしますが、私はこれまでの管理職経験を生かして、社外相談役やアドバイザーなどの立場としてビジネスに関わってみたいと思っています。しかし、応募しても、なかなか受かりません。役員経験がないからなのでしょうか?」自分ができることを細かく整理してみるYさんは、管理職の経験を生かして、社外相談役とかアドバイザー的な立場の仕事をしてみたいということですが、その立場になったらYさんは「何ができるか」「何を提供できる」のですか?まずは、それを考えてみましょう。大事なのは、Yさんが社外取締役、アドバイザーになって「何をしたいか」ということよりも、Yさんがその会社に対して、その立場になったことで、どんなことをその会社に提供できるかどうかということです。一部上場企業の管理職とだけ履歴書に書かれていても、残念ながら書類は通過できないでしょう。・新規事業の立ち上げ経験がある・50名の部下をマネジメントした経験がある・営業だけど数字に強い・技術だけど交渉力がある自分の提供できるものと、相手の求めているものがマッチしているか、「どうすれば欲しいと思ってもらえるのか」を考えてみましょう。また、たとえば知り合いに仕事のことで困っている人がいたら、その相談に乗ってみてはいかがでしょう。「こんな経験がお役に立てるんだ」と求められることが見えてくるかもしれませんよね。副業には時間も労力もかかる副業解禁になったからといって、必ずしも対象者の全員が副業を始めるというわけではありません。それは多くの場合は、本業の仕事が終わってから、残りのプライベートの時間で、副業のために時間と労力を割くからです。たしかに副業的に、複数の企業の社外アドバイザーを務めている方は少なからずいます。しかし、その仕事の内容は「副業的」で済まされることなのでしょうか。そうではないように思いますが......。もちろん、副業で疲れてしまって、本業に影響が出てしまっては良くありませんよね。気持ちにも余裕を持って取り組むためには、時間の確保が必要です。そこで、「自分ができること」とともに、「やらないことを決める」ことがオススメです。・テレビを見ない・ゲームを1時間以上しない・ネットサーフィンを1時間以上しない・飲み会参加を減らすYさんも1日の時間を見直してみましょう。結果的に、本業の残業時間の見直しにもつながり、効率よく仕事を進めることにもなるかもしれませんよね。副業を見つけるにしても、準備には時間がかかります。まずは時間を確保して、その時間で「自分ができること」と向き合ってみましょう。(ひろ子ママ)
記事に戻る