2021年 10月 23日 (土)

テレビの天気予報でおなじみ、平井信行さんが教える防災情報【防災を知る一冊】

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   9月1日は「防災の日」。1923(大正12)年9月1日に関東大震災が起きてから、もうすぐ100年になろうとしている。また、近年は9月に大型台風が上陸したり、長雨が続いたりして、各地で風水害も発生している。9月は防災、自然災害、気候変動、地球温暖化をテーマにした本を随時、紹介していこう。

   長崎県五島市の西南西の海上を北東に進んでいる台風14号は、2021年9月17日午後に九州や中国地方に上陸。18日にかけては東日本へと進んでくる恐れがある。

   ここ数年、大きな風水害が発生した記憶が新しい。2018年7月に発生した西日本豪雨は、広島県、岡山県などで大きな被害を出した。また2019年は10月24日から26日にかけて、関東地方から東北地方の太平洋岸を中心に記録的な大雨となり、土砂災害、浸水害、河川の氾濫が発生。千葉県や福島県を中心に人的被害があったほか、停電や断水等ライフラインへの被害が発生した。

   こうした自然の猛威からどうやって命を守るか、という問題意識で書かれたのが、本書「平井信行の気象・防災情報の見方と使い方」である。

「平井信行の気象・防災情報の見方と使い方」(平井信行著)第一法規
  • 首都圏を直撃! 台風の通り道は……(画像はイメージ)
    首都圏を直撃! 台風の通り道は……(画像はイメージ)
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この10年で猛烈な雨の回数は1.6倍に

   平井さんはテレビの天気予報でおなじみの気象予報士。1967年、熊本県八代市生まれ。東京学芸大学教育学部で気候学を学び、日本気象協会に入職。1994年第1回気象予報士試験に合格。2003年に独立し、現在はウイング常務取締役気象情報部長として防災気象キャスターの育成にも力を入れている。本書は、子どもの命を守るためにはどうしたらよいのか、とっさの極端な気象に遭遇したときにどのように行動すればよいのかなど、具体的な事例をあげて説明している。

   「第1章 防災情報の見方・使い方-気づきを得る」はクイズ形式になっている。たとえば、気象庁がホームページで発表している土砂災害、浸水害、洪水の危険度分布についての問題。危険度の色が何色になったら避難開始か。

(1)オレンジ色  (2)うすい紫色
正解は(2)うすい紫色、だ。

   危険度のレベルに応じて5段階に色分けしている。カラーは危険度の高い順に、濃い紫色、うすい紫色、オレンジ色、黄色、白色だ。うすい紫色は非常に危険なレベルで、自治体が発表する「避難勧告」にあたる。濃い紫色は自治体が発表する「避難指示」にあたる。その時点で避難の完了をしていなければならない。

   近年、「猛烈な雨」の回数が増えている、と指摘する。気象庁の統計がある1976年から2018年までの期間において、1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降った回数は、統計期間の最初の10年間の年平均発生数の約14回と比べて、最近の10年間は約1.6倍の約23回になっているという。

   「第2章 気象情報から気づく前兆-感度を高める」では、天気図など気象情報から、危ないサインに気づく特徴をまとめている。最近よく聞くようになった、大雨をもたらす「線状降水帯」。2017年7月、九州北部豪雨が発生したときの天気図をもとに、梅雨前線付近ではなく、前線より南の100~200キロ付近で発生すると指摘している。「梅雨前線が日本海側に北上したら、予想外の突発的な集中豪雨のおそれがあります」と警告する。

   このほかに「台風の東側~竜巻が発生しやすい」「夏の台風は"迷走"」「台風+前線=大雨」「スピード台風は『風台風』」「南岸低気圧が発達 ~冬から春先は太平洋側の大雪」など、覚えておきたい、気象の知識を解説している。

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